恵方巻きの食べ方ルールをご存知の方は多いでしょうけど、全部を守るのは大変ですよね。
特に小さい子供やお年寄りには厳しいものです。
でも切ると縁起が悪いというし、どうしたら良いのだろう?
と悩みませんか。
今回は、こんな場合にどのようにすべきかをお話しします。
恵方巻きの食べ方の基本ルール
恵方巻きの食べ方の基本ルールは次の3点です。
- その年の恵方の方角に向かう
- 恵方巻きを切らないで1本全て食べる
- 無言で(目をつぶって)祈りながら食べる
(1)その年の恵方の方角に向かう
その年の恵方の方角には、その年の福を司る歳徳神がいるので、神様に向かって事を行うことで何事も良くなるといわれており、
そのため恵方巻きもその恵方を向いて食べるのです。
(2)恵方巻きを切らないで1本全て食べる
切らずに食べることで「縁を切らないように」という意味になります。
(3)無言で(目をつぶって)祈りながら食べる
無言で食べるのは、おしゃべりをしないという意味でなく、恵方巻を食べる間はずっと願い事を思い浮かべる意味になります。
その間におしゃべりをすると福が逃げるともいわれています。
一方、「笑いながら食べる」という説もあります。
その根拠として「笑う門には福来る」という言葉を挙げる人もいますが、五行説が根拠とする説もあります。
五行説で春は「木気」ですが、その障害である「金気」を「火気」で滅ぼすために「笑い(=火気)」を使って、良い春を迎えるという意味になります。
恵方巻きを切るのは本当に縁起が悪いの?
でも、このルールを守って恵方巻きを食べるのはかなり大変ですよね。
今は恵方巻き商戦で全国どこでもこのように食べなけれなばらない、という風潮ですが、ここで1つ理解しておきたいことは、恵方巻は元々宗教行事でもないし厄払い儀式でもなく、単なる民間風習に過ぎないということです。
元々恵方巻きは江戸時代から明治時代に始まった、商売繁盛祈願であり、その後厄払い行事となったものだったのです。
そして、恵方巻きの具材には今でこそ縁起の良い7種類を入れるなどとされていますが、これも後になって出来た「こじつけ」であり、当初はそのような指定はなかったし、大正時代にはお新香を巻いた海苔巻きだったと言われています。
1989年に広島のセブンイレブンが恵方巻きを販売したのが発端で、その後数年間で全国規模の季節行事になりました。
また、「一気に丸かぶりする」ことについては、その当時の販促トークであり作り話だったとも言われています。
「鬼退治するなら細巻きよりも太巻きにしなければならない」という説もありますが、大正時代にお新香の細巻きだったことを考えると、これも販促トークなのではないでしょうか。
恵方巻きの食べ方で一口はアリ?
恵方巻き本来の食べ方でいうと、半分に切ったり一口に切って食べるのはNGなのですよね。
でも、恵方巻きというのは、民間風習とはいえ、食べる人が幸せになるための祈願事であり厄除けなのですよね。
それを、少しの量でお腹いっぱいになる小さい子供の場合、半分に切ったり一口に切って「全部食べようね」で良いのではないでしょうか。
また、お年寄りの場合も大きいまま食べると窒息する可能性があるので、無理して大きいまま食べるのは危険かもしれません。
基本は「切らないで食べる」のですが、体を壊しては大変ですから、自分なりに楽しんで「決めた量だけ全部食べる」とか、「形だけ真似する」というイベントの楽しみ方で良いと思いますよ。
- 恵方巻きを切って、自分なりに全部食べる
- 手巻き寿司にして、自分の食べたいだけ作って食べる
このような方法がありますよ。
まとめ
恵方巻きは「丸かじりしなければならない」という風潮がありますが、元を辿れば単なる民間風習なのです。
願い事をするのは構わないでしょうけど、あまり信じすぎず、食べ過ぎてお腹が苦しくなったり喉を詰まらせては意味がありませんから程々にイベントを楽しむということで良いと思いますよ。