浴衣も進化はすばらしく、最近はセパレート型や作り帯もバリエーション豊かになりましたね。そのような浴衣であれば、初めてさんでも自宅で自分一人で簡単に着ることができます。
ただ、お気に入りの浴衣や、持っている浴衣がそういうものでない場合、今時の帯結びをしたい場合などには、そう簡単ではないこともあります。
よく「浴衣は簡単だから自分でも着られる」とは言いますが、着心地良く、見た目も涼しげに美しく着るには、美容院などで着付けしてもらうのもおすすめです。暑い時期に不慣れな浴衣の着付けに奮闘し、出かける前から汗だくになるようなことは防げますよ。あなたにとって楽で快適な方法を選ぶことをオススメします。
浴衣は自分で着るもの?着付けを頼むのはダメなの?
浴衣の着付け情報を探していると、「ネットで検索すればでてる」「簡単だから自分で着れば」といったご意見が散見されます。
確かに、浴衣は外出着の着物と比べると簡単ですが、だからといって自分で着ないと恥ずかしいわけでも、ダメなわけでもありません。ネット上のご意見は参考にするとしても、次のような方は着付けは頼むことをオススメしますよ。
- 自分で着るのがめんどくさい
- 浴衣を着るのに時間や手間をかけたくない
- キレイに着たい
- 心地よく着たい
- 着崩れするのはイヤ
- かわいい帯結びをしたい
着ることはできても、動く・トイレに行く・食事をするなどをして帰宅するまで浴衣が整っている必要があるのですから、不安があれば無理をしないで着付けしてもらうことも、気楽に考えてみてくださいね。
浴衣の着付けはどこに頼める?美容院以外には?
浴衣の着付けをお願いできるのは次のような場所があります。
- 親やおばあちゃん、親戚、友達の親など
- 美容院
- 購入したお店
- 浴衣のレンタルショップ
あるようで、あまりないものです。手取りばやく、間違いないのは美容院ですね。
ポイント
✔︎ 浴衣を購入したお店で、着付けをお願いできることもあります。購入時に聞いてみましょう
✔︎ 成人式の振袖を購入したりレンタルしたお店で、浴衣のサービス(有料/無料)があることも多々あるので聞いてみましょう
浴衣の着付けを頼むときの持ち物、時間、料金、注意点は?
浴衣の着付けを頼むときの持ち物、時間、料金などは、事前に調べて余裕を持って準備したり予約しておきましょう。
浴衣の着付けを頼む時に必要な持ち物は?
着付けを予約した段階で持ち物は言われると思いますが、次のようなものが揃っていれば大丈夫です。
- 浴衣:たたみじわ などは事前に確認してアイロンをかけておきましょう
- 帯:作り帯の場合には型崩れに注意!
- 肌着:浴衣専用肌着など
- 腰紐:最低2本 余裕を持って3~4本あると安心です
- 着付けベルト:コーリンベルトなど(なくても問題ありませんが、、)
- 帯板
- フェイスタオル :体系補正やウエストの汗対策に1~2枚あると便利
- 下駄
- 髪飾り:ヘアセットもお願いする場合
- 巾着やカゴバッグ:浴衣用
- 紙袋など:着てきた衣類や靴を持ち帰るため
浴衣の着付けを頼む時にかかる時間は?
美容院の担当者や予約状況などによっても異なりますが、受付〜着付けとヘアセットで60分程度みれば十分かと思います。
- 浴衣の着付け:15~30分
- ヘアーセット:15~30分
浴衣の着付けを頼む時にかかる料金の相場は?
地域や店舗、リクエストの内容によっても異なりますが、着付けとヘアセットで7,000~10,000円程度みておけば大丈夫でしょう。
- 浴衣着付け:2,500~5,000円程度
- ヘアセット:→3,000~7,000円程度
浴衣の着付けを頼む時の注意点は?
帯の結び方や髪型に特別な注文がある場合には、対応できるか予約時に確認しましょう
着付けをする側にとっての普通の着付けであれば、着付けに必要な小物が揃っていれば特に問題になるようなことはありません。
この「普通の着付け」というのが、難しいところでもあるのです。特に、最近では帯結びや小物のアレンジが進化しているので、着る側にとっては「お金を払えばやってもらえる」感覚でいても、着付けをする側にとっては普通の着付けではなく、どうにもならないケースがあることを、知っておく必要があります。
私も地元の花火大会の際に、浴衣の着付けのお手伝いをすることがあるのですが、当日に雑誌の写真などを持ってきて「こんな感じの帯結びにして」と言われても、物理的にできないリクエストがありました。持ち込まれた帯と小物だけではイメージ写真のようにはならず、もしそのように結んだ場合には、ほぼ確実に大幅な着崩れが予想されるものだったのです。その時には、私の師匠も同会場で着付けをしていたので、交代してもらい、お嬢さんに説明し納得してもらい、できる限りでの対応となりました。
- 持ち込まれた帯の素材ではそのようにならない、、
- そのように結んだところで着崩れすること間違いなし、、、
- 持ち込んだ小物では足りない、、、
- 対応しているスタッフがそのような結び方を知らない、、
など、さまざまな理由でどうにもならないことがあります。特に、雑誌などの写真をイメージしている場合には注意が必要です。写真を見せて確認してもらうなど、対応できるかどうか、あるいは対応できる範囲などは確認しておきましょう。
浴衣での髪型はどうする?
ヘアセットは自分でするなら?
浴衣での髪型も、最近は随分と変化しています。ひと昔前には、涼しげに見えるようにアップにするのが一般的でしたが、最近は顔わまりはすっきり出しても、後ろは垂らしておく髪型や、ふんわりした髪型も流行っていますね。
特に決まり事があるわけではありませんから、情報を集めて自分の顔や浴衣にあう髪型を選ぶのが一番いいのかと思います。気をつけたいことだけお伝えしておきます。
- 成人式のようにゴージャスすぎる髪飾りだと浴衣とのバランスが悪い
- きっちりしすぎていても、ゆるふわすぎてもバランスが悪い
- 周りから見ても暑苦しくみえる髪型は素敵ではない
美容院でお願いしても、浴衣用のヘアセットは外出用の着物と比べ少しゆったりとした抜け感のあるものに仕上がるケースが多いかと思います。もちろん担当者や、リクエスト次第でもありますが、、、
和装用のきっちりとしたアップに仕上げる必要はありませんので、余裕があればネットや雑誌で気に入った髪型を探して練習しておくのもオススメです。自分でアップにする時に便利なヘアグッズもご紹介しておきます。
どちらも楽天市場ではとても人気のある商品です。次の動画で詳しい使い方を紹介しているので見てみてくださいね。
アップにしない場合でも、簡単にできる髪型もあります。「美的.com」の特集をご紹介します。
着付けは美容院、ヘアセットはセルフなら、どっちが先?
ヘアセットの内容にもよりますが、先にヘアセットをしてしまう方が楽でしょう。例えば、浴衣を着た状態でアップにするために腕を大きく上げたりするのは、結構大変ですし、着崩れなどの原因にもなります。ヘアセットを先にするときの注意点もあるので、ご確認くださいね。
- ヘアセットする前に、着物用の下着をつけ、その上に前あき(ボタンやジップアップなど)の服に着替えておく
- ヘアアクセサリは可能であれば、着付けした後につける
- 髪を後ろに垂らす場合には、着付け時に邪魔にならないようにする
着付けはセルフ、ヘアセットだけ美容院でお願いするなら、どっちが先?
この場合には、2パターン考えられますね。
- 着付けをしてから美容院でヘアセット
- 美容院でヘアセットをしてから着付け
◉ 自分で着付けをしてから美容院でヘアセットがおすすめ
浴衣を着てからのヘアセットの方が楽といえば楽です。ヘアセットの時に、スプレーなどの整髪剤を使いますが、衣装につかないようにカバーをかけますので、汚れる心配はあまりありません。自分でやっても、つく時にはつきますしね、、
- 浴衣を着る時に、髪に触ってしまって崩れる心配がない
- 浴衣を着ているので、浴衣を着た雰囲気に合わせてヘアセットも調整しやすい
- そのまま出かけられる
◉ 美容院でヘアセットをしてから着付け
花火大会や大きなイベントなどと重なり、いい時間帯に美容院の予約が取れないこともありますね。その場合には、先にヘアセットをしてもらってから浴衣を着てもかまいませんが、着付け中に髪を触ることのないように気をつけましょう。親や親戚、友達などに着せてもらう場合には、先にヘアセットをしても特に影響はなそうですね。
ヘアセットの際に、浴衣の写真を持って行くと、美容師さんもイメージがしやすくなるのでオススメです。
さいごに
浴衣の着付けやヘアメイクに関しては、さまざまな意見があるようですが、あまり気にせず流されず、あなたにとって楽で快適な方法を選ぶのが一番です。
着付けをしてもらっても残念なことに着心地が悪いこともあります。せっかく上手に着せてもらっても、着ている側の所作、歩き方、座り方、姿勢などで着崩れしやすくなることもあります。着付けが大切ですが、それが全てではないので普段よりも少し気をつけてみましょう。
老婆心から、もう少しだけアドバイスです。
- 歩幅は狭く内股気味に
:パンツスタイル並みに歩くと裾がバサバサして着崩れの原因に、、 - 背筋をピンと伸ばす
:下腹に少し力を入れると姿勢も良くなり、シャキッと涼しげに見えます - 歩く時に手は殆ど振らない
:荷物は左手に、右手は自然に下ろして腿の辺りで上前を軽く抑えるようにすると、歩きやすく上前もめくれたりしません
あまり難しく考えずに、気楽に構えて、浴衣を楽しんでくださいね。
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