親しい友人が癌になった場合、お見舞いに行きたいと考えるものですが、実際にお見舞いに行く際に何を気をつけたら良いのでしょうか。見舞いの言葉や品物、見舞金などをどのように考えたら良いのでしょうか。
今回は、癌患者の見舞いにおける注意事項についてまとめました。
◆すぐにお見舞いに行けない場合はこちらの記事を参考にして下さい。
→入院見舞い 親しい友人が癌の場合の手紙やメール例文は?
癌患者へ見舞いの言葉は何が適切なの?
病気の辛さは本人にしか分かりません。また、周囲の励ましの言葉や同情を苦痛と感じることもあります。ですから、病気の経過にはこちらから触れず、今まで通り自然に温かく見守り、相手が話してくるのであればじっくり聞いてあげましょう。
態度は、以前と変わらずに。病人だからと特別扱いしないで付き合うほうが良いのです。また、話の内容は大したことない、本当に他愛のないこと、思い出話等で構わないのです。話が見つからなかったら極端な話、言葉はいらないのです。あなたが傍にいて、相手がホッとする、という関係が大切です。穏やかな笑顔で接して、あなたの元気を相手に分けてあげましょう。
お見舞いにおける言葉としては次のようなものがあります。
◆一般的な言葉
・ゆっくり静養してね
・お大事に
・大変だったね
・何か私に出来ることがあれば言ってね
・手を握って「元気になりますように」と祈る
◆励みになる言葉
・一緒にまた××(場所・食事等)に行こうね
・また近いうちに来るね(帰る時の言葉掛け)
◆「頑張ってほしい」の言い換え
別記事(病院見舞いのマナーは?会話に悩んだら?アポなしは駄目なの?)で書きましたが、「頑張って」や「きっと治るよ」という言葉は完治するか分からない病気の場合は特にNGワードです。
頑張って欲しいという気持ちを伝えたいなら、次のような言葉が良いでしょう。
・一緒に頑張ろう
・私もあなたのように頑張るよ
・あなたの頑張りを応援しているよ
・無理しないで
・待っているからね
・一人で頑張り過ぎないで。愚痴ならいつでも聞くからね。皆応援しているよ。
◆褒め言葉
嘘の褒め言葉は全く意味がありませんが、ほんの「ちょっとした褒め言葉」で元気づけることもできます。
・今日は結構ご飯を食べられたんだってね!
・あら、今日の服、顔色が明るく見えて素敵だわ!
・このタオル、肌触り良さそうで良いね
褒め言葉は普段言い慣れていない人にとっては難しいですが、何度も病人を見舞っている人なら相手を良く見ているでしょうし、その都度チェックして、些細なことでも褒め言葉を見つけて言ってあげると良いですよ。
癌患者見舞いの品物は何がおすすめ?
見舞い品としては、別記事(見舞いでもらって嬉しいものは?本やお菓子で何がいい?それ以外は? )をご参照ください。
癌の場合は、飲食物については注意が必要です。特に抗がん剤投与中は吐き気が酷く、つわりのような状態になり、炊きたてご飯やパン、味噌のニオイなどで吐き気を催すこともあるそうです。(吐き気止めの薬も処方されるそうですし、個人差があるので相手がそうなるかは分かりませんが、飲食物を差し入れしたいと考えたら、相手が大丈夫かきちんと確認しなければなりません。)
また、抗がん剤治療する場合は髪の毛が抜けて特に女性の場合は非常に気にするものです。ですから、おしゃれなスカーフやバンダナ、ニット帽などが喜ばれます。
その他、相手の気を紛らわせるような本があれば無理に新品を購入するのでなく自分の本を貸す形で頻繁にお見舞いに行く方法もあります。(「この本読み終えたんだけど、面白かったから持ってきたよ」と言って渡して、次回受け取る方法です。)
癌患者への見舞金はどうする?
お見舞いに行くとなると見舞金を持っていくべきかと悩むものです。癌の場合は治療代が高額なので、見舞金が助かるという人もいますが、その一方で、闘病生活が長くなり入退院を繰り返す可能性もあるため、退院できたとしても快気祝でお返しができないのではないか、と心の負担になりかねないのです。また、もし治る見込みがない場合は「葬儀代」となってしまい相手や家族にとって不愉快なものとなります。ですから、見舞金を持参するかは相手の家族に容体を確認してから考えた方が良いでしょう。
さいごに
別記事でもお話ししましたが、お見舞いは手術の前後や抗がん剤治療期間などを避けて、相手の体調が落ち着いた頃にするべきですが、まずは相手の家族に連絡し、面会に行って大丈夫かどうか、面会する際に注意すべきことがあるか確認しておきましょう。(○○さんが疲れたらいけないのでお見舞いは短時間で済ませますが、他に何か気をつけることがあったら仰ってください、という感じで。)
また、ニオイや音などに敏感になっている可能性があるので、行く際には香水などをつけず、ハイヒールなど足音のうるさい靴を避けた方が良いでしょう。
見舞い品や見舞金について悩むかもしれませんが、相手と親しい関係だったら手ぶらで顏を見せるだけでも相手にとっては嬉しいものです。笑顔で接して、相手が元気になるよう応援しましょう。