自分のサイズにあわせあつらえた浴衣ではないと、おはしょりが長くなってしまうことがあります。
おはしょりは、子どもなら多少長くても気にならないものですが、大人の場合は傍から見ても気になるし、見た目もいいものではありません。なにより着ているだけで気分も下がってしまいますよね。
今回は、おはしょりが少し長い場合、長すぎた場合の直し方や注意事項をまとめました。
浴衣おはしょりが長い場合の処理や整え方は?
おはしょりが長い場合、焦ってしまいますが、案外単純な方法で改善できます。大丈夫です、落ち着いて対処してくださいね。
補正ポイント
- 腰紐を今の位置より少し上にする
- 帯の下側ラインを今より少し下げる
- 腰紐の上にもう1本紐を結ぶ
腰紐を今の位置より少し上にする
腰紐を今よりも少し高い位置で結ぶと、おはしょりの長さを調整できます。
注意ポイント
中途半端な位置だと、腰紐がずれやすくなりますので、タオルなどで補正をしっかりして腰紐がずり上がらないようにしっかり締めましょう。
腰紐の結び方や、体の補正の仕方にもよりますが、腰紐の位置を高くすると着崩れしやすくなります。腰紐の位置が高いことで、歩く時に裾が広がりやすくなるからです。歩く時に、右手で上前を軽く押さえて、バサバサ歩かないように気をつけましょう。
帯の下側ラインを今より下げる
帯の下側のラインを少し下げることで、おはしょりの長さが目立たなくなります。
- 半幅帯であれば、帯の位置を少し下げる
- 兵児帯や名古屋帯の場合には、帯の幅を太めにする
注意ポイント
若い人は、帯の位置は高めがオススメです。下げてしまうと落ち着いた感じに見えてしまうので、バランスを調整しましょう。帯幅を太めにすると、下側のラインの位置が下がるだけなので、オススメです。
腰紐の上にもう1本紐を結ぶ
それでも長い場合には、腰紐はいつも通りの位置で一本結び、さらにもう一本を数センチ上に結ぶことで解決できます。
この場合、腰紐は低い位置ですから、着崩れの心配はいつもと同じ程度です。
ポイント
おはしょり自体に厚みがでるわけではありませんが、お腹周りがモコモコしやすくなりますので、伊達締めをする時にきちんと整えましょう
おはしょりを先に縫っておく
これは、着付け前に準備が必要な方法ですが、着付け時に調整するのが難しい場合や、着崩れが不安な場合にはオススメです。
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浴衣のおはしょり出過ぎた時は他にも直す部分がある!
おはしょりが長すぎるということは、着丈が長いということになります。
仕立て方にもよりますが、自分のサイズよりも大きめに仕立て、つまり、浴衣の寸法が自分に合っていないということを意味します。その場合、直さなければならない、調整する必要があるのは、おはしょりだけではない可能性が高いことを理解しておかねばなりません。
- 裄丈が長すぎる
- 身幅が余りすぎる
裄丈が長すぎる場合の直し方
裄丈(ゆきたけ)とは、首の後ろ側の中心から肩を通り手首のくるぶしまでの長さです。
面倒な言い回しではありますが、腕を床と水平にあげて背骨から手首まで測ると着用した時に袖が短くなりますので、腕は自然に下ろして測るのが一般的です。
着物の場合、袖口が手首のくるぶしくらいになるのが理想的なサイズと言われています。サイズが大きい着物や浴衣の場合、裄丈が長いことも想定されます。裄丈が自分のサイズより長いと、手首がすっぽり隠れたり、手の甲にかかってしまうこともあります。
着付けの段階でなおすのは困難ですので、事前に長い分を縫っておくといいでしょう。
縫い込む箇所は肩山です。子供の浴衣の肩上げは外側に出しますが、大人の場合は目立たないよう内側にダーツを取るように縫います。縫い方は、浴衣と同色の糸で、粗めのぐし縫いにします。
参考
最近は、裄丈も長めに着る傾向があります。着物の雑誌をみていても、手首がすっぽり隠れたり、手の甲にかかっていることもありますので、多少長くても気にならない場合には、そのまま着てもいいでしょう。
身幅が余りすぎる場合の直し方
身幅とは、簡単にいうとヒップサイズです。
着物や浴衣のサイズが大きい場合、ぽっちゃり体型えなければ余る可能性が高いです。余る分には、一見問題なさそうですが、着物の場合には体に巻きつけるので、巻き付ける分が多くなって着付けしにくくなるのです。
多少の余りであれば、裾合わせの時点で調整できますので、そのまま着付けできます。
余りすぎる場合には、無理に体に巻き付けるのでなく、下前の左脇で余分な幅を前に折り返して着付けします。
体に巻き付けると歩けなくなってしまうので避けて下さい。
この方法だと、下半身は背中心の線が実際の体の中心からかなりズレますが、特に問題はありません。腰紐より上部分(上半身)は、普通に着付けできますので、中心線がずれないからです。上半身の背中心がズレてしまうのは、着物のサイズとは関係なく、着付けの問題です。見た目もよろしくありませんし、着崩れの原因となりますので、気をつけましょう。
さいごに
大人の場合、浴衣のおはしょりは4~5cmというのが一番美しく見えます。
数センチ程度であれば簡単に直せますが、それ以上になった場合には、もう1本紐を使う、先におはしょりを縫っておくなどしたほうがよさそうです。
新しい浴衣もですが、手持ちの浴衣でも、外出当日よりも前に軽く試着して確認しておくことをオススメします。しまっておいた浴衣のサイズは変わることはありませんが、着る側のサイズが変わっていることもありますし、小物含め保管状態の確認にもなります。当日慌てないためにも、余裕を持って準備してくださいね。
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