七五三

七五三の着物の片付けは何が必要?たたみ方と保管方法は?

七五三は子供の大事な一大イベント。当日無事に終わるかドキドキしてしまうものです。

でも、多くのお母さんが、その後の着物の片付けなんて事前に考える余裕などありません。だから、片付ける時になってはじめて、

着物の片付けってどうすればいいの?たたみ方なんて分からないわ!?

と子供が脱いだ着物を目の前に途方に暮れたりするのです。

今回は、七五三の着物の片付けは何をどのようにするのか、たたみ方や保管方法までをお話しします。

七五三の着物の片付けで必要なことは?

七五三の着物は高価だし、思い出になるものです。だからこそ、大事にしたいし長期間しまっておいても良い状態を保ちたいですよね。ですが、正絹は特にデリケートなので粗雑に扱うとシミや黄ばみが出てきてしまうのです。

じゃあ、最初からクリーニングに出せば良いのに、と思うかもしれませんが、着物は洋服と違って頻繁にクリーニングに出すと洗い過ぎで生地を傷める可能性もあるので、通常は1~2回着た程度ではクリーニングに出しません。出来るだけ自宅で出来るケアをして大事にしまっておくようにします。

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ではどのようなケアが必要かというと、湿気対策について言うと「乾燥させること」が一番です。子供は大人の2倍汗を搔くと言われているくらいですし、着物を長時間着ると、下に肌襦袢などを着ていても着物まで湿ってしまう可能性が高いです。大人なら、汗を搔かないように気を付けましょうと言えるけど、子供の場合はそんなことを注意できる訳がありません。とにかく、汗が残るとシミや虫食いの原因になるので、脱いだら直ぐに衣紋掛けに干して1日程度乾燥させましょう。この時、着物は裏返して衣紋掛けに干します。

また、絹は通常、虫にやられることは無いのですが、食べカスなどがついて残ったままだとそれが原因で食われてしまう可能性があります。ですから、片付ける前に食べカス、汚れ、シミ等がついていないか、よく確認することが重要です。ちょっとした埃がついている程度なら、手で払うだけでも大丈夫です。

シミについては、ポリエステルなら自分で洗濯できますが、正絹の場合には自分で洗濯できないため、ベンジンを使って落とします。ただ、シミが広い範囲の場合や、状態が酷い場合は着物クリーニング店に相談する方が安心だし、着物そのものが長持ちすると思いますよ。
いずれにせよ、汚れやシミは放置すればするほど落ちにくくなるので、見つけた段階ですぐに対処しましょう。

◆ポリエステルの洗濯方法はこちらの記事をご覧ください。
七五三の着物でポリエステルはクリーニング不要?洗濯は洗濯機OK?

【着物の片付けのまとめ】

(1)着物を脱いだら、着物を裏返した状態で衣紋掛けに吊るして、風通しのよい日陰で干しましょう。

(2)乾かしている間に、シミなどの汚れがないか確認しましょう。また、収納する桐たんす等の中を掃除しておきます。

(3)皺がないか確認し、もしあったらアイロンで皺取りします。アイロンの温度は低温で、紋や刺繍の箇所は和紙を当てておきます。(皺が残ったまま畳んでしまうと皺が取れなくなります。)

(4)たとう紙に包んで、桐たんす等に入れて保存します。


七五三の着物のたたみ方は?

七五三の子供

着物のたたみ方は、本だたみと夜着だたみの2種類があるのですが、子供の着物の場合は一般的に夜着だたみにします。夜着だたみの方が本だたみよりも畳んだ時のサイズが大きいのですが、畳み方は簡単です。実際には子供の着物サイズは小さいため、かさ張り方は大したことありません。(本だたみで畳む人もいるそうですが、本だたみは難しいので無理にする必要はありません。

夜着だたみについて大まかな流れをご説明すると、

【夜着だたみの手順】

(1)着物を床に置きます。この時、着物の裾が右手側になるよう横向きにします。また、前身ごろは、右前になるよう(着物の右側が下になるよう)整えます。

(2)左右の袖を、内側に(前身ごろの上に重なるように)畳みます。

(3)左右の裾を持ち、襟へ向かって着物の長さが半分(または3分の2)になるよう畳みます。その後もう一回、更に半分になるよう畳みます。

という感じですが、実際に見る方が分かりやすいので、次の動画を一度ご覧ください。


七五三の着物の保管方法は?

着物はたとう紙に包んでから桐製のタンスや引出しに保管するのが一番良い方法といわれています。

というのも、着物の保管で心配な湿気対策として、たとう紙の通気性の良さや、桐の調湿作用が適しており、昔からこれが推奨されているのですよね。ただ、昔と違って今はマンションなど気密性の高い住まいが多くなっており、現実的にはこれだけでは湿気対策が足りないというケースが増えています。ですから、お住まいの家の湿気が気になる場合には、除湿剤や防虫剤を入れたりすることも必要でしょう。

防虫剤については、年に1~2回交換する必要がありますが、一度使い始めたら同じ防虫剤を使い続けるべきです。(別の防虫剤だと、残留薬剤が化学反応を起こして着物を傷めてしまう可能性があるからです。)また、ニオイが強力だと着物やタンスにも染みついてしまうし、着ると気分悪くなることがあるので無臭のものがおすすめです。次の防虫剤はニオイがつかないので人気があります。

次の商品はタンスなどの底に敷く防虫剤です。
念には念を入れて、上の防虫剤とダブルで使う人もいるようです。

ただ、防虫剤などをダブルで使うと金額もかかるなあ、と気にする場合は、タンスの底に新聞紙を敷くと防虫シート替わりになるといわれています。(衣類害虫は新聞紙についているインクを嫌うため。)
ただし、着物を新聞紙に直接つけるとインクが付着する可能性もあるので、着物はきちんと、たとう紙に包んでから引出しに保管してください。

着物を入れるたとう紙はこちらです。たとう紙は古くなると黄ばんでくるのですが、それが交換の目安です。

また、保管場所については、防湿防虫のことを考えると桐のタンスが一番ですが、着物を沢山持っている人でないとタンスは不要なので、次のような1段ケースがおすすめです。

さいごに

七五三の着物は滅多に着る機会がないので、片付ける前に湿気をしっかり取って乾燥させることが必要です。特に正絹の場合は後になってシミが出てくるケースも多いので、片付ける際に干しながらよくチェックすることが重要です。

着物の片付けはちょっと手間がかかりますが、七五三の着物をずっと残せるよう、隅々までよく確認してくださいね。

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