念願の新居を購入し、ワクワク楽しみな気持ちがいっぱいな反面、ご近所付き合いはうまくいくのか、どんな人が住んでいるのか不安を感じますよね。
賃貸の場合は、ご近所とのお付き合いもさほど気にならない場合も多いかと思いますが、家を買ったとなるとご近所とは長いお付き合いになります。
最初の挨拶の第一印象はとても大切です。お互いに長いお付き合いになるのですから、気持ちよくスタートさせたいものですね。
誰に挨拶をすべき??
引越し先では、どのあたりまでご挨拶するのがいいのでしょうか?
挨拶先に決まりはありませんが、生活の中で関わりがある人への挨拶と考えると、範囲を決めやすくなります。
マンションなどの集合住宅の場合は?
マンションなどの集合住宅の場合には、自分の家を基準に「上下左右」です。左右が2軒隣までとも言われますが、特にマナーとして問われるものではありません。
戸建ての場合は?
戸建ての場合には、「向こう3軒両隣」とはよく言います。区画などにもよりますので、難しいところですが、自分の家の敷地と接する「お隣さん」にはご挨拶にいくといいでしょう。前後左右四方八方、そんなところです。
自治会長や町内会長は?
こちらは特にマナーが問われることはありませんが、地域差も大きいでしょう。ご近所への挨拶の際に、聞いてみるのが一番です。場所によっては、自治会などへの加入が当然で、外部から入ってきたものがまず挨拶するべし、というところもありますし、逆に自治会長自らが挨拶にきて、いろいろ教えてくださることもあります。
また、賃貸であれ購入であれ、多くの場合仲介業者が入っていることと思います。引越し前に、担当の方にお願いして確認してもらうのも安心です。
大家さんは?
賃貸の場合には、大家さんがいますよね。近所に住んでいる場合には、ご挨拶に伺ったほうが良さそうです。離れている場合など、顔を合わせる機会がない場合にはもちろん不要です。
挨拶の際、持っていく手土産は?
ご挨拶に持って行く手土産、これも悩みますね。。生活意識の変化や多様化から、何を選ぶかも難しくなってきているように思います。
手土産の相場は?
まずは、相場です。500〜1,000円ぐらいのものを選ぶといいでしょう。
あまり高価なものを渡すと逆に気を使わせてしまうこともありますし、あまりに安価だと印象として微妙ですよね。これは、ご自分がいただいた状況を想像してみるといいかと思います。とはいえ、特別なプレゼントではなく、あくまでご挨拶です。負担にならない金額がおすすめです。
尚、数は少し多めに用意しておくのがポイントです。思いがけず必要になる場合って、結構ありますから。
手土産は何がいい?
「引越し侍」という引越しの見積サービスの会社で行ったアンケート結果を見てみましょう。
1位 | お菓子 | 342票 |
---|---|---|
2位 | 洗剤 | 163票 |
3位 | タオル | 150票 |
4位 | 食べ物 | 22票 |
5位 | ゴミ袋 | 14票 |
6位 | お茶 | 13票 |
7位 | ふきん | 11票 |
7位 | ラップ | 11票 |
9位 | ティッシュ | 10票 |
10位 | 蕎麦 | 7票 |
お菓子、洗剤、タオルあたりが人気ですね。
生活意識の変化などにより、引越し挨拶の粗品・プチギフトとはいえ、心配りが必要です。
- 食品:アレルギーや持病で食べられない、賞味期限の問題 など
- 洗剤:香料などが苦手、嫌いな人が増えている
- ゴミ袋などの日用品:高齢者や地域によっては不思議に思われる
ですから、私個人としては常に「タオル」1択です。日常使いしますので邪魔にもなりませんし、好き嫌いやアレルギーなどでいただいた方が残念な思いをすることもありません。賞味期限もありませんし、温度管理も不要です。
おすすめは、「今治タオル」です。ネームバリューもありますし、品質的にも問題ありません。
熨斗はつける?表書きは?新居と旧居で違うの?
引越しの挨拶では、熨斗(のし)の決まりはありません。購入先でつけてもらえるのであれば、つけてもらうといいでしょう。
基本的には、新居と旧居(今まで住んでいたところ)では、表書きが異なりますので、注意が必要です。
- 外熨斗:品物(包装紙やパッケージ)の外側につける
- 新居用の表書き:ご挨拶
- 旧居用の表書き:お礼 もしくは 粗品
- 名前:名字のみ
引越し挨拶の手土産はどこで買うのがいい?
選択の幅が広く、時間的にも融通が利くのは「オンラインショップ」です。
購入する場所によって、メリット・デメリットがありますので、参考してみてください。引っ越し間際は、慌ただしいので余裕をもって準備するのがおすすめです。
◉ 百貨店:
購入すれば間違いのない対応をしてもらえますが、価格が高めになりがちです。基本的には、買いに行って、持って帰ってくる必要があります。
◉ 大型スーパー:イオンなどの大型スーパーでも購入できます。価格もある程度は選べますが、センスの良いものを、、となると、予算によっては難しいかもしれません。また、こちらも、基本的には、買いに行って、持って帰ってくる必要があります。
◉ ドラッグストア:ラップや、ふきん、ティッシュなどの消耗品を利用する場合には、便利ですね。熨斗の対応が難しい場合が多いので、その場合には熨斗を自分で用意する必要があります。こちらも、基本的には、買いに行って、持って帰ってくる必要があります。
◉ オンラインショップ:購入時に手続きをすると熨斗は無料サービスのことが多いです。価格帯も選べますし、細かな選択もでき、家に届くので便利ですが、熨斗の表書きなどは購入前に確認しておく必要がありますね。また、届くまで数日はかかりますので、余裕をもった注文が必要です。
◉ 雑貨屋:熨斗のサービスがお願いできる場合と、難しい場合とあります。また、対応も店員さん次第になりますので、注意が必要です。
引っ越しの挨拶はいつ行く?時間帯は?
さて、挨拶に行くタイミングです。これが一番難しいですね。こちらの都合もありますし、相手方が不在の場合もあります。タイミングを逃してしまうと、ダラダラしがちですので、あまり悩まず最低限のルールを守れば大丈夫ですよ。
旧居:引越し前日にご挨拶
まずは、引越してしまう旧居。こちらの挨拶は、前日がベストです。当日は慌ただしいことは間違いありませんし、引っ越し作業が始まると人の出入りや物の移動で、音も出ます。前日に、明日引越しがあることを伝えておければ安心ですね。
今まで住んでいたところですから、ある程度相手の生活スタイルもわかっているかと思います。日中も在宅のお宅には日中にご挨拶を、お仕事などで夕方に戻られる場合には夕方や、夜早めににご挨拶に伺いましょう。
不在の場合には、手提げバッグに入れドアノブにかけたり、郵便ポストに入れておいても大丈夫です。不在だからといって、早朝や夜遅くに何度もご挨拶に伺うのは避けたほうがいいです。普段から挨拶や会話のあるご近所であれば、引越しの日程が決まったらお伝えしておけばいいことですし、日常的にお付き合いのないご近所であれば、引越しだからといって「なにがなんでも顔を合わせて挨拶」、、する必要もありません。
新居:引越し前日や当日
新居の場合は、可能であれば前日、遅くても当日もしくは翌日には「挨拶に伺う」ことが大事です。
- 可能であれば前日、もしくは当日の午前中などがベスト
- 難しい場合には、引越し当日の夕方〜夜早めの時間に
- 不在の場合には、手提げバッグに入れてドアノブにかけたり、郵便ポストにいれておきます。その際には、一言手紙やメッセージカードを添えておくといいですね。
新居での引越し挨拶は1週間以内に、とはよく言われます。当日や翌日に不在だとしたら、何度も続けて伺わずに、先に挨拶の品だけをおいてくるほうが、現代の生活にあっています。
- 早朝や出勤前などの忙しい時間帯や夜遅い時間は避けましょう
- 不在だからと何度もお伺いするよりは、先に挨拶の品だけおいてくるほうが無難です。最近は、インターホンに録画機能のついている家が増えています。見知らぬ人が何度も来てそのまま帰る、ということが録画されているのですから、まだ知らぬ隣人がどう思うかは、容易に想像がつくかと思います。
その後は、週末など在宅されていそうな時間に、また挨拶に伺えば安心です。こちらの都合や、マナーだからと、あまり気負わずにすることをおすすめしますよ。
引越しの挨拶の内容は?どこまで伝える?
新居での挨拶で伝えることは、だいたい決まっています。
- 名字
- 家族構成
- 子供の有無
- 子供の年齢
- ペットの有無
長々と話さないで、手短に話しをまとめるのがポイントです。
また、通学や通勤で早朝や深夜の移動がある場合には、その旨簡単に伝えておくのもいいですね。
子どもがいる場合には、年齢や保育園、幼稚園、公園など質問したいことは多々あるかと思いますが、日を改めて教えてもらうほうがスマートです。相手方が気さくで、教えていただける場合には聞いておくといいですね。
引越し挨拶:不在時のメッセージカードの例文
不在時に添えるメッセージカードや手紙は、簡単なもので構いません。逆に、家族構成など長々と書く必要もありません。
100円ショップなどで購入できる、メッセージカードや一筆箋などを使うと、簡単に作れますよ。
本日 ( or ○月○日)に△△(番地や部屋番号など)へ引越してきました○○(名字)と申します。
引越しのご挨拶に伺いましたが、ご不在のようでしたので手紙にて失礼致します。
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
さいごに
引越しマナーなどはいろいろあるようですが、こちらの都合の他に、相手方の都合もあります。生活スタイルの変化で、「マナー」とされるものを、そのまま実行するのも実際には難しいですね。
私も何度か引越しをして、今回ご紹介した挨拶の仕方に落ち着きました。前日、あるいは当日に挨拶に伺う。1〜2回お伺いして不在であれば、迷わずおいてくる。その後は、相手が在宅とわかった際や、週末などに再度伺う。こうしたら、すごく気持ちも楽になりました。
新居が購入であれば、ご近所とは長いおつきあいになります。押さえるところは押さえつつも、「マナー」だからと自分の都合でガチガチにならないことをお勧めします。
引越しは心身ともに負担のかかる大作業ですが、素敵な新生活をスタートさせてくださいね。