七五三を家族だけでお祝いするのはいけないことでしょうか。
孫可愛さにしゃしゃり出てくる祖父母は多いけど、両家に気を遣うのは自分が疲れてしまうし、まして食事会なんていったら長時間一緒にいることになるし、息が詰まりそう・・・。 でも、お祝いをいただいたからそれなりに礼は尽くさなきゃいけないし。
こういう悩みを抱えているお母さんは結構多いのですよね。
今回は、七五三のお祝いに関することについて、家族だけでしていいのか、その場合、祖父母に対してどのように言えば良いのか、そして、食事をどこでするのか等についてお話しします。
七五三を家族だけでお祝いしても良いの?
七五三は江戸時代から続く行事であり、家全体で子供の成長を祝うものでした。そのため、祖父母にとっては大事な孫の一生に一回のことですから「是非自分達も見たい、参加したい」という人が多いです。だからこそ、お祝いを出すという人も多いですしね。
でも、現在はどちらかというと世の中全体が「七五三商戦に乗せられている」風潮です。盛大なお祝いをするけど本当に必要なのか考えずに行っている傾向があるのですよね。 ここでお祝いが本当に必要か考えてみましょう。
七五三は何をするの?
今の七五三のお祝いでよくあるパターンは、 着物を着て、 写真撮影をして、 神社で祈祷してもらって、 一家で食事会をする というのが一般的です。(もちろん、写真撮影と神社の日程を別の日にする「前撮り」「後撮り」という方法もあります。)
そして、沢山の衣装を着てお金をかけて写真撮影をしたり、神社で数千円くらいの祈祷料を払ってお参りし、食事会はホテルや料亭で「七五三コース」を注文する・・・。 もちろん、お金が無限にあれば沢山のメニューをこなしても良いけれど、これをまともにやったら10万円では済まない可能性もあります。若い夫婦がこれだけの費用を捻出するのは大変ですよね。
今の世の中、「七五三を盛大にお祝いすることに価値がある」みたいな風潮がありますが、そんなに無理することはありませんよ。人によっては、「一家総出でお祝いするべきだ」とか、「ホテル等でお祝いすべき」とか言いますが、その人の価値観とか思い込みであって、世の中全員がそうしている訳ではありません。
自分達が子供に出来る精一杯のことだけで充分なのですよ。
基本は「子供ファースト」が良いのです。 子供が七五三の日に楽しく過ごして、皆にお祝いしてもらうのを心から喜べるように。 そして、将来成長した時に「七五三で家族にお祝いしてもらって嬉しかったなー」と振り返ることができるように。
そのためにはどうすれば良いのか考えてみましょう。
七五三で祖父母を呼ぶのは?
そうすると、次のような問題が出てきます。
- 写真撮影の時に祖父母が一緒に写っているのって嬉しい?嬉しくない?
- 神社祈祷で祖父母が一緒にいるのは嬉しい?嬉しくない?
- 食事会で祖父母が一緒にいるのは嬉しい?嬉しくない?
これは人それぞれ回答が違いますし、違ってもいいのです。(嬉しくないからといって、人道的に劣るとか、そういう話じゃありません。)
やっぱり、嫌なのに一緒にいるというのは無理があるし、態度に出さないようにしても子供には何となく気配を察知されてしまうものですし。一緒にいて楽しいからこそ、素敵な思い出になるのですよね。
そうじゃない場合は子供にとっても七五三という行事が「息が詰まる場」になって終わってしまう可能性もあるのです。
私の場合、義両親とは仲良かったし近所に住んでいたこともあり、七五三以外にも一緒に食事をする場面が多かったです。
でも、実家の両親はちょっと離れていたこともあり、あまり仲良くできずに遠慮することが多かったです。
ただ、家族だけでお祝いしたい場合には、遠慮してもらう言い方について角が立たないよう注意する必要がありますね。 次に、この言い方について考えてみましょう。
七五三の食事会を家族だけでするには?
写真撮影については「写真館では子供だけで撮影します」と言えばそうそう見に来たいというお祖父ちゃんお祖母ちゃんはいないでしょう。
問題は食事会ですよね。遠方なら気楽に、遠いことを理由に家族だけでやります、と言えますが、近い場所に住んでいたら難しい・・・。
近い場所に住んでいる場合、食事会に招待するのではなく、こちらから伺う方法もあります。 これだと食事の準備をする必要がないのでお母さんとしては気楽になります。ただ、伺う場合にお茶1杯で済むかどうか、という問題も出てきますが。
それも難しい場合は、子供が疲れることを理由に食事会を開くのは無理、という話に持っていく方法もありますよ。
特に3歳や5歳の場合には、着物を着るのが大変ですし、写真館と神社祈祷だけでも半日はかかってしまうものです。それに加えて食事会となると、疲れて静かに寝てしまうならまだ良いくらいで、イライラが募って暴れたりされると困りものです。
特に、着物のまま乱暴なことをされると、着物を汚したり破いたり、という危険も出てきます。(実際に我が家ではやられて着物を駄目にしてしまった経験があります。)
ですから、「折角着物を着るから見せたかったけど、この日は神社と写真館だけで一日がかりになるため子供が疲れてしまいます。ですから食事会をするのはかなり難しいです、ごめんなさい」という話をしてみましょう。母の都合でなく、子供の疲れを理由にすれば諦めてくれるでしょう。
七五三の食事会 家族だけならどこでする?
大勢での食事会はしないことにしても、やはり七五三をするのだから家族3人だけでも区切りとして食事会をしたいものですよね。その場合、どこでしたら良いのでしょうか。
こちらも、いろんな考え方がありますが、やはり基本は「子供ファースト」、つまり「子供が食べたいもの」で良いのです。形にこだわって、3人でも豪華なホテルの食事、と考える人もいるかもしれませんが、3歳、5歳、7歳の子供に、そんなホテルディナーの良さなんて分かりませんしw
「七五三だから、○○ちゃんの大好きな物を食べに行こうか!」 と言うと、このくらいの年齢だと、ファミレスに行きたいという子供が多いですよね。 ファミレスは安上がりかもしれませんが、やっぱりメリットも大きいのですよね。 子供の好きな食べ物が多いし、子供が泣いたりしても周りも子供が多いし、睨まれることがないし。
何より、お母さんが気を遣わなくて済む、というのが一番の長所でしょう。 七五三のお祝いがファミレスなんて、と思うかもしれないけど、それは大人の差別感であって、子供にとっては心から食べたい美味しいご飯であり、素敵な食事会に違いありません。
さいごに
七五三では絶対に祖父母を招待しなければならないものではないし、お金を沢山かけたから親として立派だということでもありません。
世間体を気にせず、周囲の目を気にせず、子供にとって本当に楽しいお祝いになるよう考えてあげることが大切でしょう。