友人や会社の同僚が入院して病院にお見舞いに行こうと思っているのだけど、お見舞いするにあたって何に気をつけたら良いのだろう?と悩む人は多いですよね。
今回は、お見舞いのマナー全般や、会って何の会話をすれば良いのか、アポなしで行ってはいけないのか等、我が家の経験を元にまとめました。
病院見舞いのマナーは?
お見舞いマナーで注意すべきこととしては主に以下のことがあります。
- お見舞いの日時
- 事前のアポ入れ
- お見舞いのやり方~誰と行くか、長さ、身だしなみなど
- 会話内容
- 差し入れ品を何にするか
では、1つずつ確認していきましょう。
お見舞いの日時
お見舞いの日時は、当然、病院の面会時間内を厳守しなければなりません。
面会時間が分からなければ病院に問い合わせてみる必要があります。その上で、夕食などの時間帯に重ならないよう配慮しましょう。
また、数日間の入院で済む場合は慌ただしいし、行く必要がないかもしれませんし、手術がある場合は手術後数日間は体力の消耗が激しい為避けましょう。なるべく、退院の数日前など体が回復してきた段階で行く方が良いでしょう。
事前のアポ入れ
お見舞いされる側というのは案外神経を遣うものです。
人によっては自分の弱みを見せたくない人もいますし、体が弱っているところを見られるのは嫌だからお見舞いに来ないで欲しい、という人もいますし、女性だとスッピンを見られるのは嫌、という人もいます。ですから、事前連絡をしてから行くのが基本です。
親しい友人や同僚なら直接お見舞いメールして相手の様子を探りつつお見舞いに行っていいか聞くのも問題ないでしょうけど、そうでない場合は、同僚から上司に入院日数や経過などについて連絡が入っているでしょうし、上司がどうするか、自分も行った方が良いのかなど相談した方が良いでしょう。
また、実際にお見舞いに行く場合は、事前に相手の家族に確認すべきです。
「○○さんのご容態は如何ですか。お見舞いに行きたいのですが・・・」
という感じで尋ねてみましょう。
お見舞いのやり方~誰と行くか、長さ、身だしなみ
・小さい子供を連れて行ってはいけません。
小さい子供を連れて行くと騒がしいためお見舞いの相手だけでなく同室の人にも迷惑がかかります。
また、子供は雑菌が多いため病院内に菌を運んでしまう可能性があるとして、病院からも小さい子供のお見舞いは遠慮するよう言われています。
・大人数でお見舞いに行かない
上と同様に、大人だけの見舞いであっても大人数で行くと相手が疲れるし、同室の人に迷惑がかかるため、大勢でのお見舞いは控えるようにしましょう。
・病院についたら最初にナースステーションで受付を済ませます。
受付せずに直接病室に行く人もいますが、後で不審者扱いされないためには、受付しておく方が良いでしょう。(病院によっては受付をしないと面会できないところもあります。)
・お見舞いの長さは20分までにする
面会時間が長いと相手が疲れてしまうし同部屋の人がいれば長居をすると迷惑になるので、長くても20分程度で失礼するようにしましょう。
・身だしなみは見た目もニオイも控えめに
身だしなみは派手でなければ問題ありませんが、香水などニオイのキツいものは避けるようにしましょう。
会話について
同室の人がいる場合はおしゃべりする時の声は大きすぎず、周囲の迷惑にならないように十分な配慮が必要です。あまり賑やか過ぎると後で相手が肩身の狭い思いをする可能性があります。
では次に、具体的に会話内容についてお話しします。
見舞いにおける会話ってどんな内容が良いの?
・病気や怪我で入院しているのですから、あれこれ言ってはいけないタブーな言葉があるのでは?会ったら何を言えば良いのだろう?とあれこれ悩みますよね。
一番大切なのは会話の中身よりも「泣かない」、「明るく振る舞う」という態度です。
お見舞いに行って泣いてしまうと相手が「自分はもう駄目なんだ」と思う可能性があります。相手が心配でお見舞いしたい、という気持ちはあるでしょうけど、それと同時に「元気を出して欲しい」気持ちもありますよね。「心配」を伝えるのでなく、相手が元気になるよう、明るい気持ちで(といっても「はしゃぐ」必要はありません)接するようにしましょう。
そして、自分から何かを話すよりも、どちらかというと聞き役になって「入院中の暇でつまらない気持ち」や「病気や怪我で大変だったこと」など、相手が感じてきたことを受け止めてあげることが大切です。
最低限の言葉としては、次のことだけ頭の隅に入れておきましょうね。
- 最初の声掛け→「お加減は如何ですか?」「体調どうですか?」
- 最後の切り上げ方→「疲れるといけないので、そろそろ失礼しますね。」
相手の経過が芳しくない場合はどうする?
顔色が良い場合はそのまま「思ったより顔色が良いので安心しました」のような言葉を素直に言えば良いですが、顔色が優れない場合、経過が芳しくない場合などは使えませんよね。この場合、「早く良くなってくださいね」という言葉はプレッシャーになりかねないので不用意に使わないようにしましょう。
こういう場合は相手によって違いますが、とにかく聞く役に徹して相手の気持ちをしっかり受け止めましょう。
その上で、可能であれば、相手が「よしっ、元気にならなくちゃ!」と希望が湧くような話をすると良いですよ。
具体的には、親しい友人や同僚だったら相手の得意なこと、好きなことは分かるでしょうから、その中から『あなたのことを頼りにしているよ。元気になったら一緒にやろうね。』というような話のネタを探して、楽しく会話できると良いですね。
経過が芳しくない場合は気落ちしている可能性もあります。こういう時に直接励ますのはプレッシャーですが、そうでなく、相手が自発的に楽しいことを思い出すことで元気のモトになるんですよね。
見舞いでアポなしは駄目なの?
一般的なマナーとしては、上に書いたように「事前連絡」と考える人が圧倒的に多いです。ただ、「見舞いはアポなしが当然」という慣習の職場や家もあるということは理解しておく方が良いでしょう。
職場については、私の夫の職場は昔から「アポなし」が基本です。
新卒で入社以来ずっとそういう慣習なので、夫に確認したら「何故アポする必要があるの?連絡しようとしても出来ないでしょ?」と言われてしまいました。
また、年配の方々はアポなしが当然、と思っている傾向が高いです。(夫の職場は年配の方々が多く、入院見舞い経験も多いので、自然にそのマナーが身についているのかもしれません。)
確かに言われてみると、病院は基本的に携帯電話禁止ですよね。
なので、「メールしようと思っても普通は控えるでしょ?」「家族に連絡しても仕方ないでしょ」(家族が毎日入院先に行くとは限らないし、入院先が職場に近い場所で家と離れていたため家族に電話しても意味がない状況が過去に何度もあった。)と言われてしまいましたし。
今の時代は誰でも携帯電話を持っているしメールのやり取りも当たり前ですから、見舞いに行こうと思ったらメール一本送ればいいでしょ、ということもあり、「事前連絡して行くのがマナー」という意見が多いのですが、人によって、会社によってはそうでないところもあるようです。
ちなみに、夫自身も入院経験と見舞いに来てもらった経験があるのですが、自分がアポなしで見舞に行くのと同様に、職場の人が来る時はいずれも「アポなし」で、歓迎したそうです。外科系の病気で入院していたため体は元気だし、やることが無くて暇だったから、人に会えて嬉しかったそうです。
それを聞いて、男性と女性の違いかなあ、とも感じました。
女性の入院の場合は、突然来られたら病院でスッピンだし洋服じゃないので恥ずかしいと感じる人が多いですよね。髪の毛も洗えていない状態だったら自分が気になってしまうし。
以上のことを考えると、アポなしというのは基本的にマナー違反と受け取られることもありますが(特に入院しているのが女性の場合)、年配の男性とか、古い体質の会社などの場合はアポなし見舞いが常識、というケースもあるようです。ですから、特に会社の人をお見舞いする場合は、アポを入れるべきか入れないべきかは慣習に従いましょう。
ちなみに、アポなしで見舞に入った場合、相手が検査中で不在だったり眠っていたりする可能性もあります。その場合はナースステーションに相談して、見舞いの差し入れ品を預けて帰りましょう。
「早く元気になりますように。改めてお見舞いに伺います。」
「一日も早いご回復をお祈りしています。職場に戻ってくるのを待っていますね!」
こんなメッセージを一言メモ書きすると良いですよ。
さいごに~見舞いに行かない選択肢もある
病院に入院したらお見舞いに行かなきゃ、と考えがちですが、「お見舞いに行かない」という選択肢もありますよ。
数日間の入院なら相手が落ち着く間もありませんし、お見舞いに行くと相手に気を遣わせてしまうかもしれません。ですから、お見舞いは止めて「退院祝い」の方が喜ばれるものです。