赤ちゃんが生まれると、一生の一度の記念品として髪の毛を筆にしたいと考える人が多いです。
私も昔から作りたいと考えていたので、子供が生まれた約10年前に作りました。
今回は、赤ちゃん筆をいつどこで作るべきか、カットする際の髪型の注意事項や、赤ちゃん筆のような高価な物はいらないけど記念にしたくて悩んでいる人向けのアイテムをご紹介します。
赤ちゃん筆はいつどこでカットするの?
子供によって髪の毛の成長や量が異なるのですが、必要な長さや量があれば1歳未満、6ヶ月程度で可能なケースもあります。
また、しっかり伸ばして3~4歳でカットするケースもあります。
いずれにせよ、赤ちゃん筆で重要なのは時期でなく、長さや量が足りることと、「一度も切っていない髪の毛を使うこと」です。
赤ちゃん筆 なぜ一度も切っていない髪の毛が重要なの?
赤ちゃん筆に使う髪の毛は産毛だけを使います。
産毛は妊娠約5ヶ月から生える胎毛で、お腹の中にいる間は羊水の刺激から身を守る役割を果たしています。
一度もカットしていないため、毛先が自然にスーッと細くなっており筆に適しているのが特徴です。
この筆を胎毛筆(たいもうひつ)といいます。
ハサミでカットすると断面が鋭利になってしまい毛先がスーッと細くなりません。
そのため、先端を細くしたい筆には使えなくなってしまうのです。
赤ちゃん筆に必要な髪の量や長さは?
どんな筆を作るかによって異なりますが、長さ5㎝以上で髪を束ねて直径8mm以上の量なら可能です。
ただ、5cm以下の短い髪も芯として使うことが出来る為、切った髪は全て製作会社に持ち込むようにしましょう。
(細筆の場合は長さ3㎝・直径5mm程度で作れる物もあります。)
赤ちゃん筆の代理店の床屋さんが全国にあるため、切り方が分からない場合は床屋さんにお願いするのが良いです。
赤ちゃん筆の申し込み方法について
赤ちゃん筆を作る場合、大きく分けて2つの方法があります。
(1)提携店舗(床屋)で受付カットしてもらい髪の毛を直接筆製作会社に郵送してもらう
(2)自分で筆製作会社に申し込み、カットした髪の毛を自分で郵送する
我が家では(1)の方法を選び、こちらの会社にお願いしました。→赤ちゃん筆センター株式会社
出来た商品は桐箱に入っています。
中身はこの筆です。
こちらの場合は全国展開しているので提携店舗が非常に多く、田舎な我が家の近くでも提携している床屋さんを見つけることができました。
ここで製作する場合は提携の床屋さんでカットしてもらい、そのまま床屋さんから赤ちゃん筆センターに髪の毛を送ってもらう、という方法で筆を製作してもらいます。
(2)については楽天ショップ等で探すことができます。
下記のような店舗がありますが、そちらの場合は自分でカットして送る方法のようです。
こちらの商品だと少ない髪の毛でも作れます。
ただ、自分で直接このような店舗に持ち込む場合、カットした髪の毛の毛先と根元の方向を統一するよう注意書きがあったり(間違っていても直してくれる会社もあります)、長さや量の問題がないか等をきちんと確認して送らなければなりません。
筆は一度も切っていない髪の毛が条件ですから、何か間違いがあって不足すると作れなくなってしまう可能性もあるのです。(不足した場合は別の毛を加えて作ってくれるというケースもありますが、取り扱いは製作会社によって異なります。)
特に、初めての赤ちゃんの場合は、お母さん自身が人の髪のカットを経験したことがないかもしれませんし、どうやって赤ちゃんの髪の毛を切るか想像つかないですよね。
だから、カット代はかかってしまいますが、出来れば提携している床屋さんでカットしてもらって、そのまま発送してもらえる(1)の方法のほうが安心でしょう。
赤ちゃん筆カットした後の髪型はどうなるの?
赤ちゃん筆を作る際にカットすると、かなり長く切るため、
「坊主頭になった」「モヒカンになった」「昭和時代のワカメちゃんカットになった」
など、カット後の子供の髪型にショックを受けることがあるそうです。
我が子の場合は生まれた時から髪の毛が多かったため7ヶ月でカットしたのですが、カット後も全然気にならない髪型で済みました。
たまたま髪の量が多く長かったからでしょう。
ただ、赤ちゃん筆センターの代理店は、その当時、美容院は記憶になく、殆どが床屋さんだったはずです。(10年経過した現在どうなっているかは不明ですが。)
ですから、女の子でも美容院のような女の子チックな可愛い髪型でなく、床屋さんのシンプルな整えるだけの髪型にはなりました。(でも0歳7か月の段階なので全然違和感がありませんでした。)
もしカットした後の髪型が心配な場合は、事前に「筆を作れる長さと量が確保できるか」「カット後も極端に短くなく昭和時代っぽくならずに済むか」等を細かく打ち合わせして、具体的に切る箇所や長さを確認しておくことをおすすめします。
赤ちゃん筆を美容院でカットしてもらえるか?
床屋さんよりも美容院でカットしてもらう方が可愛い髪型になる、という期待を持っている人もいるでしょう。
そして、それを自分で筆の製作会社に持ち込む方法もあります。
ただ、赤ちゃん筆の提携をしていない美容院だと「何か失敗があって筆を作れない事態になるのが心配」だとしてお断りされるケースもあります。
提携していない美容院等でカットする場合は当然自己責任になるので、カットする際にきちんと事前打ち合わせすることが大切です。
髪を2回に分けて切る方法もある
赤ちゃんの髪は前後、横、均等に生えてくれるのではないし、髪の毛が薄い場合は量が揃うまで伸ばすのが大変です。
そのため、例えば、早く伸びた前髪だけ切って保管しておき、その後横や後ろが伸びた際にその箇所を切って、最初に切った前髪と合わせて作る方法もあります。
ただし、毛先と根元のどちらかをきちんと判別し、方向を揃えた形で送る必要があります。
繰り返しますが、製作会社によっては間違っていても先方で正しく揃えてくれるところもあります。
ですが、素人だとやはり「長さや量が足りるか」間違える可能性もあるため、きちんと代理店の床屋さんと相談してカットしてもらって製作会社に送る方が安心でしょう。
赤ちゃん筆いらないけど記念に残す方法は?
「赤ちゃん筆は確かに記念にはなるけど、1万円もお金をかけてやるのはねえ・・・」
と悩む場合は、髪を切ってそのまま大切に保存しておく方法もあります。
筆は確かにきちんと整っていますが見た目が変わってしまうので、ただ入れておくだけの方が髪の毛らしくて良かった、という意見もあります。
さいごに
私自身の筆はありませんが、書道を習っていたため胎毛筆の話は先生から子供の頃から聞かされて知っていて、とても憧れていました。
ですから、子供が生まれたら絶対作ろうと考えて約10年前に作ったのですが、作って良かったなあと今でも思っています。
費用は約1万円程度で桐箱に入った1本の筆ですが、子供の生まれた頃の思い出や、筆を触って懐かしむという目的であり、ハッキリ言って自己満足でしかありませんが、我が子に見せたところ、これを見て喜んでいます。
「これが自分の髪の毛なんだねえ」と不思議な感じで見たり触ったりしていますが、自分を大切にしてくれていた、ということを感じてくれているのかなと思います。
将来的にも使わないであろう筆に1万円をかけるのはバカバカしいと考える人もいるかもしれませんが、自分の大切な子供に対して残せる一生に一回の記念品なので、もし余裕があるなら一番安いプランで良いので作ってあげると、大人になった時に喜んでもらえるかもしれません。