シャツに油性ペンが付いちゃったけど落とし方が分からない!
どうしよう。゚(゚´Д`゚)゚。
こんなことで困っていませんか。
インターネットで検索すると、油性ペンが布についた場合は「除光液またはクレンジングオイルを使う」と書かれています。でも、この2つが家に無いと出来ませんよね。
そこで今回は、油性ペン、ボールペンなどの汚れが布についた場合の落とし方で「身近な物を使う」方法について、我が家で実際にやってしまった際の経験も踏まえてお話しします。
シャツについた油性ペンの落とし方(一般的な方法)
油性ペンがシャツ等の布についた場合は、除光液か消毒用エタノールを使うのが一般的な方法です。
除光液、消毒用エタノールが家に無い人もいるでしょうけど、落とし方の手順は同じ流れなので、最初にこちらを確認していきましょう。
【インク落としに使う物】
・消毒用エタノール
・除光液(成分にプロピレングリコール類を含むもの)
※シンナー、ベンジン、市販の染み落し等(成分が異なるもの)は使えません。
【その他用意する物】
・あて布(2~3枚)か白いティッシュ(←汚れを移す目的)
・ビニール(←汚れ対策用の敷物)
【事前準備】
・時間が経過すると落ちないので、汚れたら速やかに汚れ落としをしましょう。
・色落ちの可能性がある場合、目立たない箇所で色落ちしないか、布を傷めないか等を確認してください。
・作業する場所を汚さないようビニールを敷いておきます。
【落とし方手順】
(1)あて布をビニールの上に置き、シャツの汚れた側があて布に接するよう下向きにして合わせ、汚れた裏側からエタノールを少しずつ垂らしていきます。もう一枚布を使い、上から叩き、 あて布に移し取ります。
汚れた箇所が広い場合は汚れの周囲から中心部に向かって叩きます。布の種類によっては歯ブラシを使って叩いても良いです。
(2)あて布が汚れていくので、何度か汚れていない箇所に移動させたり布を交換したりして、インクが溶け出さなくなるまで(1)を繰り返します。
(3)普通に洗濯して、エタノールや残っている汚れを落とします。
※除光液を使う場合、布の素材によっては変色したり、溶け出すなどの可能性があります。
汚れたシャツの素材の厚み等によって、汚れ落とし作業が以下のように多少異なります。
・薄い生地の場合→インク汚れを移し取るイメージで。
・厚い生地やニット等の場合→インク汚れをつまみ取るイメージで。
油性ペンが布についたけど除光液が無い場合は?
油性ペンが布についた場合で除光液やクレンジングオイルが無い場合については、ライオン株式会社の「塗布放置洗浄」という方法を行うと汚れが落ちる、と評判です。
→ライオン株式会社:服にうっかり油性ペン汚れが!これって落とせるの?
こちらのサイトには、ライオン株式会社の液体洗剤「スーパーNANOX」を使って塗布放置洗浄をすると、うっかりついてしまった油性ペンの汚れがきれいに落ちる、という内容が書かれています。
「塗布放置洗浄」は、
(1)汚れた箇所に液体洗剤を直接垂らして一晩放置して
(2)次の日に普通に洗濯する
・・・というやり方です。
付着したインクの種類によっては1回で落とすのは難しいけれど、2~3回繰り返し行うと多くの場合は汚れがかなり薄くなる、という実験結果が出ています。
簡単に油性ペンの汚れ落としができる理由はライオン株式会社のスーパーNANOXにあります。この商品は、濃度の高い界面活性剤を使っていて、汚れに浸け置きすると水分が蒸発するため界面活性剤の成分が更に凝縮されて強い作用があります。そして、繊維の中から汚れを溶かして浮き上がらせた上で、高い洗浄成分で落とすからです。
ちなみに、スーパーNANOX 成分情報によると、主な成分は以下の通りです。
主な成分→界面活性剤、安定化剤、ph調整剤、再汚染防止剤、酵素、分散剤等。
油性ペンが布についた場合の落とし方(身近なものを使う方法)
ライオンのスーパーNANOXの凄さは分かったけど、これが家に無いと出来ませんよね。
我が家には無いので、別の物を使うことにしました。
実際に油性ペンがついて困った際に使ったのはこちらです。
台所洗剤って油汚れに強いのですよね。ライオン株式会社のスーパーNANOXとは成分が違うけど、こちらの泡スプレータイプの台所洗剤は汚れを浮き上がらせて洗浄するのが特徴なのです。しかも、冒頭でお話しした汚れ落としアイテムである「除光液」と「プロピレングリコールを含む」ということが共通しているのです。
ちなみに成分の詳細はこちらです。
→花王株式会社 キュキュット CLEAR(クリア)泡スプレー 無香性 成分情報
主な成分→界面活性剤(アルキルグリコシド等)、安定化剤(プロピレングリコール等)、金属封鎖剤(クエン酸塩)、香料
で、実際にやったのがこちらです。
【Before】
【汚れ落とし】
キュキュット泡スプレーをかけて、ゴシゴシ落としました。
途中経過はこんな感じです。
かなり薄くなっていますよね。でも、まだ黒い点が2ヶ所気になったので、数回泡スプレーをつけてゴシゴシするのを繰り返しました。
※このやり方はかなり乱暴だったかもしれません。ゴシゴシすると、汚れが周囲に流れてしまいシミになるケースもあるのでご注意ください。今回は汚れた面積が少しだったため、このやり方でも大丈夫でしたが。(広い面積の場合は次のもう1つの作業、不要な布を当てて汚れを移し取る方法を参考にして下さい。)
【After】
殆ど見えなくなりました!
ただ、汚れた箇所が大きくても落とせるか気になったため、再度きちんと実験することにしました。
シャツについた油性ペン汚れを台所洗剤で落としてみた【実験】
娘のワイシャツの袖に油性ペンをつけました。
普通の台所洗剤(液体タイプ)でも落とせるか、ということで使ったのがこちらです。
今回は汚れ落としの基本方法の手順でやりました。
ビニールを下に敷き、その上に汚れた箇所をのせます。(袖の中にガーゼを入れ、汚れが下に移らないよう対策してあります)
台所洗剤を汚れた箇所に垂らします。
数分すると汚れの周りが滲んできます。
ガーゼを上に置き、歯ブラシでゴシゴシ上から擦って、ガーゼに汚れを移していきます。
少し擦った後はこんな感じです。下の写真手前が、汚れが移ったガーゼです。
ただ、全然落ちていないため、再度台所洗剤を垂らして暫く浸け置きすることにしました。
下の写真は4時間経過後。かなり薄くなりましたよね。
再度、上にガーゼを当てて、歯ブラシでゴシゴシして汚れを移していきます。
油性ペンで書き始めた2つの点だけは筆圧が強かったためインクが繊維の奥まで浸透してしまい、汚れが落ちにくいです。なので、ガーゼを指にまいて爪でゴシゴシしたところ、
殆ど目立たなくなりました!
でも、どこまで落ちるか気になったので、もう1回浸け置きすることにしました。汚れた箇所に台所洗剤を垂らして12時間放置したところ、ほぼ黒い点2つも見えなくなっています(下の写真中央付近)。
更に爪でゴシゴシ擦ってみると、ほぼ完ぺきに近い落ち方になりました\(^o^)/
さいごに
後になって気付いたのですが、今回使った液体の台所洗剤マジカは「塗布放置洗浄」を考案したライオン株式会社の商品であり、NANOXと同様に、汚れを繊維の中から溶かし出して落とす、というのが共通です。ですので、浸け置きできれいに落ちたのは「塗布放置洗浄」そのままなのかもしれません。
とはいえ、他の会社の台所洗剤も成分は異なるけれど、台所洗剤は「油汚れに強い」商品が多いです。そのため、油性ペンやボールペンなど油性の汚れには有効なはずです。家に除光液、クレンジングオイルが無い、スーパーNANOXも無い、と諦めずに台所洗剤で試してみると良いですよ。