入院した際に「見舞いに行きたい」と上司から言われた場合、あなただったらどう思いますか?
気持ちは有難いけど、パジャマ姿でスッピンだし。そんな情けない姿を見られたくない!
と悩む女性はとても多いです。
でも、退院して復帰した時に上司と円満にやっていきたいし、お見舞いの上手な断り方って無いのでしょうか。
今回は、会社の上司に対する見舞いの断り方やメール文例、病院で面会拒否は可能か、拒否した場合の対応についてお話しします。
見舞いの上手な断り方で上司向けは?
会社に勤めている人の場合は入院すると上司が見舞いに行きたい、と言ってくるものですが、これは案外「社員が入院した場合は必ずお見舞いに行かなければ!」と思い込んでいる人が多いことも理由の1つです。
ただ、これとは別に、次の2つの心配が根底にあるのですよね。
- あなたの体調の心配
- あなたが抱えていた仕事の振り分けの心配
もちろん、「仕事のことは気にせずゆっくり体を治してね」とは言うでしょうけど、会社組織というのは業務に支障をきたしてはいけないため、あなたの業務の穴を誰がいつまで埋めなければならないのか、滞ったままでも問題ないのか等を気にしなければならないのです。
ですから、あなた自身は早く復帰しなきゃ、と焦る必要はありませんが、いつ頃退院できそうか、退院して直ぐに復帰できそうか、長引きそうなのか、などの経過は見通しがついた時点でこまめに報告していく必要があります。(見通しがつかない場合は、そのことも含めて。)
その他、会社の場合は次のような心配も出てきます。
- 有給休暇(給与)をどうするか
- ズル休みでないか
長期入院の場合は有給休暇でなく、健康保険傷病手当金の申請をしていくことになるので、その手続きのために病院で申請書に医師の証明をしてもらうなど、会社から申請用紙を送ってもらい、医師の記入後に会社宛に返送するなど、会社とのやり取りが発生します。(実際には傷病手当金の申請は月単位なので、多少遅れても大丈夫ですが。)
また、会社によって異なりますが、「仮病」ではないかと疑う会社もあり、本当に入院しているか確認のため見舞いに行くというパターンもあります。
親戚や友人の場合と違って会社の場合は心配といっても業務上の都合や事務手続き上の都合もあるので、単に「来て欲しくないから」という理由だけで断るのでなく、まずは業務上で迷惑がかからないよう、病状の経過や退院予定日などを定期的に報告していきましょう。その上で、お見舞いのお断りをする方が良いでしょう。
では次に、具体的な断り方についてお話しします。
見舞いの断り方メールする場合
私が入院した時の経験ですが、親しい男性上司(既婚)に対しては次のような内容のメールを送り、電話でもやり取りしました。
○○さん
お疲れ様です。
この度は入院する事態になり、ご心配をお掛けするだけでなく
業務において穴を開けてしまい、大変申し訳ございません。
お見舞いくださるとのこと、気持ちはとても嬉しいのですが、
お忙しい○○さんに来ていただくのが申し訳ないですし、
病室ではパジャマを着ており大変みっともない姿なので
ものすごく恥ずかしいです。
今回は、お心遣いだけいただくという形でお願いいたします。
会社の皆さんにもよろしくお伝えください。
なるべく早く職場復帰できるよう頑張ります。
とハッキリと本音をメールしたことがあります。
ただ、これは既婚者で女心を理解してくれる上司だからこそ書けたメールであり、鈍い男性上司だったら伝わらなかったかもしれません。
そういう場合は、次のような理由を使うのが一般的でしょう。
【理由1】入院が短期間で済む
「もうすぐ退院するので、お忙しい中わざわざお見舞いに来ていただくのは申し訳ありませんし、お気持ちだけ有り難く頂戴します」
【理由2】病院の指示
「入院中は安静にするよう医師から指示されているので、家族以外は面会をお断りさせていただく存じます。」
「感染症予防のため医師から家族以外は面会禁止と言われています。」
【理由3】同室の人が迷惑
「面会者が来るのを同室の方が快く思っていない様子なので、お見舞いはご遠慮くださるようお願い申し上げます。」
【理由4】自分の体調不良
「まだ体調が芳しくなく、声が出し辛い(起き上がることが辛い)状態なので、折角お見舞いに来ていただいてもお話しできないと思います。」
「自分が迷惑する」というニュアンスだと上司がカチンときてしまうため、第三者の理由により面会できない、面会が憚られるという言い方が良いでしょう。
また、実際に自分の体調が優れない場合は無理して会うと疲れが出たり熱を出したりするかもしれないので、「来てもらってもお話しできない状況」とハッキリ伝えた方が良いですね。
また、会社によっては上司だけでなく同僚などからメールがきたり、お見舞いに来たいと言ってくることもありますが、メールが届くのも苦痛なら、やり取りを一本化して上司だけにしてもらうようお願いしたり、上司から部や課の人達にお見舞い不要の旨を伝えてもらいましょう。(病院名や病室を上司以外には伝えないようにしてもらうというのも1つの手です。)
見舞いの面会拒否を病院にお願いする場合は?
あれこれ必死で考えてお見舞いを断ったにも関わらず、病院に来てしまうという人はいますが、この場合は病院に面会拒否の旨を伝えておけば大丈夫です。
病院によって面会対応は異なりますが、基本的に、お見舞いに行くと最初に受付やナースステーションで氏名記帳してから病室に行くため、その段階で面会できないことを相手に伝えてもらえます。
ただ、受付やナースステーションで受付をしないで直接病室に行ってしまう人もいます。
その場合は、病院によって異なりますが、病室前に「面会謝絶のため、御用の方はナースステーションへお越しください」のような看板がつけてもらえることもあります。
面会拒否についてはナースステーションで相手に伝えてもらい、見舞い品などがあればそこで受け取ってもらえます。
ただ、見舞いに行った人が面会拒否を納得しない場合は、その都度本当に面会拒否なのか確認することになるかもしれません。
さいごに
お見舞いというのは相手への気遣いが基本なので、病人がお見舞いを断りたいと言えば、相手はそれを受け入れるのが本来の病人への気遣いなのですが、ちょっと頭が固い人だと「お見舞いするのが当然」という思考から抜け出せずに断っても見舞いに来てしまう可能性があります。
怒りたくなる気持ちは分かりますが、「悪気があって見舞うのではない」ということだけは理解しておきましょう。
ただ、やっぱり見舞いに来られるのが嫌という場合は、病院に面会拒否を希望しておけば対応してくれるのであまり悩み過ぎず、看護師さんに「面会で気を遣うのが嫌なので、家族以外は面会拒否して静かに療養したい」と相談すれば大丈夫ですよ。