七五三の着物をクリーニングの出し方や、相場、オプション、注意点などを、今回はご紹介します。
着物を傷めず、また無駄のないクリーニングをして、保管してくださいね。
七五三の着物クリーニングは必要?
七五三の着物は、1日しか着ないことが多いので、埃程度の汚れであれば取り除き、半日〜1日程度の陰干しをすれば、しまっても大丈夫です。
ただ、着物のまま食事をした場合には、食べこぼしやシミなどがある可能性が高いのです。そのままでしまうと、黄ばみ、シミ、虫食い、カビなどの原因になりますので、クリーニングに出す方がいいでしょう。
また、お正月やひな祭りなどで着る予定がなく、長期間しまっておくのであれば、クリーニングに出す方が安心です。
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七五三の着物クリーニングには何を出す?
七五三の着物といっても、全部をクリーニングに出す必要はありません。家で手洗いやネットに入れて洗濯機で洗えるものもありますし、小物などは汚れていなければ、特にクリーニングに出さなくても大丈夫でしょう。
【クリーニングに出す方がいいもの】
・着物
・被布
・袴
・帯 (汚れていれば)
【手洗いやネットに入れて洗濯機で洗えるもの】
・肌襦袢、足袋
【汚れていなければクリーニング不要なもの】
・帯揚げなどの小物
七五三の着物クリーニングの相場、期間、注意点は?
着物クリーニングは、洋服のクリーニングと方法や薬品等が異なるため、期間も費用もかかります。
七五三の着物クリーニングの相場
お店にもよりますが、七五三の着物であれば、一点あたり3千〜5千円程度です。これは「一式」ではなく、一点あたりです。
お店によって、一点○○円と設定しているところもあれば、被布や子ども襦袢は2千円程度、3歳の着物は3千円程度、男の子の袴や羽織はそれぞれ3〜4千円程度、5歳・7歳の着物は3〜7千円程度など、それぞれクリーニング料金が設定してあるお店もあります。また、一人分一式で1万円程度の料金設定のお店もあります。
例えば、
・一点3千円のお店に、3歳着物、被布、襦袢を出せば、合計9千円かかります
・襦袢2千円、被布2千円、着物3千円であれば、合計7千円です
・一人分一式であれば、1万円程度かかりますが、小物などもまとめて洗ってもらえます
七五三の着物クリーニングにかかる期間は?
着物のクリーニングは、洋服よりも時間がかかります。早いところであれば2〜3週間で仕上がるようですが、1ヶ月〜2ヶ月程度みておくといいでしょう。
クリーニングに出す前に、汚れやシミは自分でも確認
着物クリーニングでは、依頼した後に検品があります。そこで、基本料金で収まるか、追加でシミ抜きなどの作業が必要かを確認し、追加料金が発生する場合には、事前に連絡がくるようになっています。
そのため、クリーニングに出す前に、自分でもシミや傷があるか、確認しておく必要があります。ありもしないシミや小さなシミを大袈裟に言って、料金を上乗せするような業者が、ゼロとは言い切れませんし、どのシミのことなのかわからないまま追加料金を支払うのも、気分がよくないものです。
自分で、その汚れを把握していれば、追加料金にも納得するでしょうし、双方不快な思いやトラブルを回避するためにも、事前の確認はとても大切です。
基本のクリーニングで落ちない汚れがある時には、必ず見積もりで確認
上述の通り、検品後汚れや傷などの問題があれば、どうするか連絡がきます。追加作業が必要になる場合には、内容や追加料金、合計金額の見積もりを必ず確認してから、進めましょう。
それぞれの工程が2、3千円〜となります。確認しないで、丸投げOKにしておくと、精算時驚くような金額になっていることもあるので、ご注意ください。
着物クリーニングの丸洗いとは?
通常、着物のクリーニングは「丸洗い」です。
これは、洋服でいう「ドライクリーニング」の同様です。着物をほどかずに、特別な溶剤を使って、丸ごと洗浄するお手入れ方法です。そのため、縮みなどのダメージの心配もありません。あくまで、基本のお手入れなので、汚れの全てが落ちるわけではありません。
目立つ汚れやシミなどがなければ、「丸洗い」だけで十分でしょう。着物クリーニング専門店だけでなく、チェーン展開しているようなクリーニング店でも、最近は受け付けています。
また、長くしまっていた着物を着る前に、丸洗いするとさっぱりします。
着物クリーニングの洗い張りとは?
汚れがひどい場合、カビなどがある場合には、「洗い張り」をします。
これは、着物を一度ほどいて反物状態にし、水洗いをし、仕立て直します。丸洗いに比べ手間もかかるため、時間も費用もかかりますが、丸洗いに比べ洗浄力が高く、着物はきれいに仕上がります。
長くきた着物や、長くしまっていた着物、縮みがある着物、ひどい汚れやカビがある着物などのお手入れ方法ですので、七五三の着物クリーニングでは、あまり一般的ではありません。
七五三の着物クリーニングのオプションはどうする?どこまで必要?
着物をクリーニングに出すと、必ずでてくるのが「オプション」です。
◉ 染み抜き、汗抜きなど
汚れ落としですので、必要に応じて追加料金でもお手入れしてもらってもいいかと思います。
ただ、程度によってはかなり費用もかかりますので、見積もりをとり確認することをオススメします
◉ パールトーン加工
雨や水、油などの汚れから守る撥水加工で、加工後は自分でのお手入れも楽になります。
一度加工し適切なお手入れをすれば、その効果は半永久的とも言われており、アフターケアもついています。
ただ、費用はそれなりで、大人の着物であれば1万5千円程度かかります。取り扱いできる店舗も限られています。
◉ ガード加工
雨や水から守る、撥水加工です。各社それぞれの料金ですが、着物一点で7〜8千円程度が相場です。
◉ 乾燥剤、防カビ剤など
クリーニングのオプションで、乾燥剤や防カビ剤をつけてもらえます。市販品よりは強力ですが、次に着る時までずっとそのままでいい訳ではありません。
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オプションは、予算にあわせて選ぶといいでしょう。基本クリーニングだけにし、オプションは全部お断りしても問題はありません。
虫干しなど、年に1〜2回のお手入れを自分ですればいいでしょう。
なお、対面のクリーニング店の場合「大切なお着物ですから、、、」「せっかくのお着物ですから、、、」など、かなり強く勧められるかと思います。真面目に話を聞くと、オプションもやらなければならないような気になってきますので、お気をつけください。。
七五三の着物クリーニングはどこに出す?
基本の着物クリーニングであれば、チェーン展開しているようなクリーニング店でも受けるところが増えています。
料金設定が明確ですが、おそらく一度預けて、検品後に見積もりがでてくるかと思います。ひどい汚れもなく、高価な着物、自分にとってとても大切な着物というほどでなければ、特に問題はないしょう。
七五三の着物クリーニングを手軽に頼めるオンライン申し込み
近所のクリーニング店でもお願いできますが、着物専用の宅配クリーニング店も増えています。専門店ですから、技術的にも、コミュニケーション的にも心配はいりません。宅配であれば、持って行く手間もありませんし、店頭でオプションをゴリ押しされることもありません。合計金額によっては、送料がかかることもありますが、実店舗よりも安く済むケースもあります。
◉ 七五三の着物一式をクリーニングしたい場合
基本価格が11,000円ですが、肌襦袢、足袋などの小物も含めて一式まるごとお願いできるので、手間要らずです。楽天のセール日だとポイントアップや、クーポン利用で、もう少しお得に利用することもできます。
◉ 着物や襦袢だけお願いしたい場合
着物や襦袢、袴をクリーニングにだし、小物は自宅でお手入れするなら 着物お手入れ専門店の「なぎさ」さんがオススメです。単品での料金設定もお手頃ですし、セット割りもあります。
着物クリーニングを失敗したくない時のオススメは?
完璧な仕上げをお望みなら、究極の一客洗いで仕上げてくれるオーダーメイド宅配クリーニング【ワードローブトリートメント】がオススメです。お値段は少し高めですが、専用加工剤と、熟練の職人の技術で、確かな仕上げをしてもらえます。
究極の一客洗い
染み抜きなどの追加料金は必ず見積もりで確認
クリーニング店に依頼すると、多くの場合検品があります。基本料金で対応できる程度のシミであればいいのですが、シミの程度によっては別途染み抜き料金が発生します。トラブル予防のため、見積もりの連絡がきて、双方で確認後に追加分の作業をしてもらうのが、基本です。
中には、見積もりで金額確定後に正式依頼となる店舗もあります。
面倒と言えば面倒なのですが、ここでしっかり確認しておかないと、最終的に予想外の費用がかかることになりますので、ご注意ください。
さいごに
着物のクリーニングは時間も費用もかかりますが、長く保管したいなら信頼できる店に出しておく方が安心です。
正絹の着物は、その時には何ともなくても、長期保管しているうちに湿気の影響でシミが浮き出てしまうケースも少なくありません。
シミや黄ばみ、虫食いなどがあってからの方が、費用もかかります。面倒でも、時間が経つ前に対処しておきましょう。
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