引っ越した場合の車関係の手続きとして車庫証明の取り直しや車検証、ナンバーの変更登録等がありますが、それだけで大丈夫でしょうか。
自賠責保険の住所変更をする必要はあるのでしょうか。また、自動車任意保険について変更手続きを忘れていたら、万が一事故があった時に保険金が下りないのでしょうか。
今回は、住所変更時の自賠責保険や自動車任意保険の扱いや金額についてまとめました。
自賠責保険の住所変更は必要なの？
自賠責保険は住所変更した時に慌てて変更しなくても問題ありません。
自賠責保険は次の2つの点で通常の保険と異なります。
・契約者の住所氏名でなく「車体番号」で管理されること
・加入期間は今回の車検から次の車検まで。
ですから、契約者の住所変更を理由に保険が途切れることはありませんし、事故が起きた場合に住所が違うという理由で保険金が出ないこともありません。
確かに住所変更は行う方が良いのですが、手間がかかるし、その時点で行わなくても次回車検の時には新住所で自賠責保険に再加入するため、実際にはやらずに済ませる人が多いようです。
自賠責保険の住所変更手続き
自賠責保険の住所変更を行う場合は、保険会社で自賠責保険の証明書を書き直すか新住所の内容で再交付してもらう必要があります。
手続きは保険会社に自賠責保険証明書と契約者の印鑑を持参するか、郵送による手続きになります。
持参する場合、保険会社に平日9時から17時の間に行けば、その場で変更してもらえます。
郵送の場合は、手続きの間は自賠責保険証明書が手元に無いため、万が一の場合に困ることになります。ですから、手続きする場合はコピーをして車に入れておく方が安全です。
自動車任意保険の住所変更を忘れたらどうなる？
自動車任意保険の場合は自賠責保険と異なり、契約者の状況が変われば変更手続きが必要となります。
ですから、住所変更した場合は速やかに手続きを行った方が良いでしょう。
もし住所変更を忘れた場合でも、住所が違っている程度で保険金が下りないケースは滅多にありませんが、保険会社は支払いを渋る傾向があるので、スムーズに保険金を受け取れるよう、きちんと手続きを行っておく方が無難です。
ちなみに、保険会社によって必要書類は異なりますが、任意保険の住所変更手続きは電話一本で済むケースもあります。
自動車任意保険の金額は住所変更すると変わるの？
自賠責保険の保険料は普通車、軽自動車等の種類により異なりますが、全国一律です。
ですが、自動車任意保険の場合は住所変更をすると追加金を請求されるケースも時々あります。
追加料金が発生するケースは、通販型のタイプです。
損害保険には通常代理店型と通販型の2通りがあり、通販型は代理店型よりも料金を抑えたタイプでリスク細分が非常に細かく設定されています。住所もリスク細分の１項目であり、都道府県別に事故の発生頻度も考慮されて地域別に保険料が設定されているのです。そのため、引っ越しして他都道府県に住所変更する保険料の追加や返還が行われます。
ちなみに、代理店型の損害保険は保険料は全国一律なので住所変更してもこのようなケースはありません。
さいごに
住所変更をした場合は車検証やナンバーだけでなく、自賠責保険や任意保険の住所変更も行うのですが、自賠責保険については次の車検の際に新住所で加入するし、それまでの間に事故があっても住所は特に問題にはならないため、手続きをしなくても大丈夫です。
ですが、任意保険については事故が起こった時に保険料支払手続きがスムーズに出来るよう、住所変更手続きをしておく方が良いでしょう。
◆車検証の住所変更手続きはこちらの記事をご覧ください。
→車検証の住所変更は必要？ナンバープレートは？手続きは？
→車庫証明とは？申請可能距離と所在図の書き方は？手続き自分で可能？