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供養のマナー

喪中の正月の過ごし方 お年玉おせち雑煮 喪中はがき子供用どうする?

喪中で子供がいる場合は、お正月の過ごし方に注意が必要です。

というのも、子供にとってお正月の楽しみといえばお年玉ですよね。
でも、お年玉の由来からすると喪中には相応しくありません。
ではどうすればいいのでしょうか。

今回は、子供が楽しみにしているお年玉や、おせち料理やお雑煮などの食べ物のことと、喪中はがきは子供用にどうすれば良いのか等をお話しします。

喪中の正月の過ごし方 お年玉はどうする?

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喪中は「身内が亡くなって悲しいためお祝い事をする気持ちになれません。身を慎んでいます。」という期間のことです。

一方、お年玉は現代の子供にとっては単なるお小遣いでしかありませんが、お年玉の「玉」は「魂」に通じており、発端はお金ではなく年神様へのお供えである「お餅」であり、お祝い事の一環だったのです。
昔から日本の風習では、お正月には正月飾りをつけ、鏡餅をお供えして家に恵みを与えてくれる年神様をおもてなしし、お供え後に鏡餅のお下がりを家族全員で食べ、お年玉に宿った年神様の魂(力)をいただくことになっていたのです。
そのため、喪中の場合はお祝いに通じるお年玉を渡すことは控えた方が良いでしょう、という発想になっています。

ただ、子供達にとっては年に1回の楽しみなのですから、今年は喪中だからやめましょう、というのは可哀想ですよね。
ですので お年玉という口実を避けて、

・おもちゃ代
・本代
・文房具代

このように表書きを変えて、お年玉袋もめでたい紅白熨斗のポチ袋を避けて白封筒や地味な袋に入れて渡すようにしましょう。
喪中を意識するのであれば、渡す時期も松の内を避けて、明けた後にするなど配慮しても良いのかもしれません。
(ただ、自分の子供なら可能でしょうけど親戚の子供にはそうはいかないので、そこまで気にしなくても良いかもしれません。)

喪中のおせち料理やお雑煮はお祝い料理か?

おせち料理やお雑煮についてもお年玉と同様で、年神様へのお供えした食べ物で、お供え後に一緒にいただくという神聖な物だったのです。
特におせち料理は今でこそお正月の年1回だけになっていますが、元々は中国からきた五節句(人日、上巳、端午、七夕、重陽)全ての日にお供えする料理であり、1つ1つの料理に家族繁栄や無病息災などの願いが込められているのです。
ですので、基本的にはお祝い料理なので喪中の料理としては相応しくありません。

ただ、毎年正月にはおせちとお雑煮が習慣だったので無いのは寂しい、という場合は、お祝い料理としてでなく、質素な方法や食材で用意すれば問題ないのではないかと思います。

・お祝いのイメージが強い鯛(めでたい)や紅白かまぼこなどを避ける
・重箱でなくお皿に盛り付け
・お屠蘇は避ける

おせち料理は購入すると豪華なものもありますが、喪中の年は自分たちの好きな物だけばら売りを買ってきたり家で作るなど、普段のおかずと同様の感覚で食べれば問題ないでしょう。
ちなみに我が家の数年前の喪中では、おせち料理の中で食べたい種類だけ作って食べた記憶があります。栗きんとん、黒豆、煮しめ、田作り程度でした。

お雑煮についても、確かにお餅は昔からお祝い事や特別の日の料理で、年神様のお供えのお下がりとしていただく食べ物でした。
昔は白米やもち米は高価な食べ物で一般庶民には手の届かないものだったため餅の代わりに里芋を雑煮に入れて食べていたのですが今では餅は高価ではありませんし、ご飯やパンと同じような感覚で食べられるものです。

お祝いの食事という概念を外して質素に普通の食事として食べればお雑煮も問題ないでしょう。


喪中はがき子供用にどうすればいいのか?

喪中はがき

亡くなったのがあなたの両親だった場合は、子供にとっては2親等のおじいちゃん、おばあちゃんなので、喪中と考えなくても問題ありません。
ですので、もし子供たちが年賀状を出すのを楽しみにしているのであれば、出させても問題ありません。
ただ、家の考え方次第なので、ご主人とよく話し合って決める方が良いでしょう。

もし、家で統一して喪中とする場合でも、子供の場合は喪中はがきを出すような相手はそんなに多くないでしょうし不要かもしれません。
毎年年賀状を出しているお友達がいるなら、
「今年は喪中で年賀状が出せなくてごめんね」
と言うようにすれば良いでしょう。

もし喪中というのが馴染みにくいのでしたら、
「今年はおじいちゃんが亡くなったから来年『あけましておめでとう』と言えないの。
年賀状は出せないけど、来年もよろしくね。」
などの言葉でも良いでしょう。

また、喪中はがきを出す場合は、あなた方用の喪中はがきを使って、差出人名の夫婦の名前の横に子供の名前を書かせて投函すれば大丈夫です。

喪中で子供にとって大切なことは?

大人だってきちんと喪中の意味を理解していないのですから、子供達が理解するのはかなり難しいことなのかもしれません。
ですが、人が亡くなることがどういうことなのか、悲しいことなのだということは知っておくほうが良いですよね。
そして、その結果が喪中=悲しみが深くてお祝いする気持ちになれないということで、
・おせち料理やお雑煮を取りやめたり、質素にすること
・お年玉が無しになるので文房具代などの名目でお小遣いとしてもらうことになる
・・・ということは伝えておくべきです。

「今年おじいちゃんが亡くなったから、お母さんはとても悲しいの。
おじいちゃんが亡くなったこと、○○ちゃんも悲しかったんじゃない?
こういう場合は『あけましておめでとう』って言えないの。
人が亡くなると喪中といって、次の正月はお祝い事をしないことになっているから
毎年豪華なお重のおせち料理を買ったりしていたけど、
今回はそういうことをしないで静かにお正月を迎えるものなのよ。
年賀状も「おめでとう」の挨拶になるからナシにするの。

お年玉もね、めでたいことを貰う意味があるから本当はナシ。
でも○○ちゃんがガッカリすると思ったから、普通のお小遣いで渡すのよ。」

このように、小さい子供でも分かるよう、喪中の話をしてみましょう。

さいごに

喪中の場合、正月には何もできないと考えがちですが、対外的な飾りなどを控えて「おめでとう」を言わなければ、また、お祝いの意味を外せば例年と同じような正月休みを過ごすことができます。
喪中は「してはいけない」というよりも、「お祝いする気持ちになれない」という心の問題なので、あまり堅苦しく考えずに、やりたいことは質素にやれば良いと思いますよ。

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