骨格が大きい、スポーツで鍛えてがっちり体型、ぽっちゃり・ふくよか体型でも、浴衣はステキに着こなすことができます。
考え方は洋服と同じです。自分にあったサイズや色柄を選び、きっちり着付けをするだけ。今は、既製品でもサイズや色柄のバリエーションも豊富ですから、そんなに難しいことではありません。でも、ちょっと選び方を間違えると、思ったように仕上がらなかったり、着崩れしやすくなったりします。
今回は、がっちり体型・ぽっちゃり体型でもスッキリ着こなすための、浴衣や帯選び、着付けのポイントをまとめました。
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ぽっちゃりさんの浴衣選び〜ポイントは?
着物は細身長身のモデル体型よりも、ちょっとふくよかなぽっちゃり体型の方が着こなすと素敵な装いになるとも言われています。特に年を重ね、ふくよかというか、若干太めになった女優さんたちが着こなす着物姿には、なんとも言えない貫禄と美しさがあります。
着物の場合は、体のラインが出にくいことや、仕立て自体がずとんと直線的(直線断ち)なため、がっちり体型やぽっちゃり体型でも年齢問わず、体型問わず着こなすことができます。ふくよか通り越して太め、、など自分で思っている方も、堂々と着こなして楽しんでくださいね。
大きいサイズの浴衣選びはヒップサイズから
着物や浴衣にもサイズがあります。自分のサイズであつらえる場合はいいのですが、既製品の場合にはサイズ選びを間違えるとツンツルテンになったり、窮屈そうにみえたり、着崩れしやすくなります。ぽっちゃり体型の場合には、まずヒップサイズを確認しましょう。
注意ポイント
ヒップサイズが合わない(小さい)と、浴衣がうまく体に巻きつかないため、歩いている時に上前が捲れやすくなり、着崩れしやすくなります。ご自分のヒップサイズにあった着物のサイズを選びましょう。
浴衣のサイズは、メーカーや店舗によって異なりますが、ヒップサイズの目安は110~120cmのところが多いようです。それ以上の場合には、仕立てる方が安心です。商品情報では、裄丈(首の後ろから手首のくるぶしまでの長さ)や身丈(着物の長さ)、前幅、後ろ幅なども記載されているかと思いますが、対応身長や対応バスト、適応ヒップなどわかりやすい数値も記載されています。購入前には必ず確認しましょう。
セット購入すると、浴衣本体だけでなく帯もゆとりサイズなので安心ですよ。
ぽっちゃりさんの浴衣選び〜色柄選び
基本的には「これが好き!」「私に似合う!」と思う色柄を着るのが何よりもオススメです。何より着ている自分が好きでしょうし、自信を持って着こなして、楽しめるからです。
そうは言っても、和装の場合は、普段着用している洋服と色も柄も雰囲気も着こなし方も異なるので、何をどう判断していいかわからないこともありますよね。一般論としてオススメの色柄をご紹介します。参考になれば幸いです。
◉ 色について
基本的には、寒色系の深い色、紺や黒、深紫などの引き締め系の色味がオススメです。肌の色や、顔立ち、その人の持つ雰囲気によっても異なります。淡色が似合う方であれば、帯をはっきりした色を選ぶ、帯締めでアクセントをつけるなど全体のバランスを調整するといいでしょう。
最近は、カラフルな浴衣もたくさんありますので、楽しみながら選んでください。
◉ 柄について
一般的に、大きな柄よりも小ぶりの柄と言われていますが、次のような柄もオススメです。
- 柄のない無地の部分(地あき)が多いもの
- 太めの縞のように、縦のラインが強調されるような柄
- 地色は深い色に鮮やかで存在感のある色合いの柄(花柄など)
小ぶりの柄といっても、手のひらサイズ、顔の大きさの1/3程度を目安にしてみてください。あまり小さい柄だったり、色合いが地味だったり地色に近いと逆にぼんやりした印象になるかもしれません。
◉ 素材について
昔の浴衣の素材は木綿でしたが、今は技術の向上でポリエステルなども良いものが沢山出てきています。新調する場合には、特に気にする必要はなさそうです。
手持ちの木綿の浴衣の場合には、パリッとアイロンをかけてから着るとシャキッとします。
ぽっちゃりさんの浴衣の帯〜スッキリ着こなすには?
◉ しっかり結べる半幅帯がおすすめ
帯は、半幅帯でしっかり結ぶことをオススメします。美容院で着付けを頼むなどで帯を締めてもらう場合などは、名古屋帯でもいいでしょう。
帯の下側をキッチリ締め、上側(胸の下)は気持ちゆったりしておくと、お腹周りもスッキリ見えます。
注意ポイント
- 変わり結びをしたかったり、文庫結びでも羽を沢山作りたい場合には、長尺物を購入した方がいいでしょう。
- ウエストが90cm以上の場合は長尺物が必要になります。
◉ 作り帯は要注意
簡単に着付けができる作り帯は、ぽっちゃり体型にはあまりオススメできません。
大きいサイズ用の作り帯であれば長さ的には問題ありませんが、普通に市販されている作り帯の場合長さが足りない可能性があります。また、作り帯の場合、胴に巻いている部分をきっちり締められず、お腹周りがスッキリしない仕上がりとなるかもしれません。
◉ 兵児帯はさらに要注意
大人の女性でも兵児帯(しわ兵児帯)を締めるのも最近の人気ですね。ふんわりとした雰囲気になりますし、変わり結びのバリエーションも豊富です。ただ、ぽっちゃり体型の方が、兵児帯を選ぶとおなか周りが強調されるというか、膨張して見える可能性がかなり高いです。
ポイント
兵児帯で結びたい、気に入っている、といった場合には、帯締めなどの小物を使ってアクセントをつけるといいでしょう。
ぽっちゃりさんの浴衣の着付け〜注意すべきポイントは?
ぽっちゃり体型に限らずですが、着物や浴衣が着付けが大切です。せっかく選んだ浴衣ですから、しっかり着付けてステキな時間を過ごしてくださいね。
補正は最低限に
ぽっちゃり体型の場合、基本的には胸の段差を少なくする程度の最低限の補正でいいかと思います。
着物の場合は胸が大きいと胸元が着崩れしやすくなりますし、帯の上に胸が乗っているように見えることもあります。特に浴衣の場合は、帯も簡易な締め方となるのでなおさらです。和装ブラを用意しなくても、スポーツブラやカップ付きのキャミソールなどでも大丈夫ですので、ボリュームを抑えるようにしましょう。
胸の下の段差を減らすために、タオルなどを巻いて凸凹を調整するのが一般的ですが、ふくよかな方がタオルで補正するとより体に厚みが出てしまいます。タオルなどで補正する場合には、薄手のタオルを使用し、凸凹をなくすと言うよりも、なだらかにする程度の最低限の補正がオススメです。
衣紋を抜き顔周りはすっきりと
ふくよかかどうかに限らず和装での一般論ですが、顔周り・首回りをスッキリさせるのは、ステキな着こなしの基本です。
- アップにするなど顔や首周りがスッキリした髪型にする
- 指3本程度、しっかり衣紋を抜く
- 襟はしっかり合わせる
ふくよかで、胸が大きいと襟元(胸元)がゆるみ気味になりますので、着付けの時にしっかり合わせておきましょう。また、どうしても着崩れしやすくなりますので、直し方も確認しておくことをオススメします。
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帯は少し下目に前下がりで
帯の位置は少し下目に、前下がり(後ろが少し上がる)とスッキリします。
- 気持ち前下がりで締める
- 帯全体を締めるのではなく、帯の下のラインをしっかり締め、上側(胸の下)は気持ち余裕を持たせる
- 後ろ(背中側)少し上げる
↑ 前下がりなので、後ろから見ると普通の位置です
汗対策も大切
暑い時期ですから汗対策も必要です。汗かきの場合には、着物用スリップなどよりも、汗取り肌着の方がいいかもしれません。
裾除けが一般的ですが、ステテコも重宝します。腿の内側や膝の裏側の汗対策には、ステテコが最強です。
注意ポイント
裾除けなしでステテコだけでも大丈夫ですが、着崩れしたりバサバサ歩くと足が見えることもありますので、注意が必要です。
上前(右太ももの前面)を軽く抑え、小幅で歩けば、着崩れ予防にもなりますし、足が見るようなこともありませんので、裾除けなしでステテコだけでも大丈夫です。
なお、私は年中ステテコ派です。浴衣では着物用肌着(上半身)+ステテコ、裾除けなし、着物の場合には着物用肌着(上半身)+ステテコの上に、長襦袢です。
身丈が長い場合には「おはしょり」対策も必要
ふくよかな体型に合わせて大きなサイズの浴衣を選ぶと、身丈が長い可能性もあります。(身丈は通常サイズの場合もあります)
身丈が長いと、必然的におはしょりが長くなります。当日前に試着してみて必ず確認しておきましょう。多少長い程度であれば、着付けのタイミングで調整できます。
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さいごに
着物を着こなすには、ふくよか・ぽっちゃりなどの体型は殆ど関係ありません。自分に合ったサイズを選び、着付けの際に少し気をつければいいのです。色柄だって、自分の好きなものを選らんでいいのです。
既製品でも大きいサイズの浴衣は増えているので、選びやすくなっています。着物選びから着付けまでのポイントを押さえて、素敵な浴衣の装いを楽しんで下さいね。
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