七五三は子どもにとっても、親にとっても一大イベントです。無事に終われば、一安心ですね。
でも、七五三の着物を購入していれば、片付けるまでが親にとっての七五三です。もちろん、レンタルであっても、きちんと返却手続きを済ますまでが、親にとっては七五三ですよ。
着物には、たたみ方があります。難しいイメージがあるかもしれませんが、順番がわかれば洋服を畳むよりも簡単です。しかも、キレイに畳めます。
今回は、七五三の着物の片付け、たたみ方や保管方法などをご紹介します。
七五三の着物の片付けで大切なことは?
せっかく用意した着物ですから、きちんと保管したいものです。適切な方法であれば、状態のいいまま長期間保管することができます。
七五三に限らずですが、着物をしまう時には、大切なことがあります。
・汚れを落とす
・1日程度干して、乾燥させる
・きちんと畳んで、湿気対策をして保管する
逆に、しまう前のお手入れが不十分な場合、シミや黄ばみの原因になります。一度できたシミや黄ばみを落とすには、クリーニングに出したり、専門店で染み抜きなどをしてもらう必要があり、時間も費用もかかります。しかも、何度もクリーニングをすると、生地を傷めやすくなりますので、ご注意ください。
着物は、洋服と違い、目立つ汚れがなければ1〜2回着た程度ではクリーニングに出さなくても大丈夫です
汚れを落とす
絹は、通常虫にやれれることはないのですが、食べかすなどはついたままだと、それが原因で虫に食われることがあります。
着物を片付ける前には、食べかすなどの汚れがないかよく確認しましょう。埃程度の払えば落ちるようなものであれば、払い落としておきましょう。
◉ 水性の汚れの落とし方
お茶などの水性の汚れがある場合には、汚れてもいいタオルなどの上に、着物の汚れのついた部分を広げます。中性洗剤を15倍程度に薄めた水を、ガーゼや柔らかい布などに染み込ませ、汚れを下に落とすようなイメージでトントンと叩くようにして落とします。
汚れを落とす際に、こすってしまうと、汚れが生地に染み込んだり、生地が傷む可能性があります。こすらないで、叩くようにしましょう。
◉ 油分のある汚れの落とし方
バターやチョコレートなどのように、油分のある汚れの場合には、汚れてもいいタオルなどの上に、着物の汚れのついた部分を広げます。ベンジンを染み込ませた柔らかい布や脱脂綿などで、トントンと叩くようにして落とします。
その後に、水性の汚れと同様、15倍程度に中性洗剤を薄めた水を、ガーゼや柔かい布などに染み込ませ、汚れを下に落とすようなイメージでトントンと叩くようにして落とします。
乾燥させる
着物は湿気を嫌います。ですから、しまう前には、半日〜1日程度、衣紋掛け(着物用ハンガー)にかけ干しましょう。
子どもは、大人の2倍汗をかくとも言います。長時間来ていると、肌襦袢などをしっかり着ていても、着物まで湿っている可能性もあります。湿気があると、カビやシミに原因にもなりますので、脱いだらすぐに衣紋かけ(着物用ハンガー)にかけ、乾燥させるようにしましょう。
個人的には、小物(腰紐や帯揚げなど)も干せるこのタイプ↓を愛用しています。
着物を着る機会が少ない場合には、このコンパクトタイプも便利。使わない時に邪魔にならないのはコチラ↓です。
シミがあったら?
シミがある場合は、油分のある汚れの落とし方と同様です。
汚れてもいいタオルなどの上に、着物の汚れのついた部分を広げます。ベンジンを染み込ませた柔らかい布や脱脂綿などで、トントンと叩くようにして落とします。
放置すると、時間が立つほど落ちにくくなります。面倒でも、気が付いた時に対処する方が、後の面倒を防げます。ただ、シミが広い範囲の場合や、状態が酷い場合は、クリーニング店に相談する方が間違いありません。
その点、ポリエステルの着物は洗えるので簡単ですね。。
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七五三の着物のたたみ方、適切は保管方法は?
着物をしまう時には、着物用のたたみ方をしましょう。順番が決まっているので、難しくありませんし、初めててもキレイに畳めるので心配不要です。
シワがある時には、アイロンを当てる
着物にシワが残って入れば、畳むまえにアイロンをかけましょう。着物全体ではなく、シワのある部分だけで大丈夫です。
アイロンは、中温から高温、もしくは「絹」の温度設定に合わせます。シワのある部分を、アイロン台に置き、着物の布目にそって素早くアイロンを当てます。力を加えたりせず、軽く抑える程度で十分です。
着物を着用する前であれば、アイロンのスチームをあててもいいでしょう。
衣紋かけ(着物ハンガー)にかけたままの状態で、スチームをあて、蒸気でシワをのばします。アイロンの面が、着物に触れないようにご注意ください。
しまう前だと、もう一度乾燥させる必要があるので、避けましょう。
着物のたたみ方
子どもの着物の場合には、一般的には「夜着だたみ(よぎだたみ)」をします。大人の着物とは、たたみ方が異なりますが、簡単です。
【夜着だたみの手順】
(1)着物を床に置きます。この時、着物の裾が右手側になるよう横向きにします。また、前身ごろは、右前になるよう(着物の右側が下になるよう)整えます。
(2)左右の袖を、内側に(前身ごろの上に重なるように)畳みます。
(3)左右の裾を持ち、襟へ向かって着物の長さが半分(または3分の2)になるよう畳みます。その後もう一回、更に半分になるよう畳みます。
という感じですが、分かりやすい動画もあるので、ご確認ください。
七五三の着物の適切に保管するのに必要なものは?
着物は、たとう紙に包み、桐タンスに保管するのが一番いいと言われています。
着物は湿気を紫外線を嫌います。そのため、通気性がよいたとう紙で包み、調湿作用の優れている桐のタンスにしまってきたのです。
現在の家は、気密性も高く、昔の家よりは湿気が篭りにくくなっていますが、必要に応じて除湿剤や防虫剤も利用する方がいいでしょう。
◉ たとう紙
1枚のたとう紙に、1つの着物を入れます。たとう紙が黄ばんできたら、交換時期です。
◉ 防虫剤
防虫剤は、年に1〜2回交換する必要があります。その際に、同じ防虫剤を使用することをオススメします。防虫剤ごとに、成分が異なりますので、残留薬剤が化学反応を起こして着物を傷めてしまう可能性もあります。ニオイが強いものだと、着物やタンスにニオイがつきますので、ご注意ください。
シートタイプのものは、割高ではありますが、1枚ずつ面で保護するので安心です。虫干しなどをしたタイミングで交換するといいでしょう。
タンスの底(着物の下)に新聞紙を敷くと、除湿と防虫シートの代わりにもなります。新聞紙のインクを、虫が嫌うのです。
着物に新聞紙が直接触れると、インクが付着する可能性もあります。着物は、たとう紙に包み、新聞紙に直接触れないようにしましょう。
◉ 桐の衣装ケース
着物の保管には、桐タンスがいいのですが、住宅事情やタンスを用意するほど着物がない場合には、1段の衣装ケースもオススメです。2セットくらいは収まるかと思います。
シワや型崩れの原因となりますので、着物をギュウギュウに詰め込んだり、何枚も重ねるのは避けましょう。
虫干しにオススメの時期は?
着物は、きちんとしまった後でも、年に1回は「虫干し」をしましょう。9月下旬〜10月頃がいいと言われていますが、最近は9月でもまだまだ暑く、湿気もあったりします。地域によっては、10月下旬から11月くらいでもいいでしょう。
・2〜3日晴天が続いている
・空気が乾燥している
・午前中から15時くらいまでの時間帯で
・直射日光の当たらない部屋で、窓を開け、風通しをよくして干す
このような日に、着物を衣紋かけに干し、着物の湿気を取り除くといいでしょう。その際に、衣装ケースの換気や清掃、防虫剤の交換、シミや汚れを見つけたら対処することも必要です。
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さいごに
七五三の着物は、参拝や写真撮影が無事に終了したら、早めにお手入れをして、適切な方法で保管しましょう。勢いで片付けないと、ますます面倒にもなりますし、きちんと手入れしないまましまうと、シミなどの原因になります。
久々にたとう紙から出したら、シミになっていた、、、時の、ショックと後悔は強烈ですよ、本当に。。。
年に1回は虫干しをして、風を通し、状態も確認しましょう。