温泉や旅館に行くと、浴衣がつきものですよね。
でも、温泉浴衣を着るタイミングで、着方や帯結びの場所、インナーなどアレコレ疑問と不安がよぎります。
今回は、温泉や旅館等で浴衣をさくっと着ることができるように、小さな疑問や不安を解消します。
温泉旅館での浴衣のサイズは?
夏のカジュアルウェアとしての浴衣とは異なり、旅館などの施設にあるのは「温泉浴衣」とも言われる簡易なものです。
施設にもよりますが、部屋置きしてある場合と、フロントなどでサイズ選べる場合とあります。
温泉浴衣は施設によりサイズもそれぞれなのですが、一般的には「大・中・小」とか「S・M・L」等3段階くらいはあります。選べる場合には、普段Tシャツや普段着などで着用しているサイズにすれば大丈夫です。
ポイント
- サイズが選べるけれどわからない場合には、フロントなどで「私に合うサイズで」とお願いしましょう
- 着ていて窮屈でなければ、多少丈が短くても気にしなくても大丈夫です
- サイズが合わない場合には、フロントなどに伝えるとサイズ交換できることが多いです
- サイズの選び方やサイズ交換でわからないことはあれば、フロントや係の人に遠慮なく尋ねてみましょう
各施設によって、浴衣のサイズは異なりますし、館内着・湯上り着としてのサービスですので、あまり細かいことを気にしなくても大丈夫です。というよりも、「浴衣とは、、」のマナーやこだわりを強く持つと、その通りにならないケースの方が多く、温泉でのひとときを楽しめなくなりますので、ゆったり構えるのがオススメです。
最近では、小柄の人や大柄の人用のサイズも揃えている施設が多いようですが、気になる場合には予約時や出発前に施設に問い合わせてみると安心ですね。
稀に、フリーサイズ(要は大きめサイズ)で、おはしょりで丈を調整する仕様のこともあります。
温泉浴衣の下は何か着る?インナーどうする?
個室風呂、食事も部屋で、温泉浴衣では部屋から一切出ない場合にはさほど気にする必要はありませんが、温泉浴衣のまま館内を歩いたり、外を散歩する時にはインナーは気になりますよね。
肌に直接着用してもいいのですが、温泉浴衣は生地が薄かったり、白地のものもありますので、何か1枚着ておくと安心です。
- 女性:白や肌に近い色で薄手の生地がおすすめ
上)キャミソール、ブラ付きキャミソール、プラジャー+キャミソール
下)下着+ペチコートやペチパンツ(ペチコートパンツ) - 男性:無地がおすすめ
上)Tシャツ
下)下着
温泉浴衣の下に着るものは、女性は白や肌の色に近い色で薄手の生地、男性のTシャツは白やグレーなどの無地、下着は派手な色や柄は避けるのがオススメです。羽織をを着用すれば、下着がバッチリ透けて見えるようなことはありませんが、温泉浴衣1枚だと透けて見えたり、厚手の生地だとモコモコしたりします。
寝る時は自由ですが、浴衣で寝ることに不慣れだと、朝起きた時に想像以上に温泉浴衣が乱れていたりします。寝相も関係あるでしょうが、不慣れなものを着ているので体がなにか違和感でも感じているのでしょうか。。。いずれにしても、朝起きた時のことを考えると、女性はキャミソール程度は着用している方が安心かもしれませんね。
温泉浴衣は右左どっちが上?
温泉浴衣でも、男女問わず 右前 で着ます。
右前とは右手が胸元に入るように着る
温泉浴衣を着る簡単な流れ
- 左右均等に温泉浴衣を体に羽織ります
- 右前身頃(羽織って右手で持っている方)で左胸を覆うように体に巻き付けます
- 右手で右前身頃を左腰の辺りで押さえたまま、左前身頃(羽織って左手で持っている方)で右胸を覆うように体に巻き付けます
- 左手で右腰辺りで左前身頃を押さえ、右手を滑らせるように抜きます
- 左手で押さえたまま、右手で帯を持ち、帯を結びます
胸元がはだけないようにするには、着る時に胸を覆うように身頃を巻き付けるのがポイントです。着物や外出用の浴衣とは違い、胸紐や腰紐も使わず1本の帯だけで着ますし、タオルなどでの補正もなし、おはしょりもないのでウエスト周りの補正もなし、、、簡単な分どうしても着崩れしやすくなります。
胸が大きい方や、ぽっちゃり体型で胸元をしっかり覆うことができない場合には、もう1つ大きなサイズの浴衣に交換してもらう方がいいかもしれません。
帯の位置は、女性はウエストの細いところ、男性はウエストより下の腰の辺りで結びましょう。
注意ポイント
左前は死装束の着せ方ですので、くれぐれもご注意ください
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温泉浴衣におはしょりは必要?
温泉や旅館などで用意してある、館内着や湯上り着としての温泉浴衣では おはしょりは不要 です。
女性でもおはしょりを作らず簡単に着ることができるよう、短めの身丈で仕立てられているのが一般的だからです。
施設によっては、外出にも着ていけるよう色浴衣の用意があるところもあります。この場合に、おはしょりが必要かどうかは、身丈次第ですね。色浴衣でもおはしょりが不要の身丈で仕立てられている場合もありますし、おはしょりを作り体に合わせて着付けできるような浴衣を用意している場合もあります。
おはしょりを作ることができるような、「浴衣」で用意している場合には、温泉浴衣用の帯の他に腰紐が2本程度必要になり、着付けも変わります。有料になるかもしれませんが着付けサービスがあるかと思いますので、施設で聞いてみましょう。
温泉浴衣の帯の結びは前後どっち?
温泉浴衣の帯結びの位置にも、さまざまなご意見があるようですが、厳密なルールはありません。前で結んでも、後ろで結んでも自由です。
前派、後派、それぞれにご意見があるようですが、楽な位置で結ぶことをオススメします。施設にもよりますが、帯が柔らかく、短めだったりするので、思うほど自由にならないこともありますが、、、
ポイント
- 前で結ぶなら、中心よりも右側に寄せると動きやすいです
- 後ろで結ぶなら、前で結んでからグルッと後ろにまわします
- 帯結びがイマイチの時は、後ろに回して羽織を着れば気になりません、、
- 就寝時は前で結ぶと寝やすいです
年配の方など、就寝時以外に前で結ぶことを良しとしない方もいらっしゃいます。見た目の問題と、昔の花魁(おいらん)や遊女が前で結んでいたのでそのイメージもあるようです。気になる場合には、後ろにしておくと無難です。
温泉浴衣の羽織りはいつ着る?夏も着ないとダメ?
旅館浴衣の上に着る羽織は、半天、半纏、茶羽織、丹前、長羽織など、呼び方はいろいろあるようですが、今回は「羽織」でご紹介します。
館内着としての温泉浴衣がある場合には、室内に羽織が用意されていることが多いです。この羽織は、基本的には湯冷め予防・防寒用です。部屋から出る時に着なければならないものではありません。夏など暑い時で、湯冷めの心配がなければ着なくてもいいのです。
ただ、温泉浴衣の生地や色が薄く下着などが透けるのが心配、帯を上手に結べない、エアコンがきいているので冷えるかも、、、など、そんな時には着ることをオススメします。
さいごに〜温泉浴衣は気楽に着てゆっくりくつろいで
温泉や旅館などの温泉浴衣は、誰でも簡単に着ることができるように身丈も短めに仕立てられています。基本的にはおはしょりの心配も不要です。
- ジャストフィットはほぼありえないので、細かいことは気にしない
- サイズが合わない場合には、遠慮なくサイズ交換を相談する
- 生地や色が薄い場合もあるので、インナーを用意しておく
- 着崩れ予防には、着る時に胸元を覆うようにしっかり体に巻き付けるのがポイント
- 帯の位置は自由
- 羽織は、湯冷めや冷えそうな時に着ればいい
この辺りを押さえておけば大丈夫です。せっかくの温泉や旅館です。温泉浴衣に振り回されることなく、ゆっくり楽しんでくださいね。
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