単身赴任で住民票を移さない場合、免許証の住所はどうなるのでしょうか。
住所変更していないと問題あるのでしょうか。また、免許証の更新の際はどうすれば良いのでしょうか。
今回は、単身赴任で住民票を移さない場合によく問題になる、免許証の扱いや経由地申請についてまとめました。
単身赴任だと免許証の住所はどうする?
免許証の住所は住民票と統一する必要はありません。
通常引っ越した場合は住民票を移した後に住民票を持って警察に行き、免許証の住所変更をする人が多いですよね。
一方、単身赴任等では住民票を移さないケースが多いです。よくこれは「法律違反ではないの?」と言う人もいますが、法的には問題ありません。この根拠として、単身赴任の場合は定期的に家族の元に帰ることや、自分の財産や荷物の大半が家族の元にあるため「生活の拠点は元の家にある」という解釈になるからです。
ですから、単身赴任で住民票を移さない場合、免許証も住所を移さなくても困らなければそのままで大丈夫なのです。(免許証の更新ハガキは元の家に送られ、家族が受け取れるため問題は生じませんよね。)
ただ、身分証明書としては住所変更していない免許証だと使えない、という点にご注意ください。この場合、健康保険証など単身赴任先の住所が書かれている書類を提示する必要があります。
また、考えたくないけれども交通違反になった場合、罰金書類は免許証のある住所に送られるのですが、これが自分でなく家族の元に届くことになります。(あまり家族に見せたくない人もいるかもしれません。)
そこで、免許証の住所だけ変更することも可能です。免許証の住所変更は住民票とは無関係であり、住民票の提示によらず、次のような書類を持参すれば現住所の証明となるので問題ありません。
- 健康保険証
- 学生証
- 社員証
- 身体障害者手帳
- 納税通知書
- 水道・電話料金等のお知らせ
◆単身赴任で住民票を移すかどうかの問題はこちらの記事がおすすめです。
では、住民票を移さない場合、免許証の更新はどこで行うのでしょうか。
次に更新手続きについてお話しします。
免許証更新は単身赴任の場合どこで行うの?
免許証の更新は、免許証に記載されている住所の県で行うのが原則です。
ただ、例外的に住民票のない県も更新できるケースもあるので次の3通りの更新方法があります。
(1)住民票のある県で更新する方法
(2)赴任先の県で、住所変更と同時に更新する方法
(3)赴任先の県で、住所変更せずに更新する方法(経由地申請)
(2)の方法は単なる住所変更ですので、上でお話ししたように、現住所が書かれている健康保険証や水道料金等のお知らせの書類を持参すれば、 免許更新と同時に住所変更でき、住民票は関係ありません。
(3)の経由地申請による方法は、次の要件が揃っていないと不可能です。
- ゴールド免許であること
- 誕生日前であること
- 収入証紙は住民票のある県のものを用意できること
では次に、(3)の経由地申請についてもう少し詳しくお話しします。
免許の経由地申請とは?
経由地申請とは、運転免許証の住所を住民票の住所のまま、現在の仮住まいのある県で更新手続きを行う方法です。
これは単身赴任など一時的に県外にいる人に対する便宜を図る目的のものであり、申請する場所で免許証更新するのでなく、あくまでも窓口扱いとなります。(経由地申請を行うことができる運転免許センターはその県でも限られているため、行っている場所まで行けるかどうか確認する必要があります。)
免許証そのものは免許証に記載された(住民票上の)住所の公安委員会が交付することになるため、収入証紙は住民票上の県のものが必要になるのです。そのため、受け取りは住民票上の県まで行くか、お金を払って郵送してもらうことになります。また、経由地申請の場合は通常の更新手数料の他に別途経由手数料がかかります。
◆東京都で経由地申請を行う場合はこちらに詳細があります。
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警視庁 経由地申請関連記事
こちらのページによると、東京で経由地申請を行う場合は神田か新宿の運転免許センターで行うのですが、他県のうち茨城、栃木、埼玉、千葉、神奈川、山梨についてはこの2ヶ所の免許センターで購入することが可能です。
まとめ
単身赴任で住民票を移さない場合でも、必要があれば免許証の住所だけ変更することは可能です。
免許証更新は、免許証記載の住所で行うのが原則なので、赴任先で更新したいのであれば更新時に住所変更と同時に行うか、ゴールド免許の場合で誕生日前等の条件が揃っていれば可能です。ただ、帰宅するタイミングで更新ができるのであれば、住民票のある方で行うのが楽かもしれません。
いずれにせよ、平日働いている会社員が免許更新するには土日や有給休暇などを利用して更新手続きするでしょうから、交通の便や行っている曜日等を確認し、どちらが行きやすいかなどを考えて決めた方が良いですね。
◆その他、単身赴任や一人暮らしで困ったときにはこちらにも記事があります。
→単身赴任や一人暮らしで困ったら?【目次】