最近は小学校の卒業式で袴を着る小学生が増えています。
娘も卒業式で華やかな袴を身につけている卒業生を見て憧れたようで「私も卒業式の時に袴を着たい」と言っています。
今回は、卒業式で袴を着ることについての問題や、履物ではブーツと草履のどちらが良いか等、袴を着る場合に考えるべきことについてお話しします。
卒業式で袴を小学生が着るのはOK?
卒業式で袴を着ることについては学校によって可否が異なるので事前に確認すべきです。
学校によっては袴がNGというケースもあります。
一般的に、小学校の卒業式で女の子の服装は次のようになっています。
- スーツ
- ワンピース
- パンツスーツ
- 中学校の制服
- 袴
- チマチョゴリ等民族衣装
地域性や学校による特色があるかもしれませんが、娘の通っている小学校では毎年圧倒的に男女ともスーツが多いです。
でも、女の子の場合は9割程度がAKB48の雰囲気だったので「AKBみたいで可愛いね」という人もいれば「個性がない」と嘆く人もいました。
娘の小学校で個性的だと感じたのは、袴とチマチョゴリです。
昨年は女子卒業生約50名中、袴が4名、在日韓国人のチマチョゴリ2名でした。
ちなみに、チマチョゴリ等の民族衣装は可愛いし目立ちますが、基本的にその国籍がある人が正装として着る物であり、日本人が着るとコスプレになってしまうか、在日韓国人かと思われてしまうため避けた方が良いですね。
また、中学の制服を着るのはお金もかからないため親にとっては有難いのですが、これは学校によって異なるため事前に確認する必要があります。(娘の学校では例年禁止ではありませんが誰も着ていないようです。)
袴は正装なの?
大学生の場合は卒業式に袴を着る女性が多いのですが、これは元々、明治大正時代に女学校で女性が活動しやすい服として制服に採用したことが発端で、卒業式のような正装をすべき場では「学校の制服」という意味で袴の着用も問題ありません。
(逆に、学校以外では正装でないため、普段着として着るなら問題ありませんが正式な場には相応しくありません。)
ですから、これを小学校に置き換えて卒業式に着るのは正装に当たるため、全く問題ありません。
ただ、学校として袴を禁止しているところもありますし、その他袴を着る場合はいくつか注意すべき点があるので次にお話しします。
卒業式で袴の小学生は何が問題なの?
小学生の場合、袴を着て何かあった場合に自分で何とかできるか?という部分が重要です。
特に以下の2点が自分で出来るかどうかが問題なのです。
- 着崩れた時に襟元の開き具合などを自分で直せるか
- トイレに一人でいけるか
袴はロングスカートのような物であり、今の小学校のトイレは洋式が多いので問題ないとは思いますが、袴を着るのであれば事前に自宅で念のため一度着て練習しておく方が良いでしょう。
(1)袖
袴の場合は中振袖か小振袖を選ぶことが多いとはいえ、普段の洋服よりも袖が長い為、トイレでは邪魔になります。
ですので、両袖を袴に挟むと邪魔にならずに済みます。(トイレの後は忘れずに袖を元に戻しましょう。)
(2)裾
袴、着物、下の長襦袢、裾除けなどを1枚ずつたくし上げていきます。(手で持つのが大変な場合は帯に裾の先端を挟んだり、洗濯バサミで帯に留めてもOK。)
終わった後は逆順に1枚ずつ戻していきます。
着物や長襦袢、裾除けは前が左右重なっているため1枚ずつ丁寧に戻さないと中で絡むことがあるため注意して下さい。
(3)最終確認
トイレに行った場合は多少着崩れる可能性もあるため、トイレ終了後に鏡を見て自分の姿を確認して、袖や襟元の開き具合、裾を元通りにすることが大切です。
着崩れについて
着崩れを直すのはかなり難しいので、どちらかというと「着崩れしないような動き方」として次のようなことを教えておく方が良いでしょう。
- 椅子に座る時→袖が床につかないよう、揃えて折り畳んで膝にのせます。
- 階段の上り下り→袴の両脇のスリットに手を入れて袴を持ち上げ、上りの際は前側の裾、下りの際は後ろ側の裾を少し持ち上げるようにするながら移動します。
※卒業式では卒業証書授与の際に壇上への上り下りがあるため、階段でスムーズに移動できるよう事前に練習した方が良いです。
くれぐれも、晴れの舞台で裾を踏んで転倒しないよう注意させましょう。
着崩れるのが心配だからといって帯をきつく締め過ぎると、卒業式の途中で体調が悪くなってしまう可能性もあります。
そうなると、式が台無しになるので、帯の締め過ぎには注意しなければなりません。
(帯の締め過ぎで倒れてしまったために、翌年から袴禁止になってしまった小学校があるそうなので、そうならないように気を付けてください。)
その他の注意点としては、次の2点があります。
- 母が着付けが出来るか
- 防寒対策
着付けについて
母が着付け出来ない場合は美容院にお願いすることになりますが、卒業式シーズンの予約は早くしないといっぱいになってしまいますし、当日は朝早い時刻に入れてもらう必要があります。
振袖の着付けと異なり何回か練習すればできるので、自分で着付けすることを考えてみても良いでしょう。
こちらの動画が参考になりますよ。
防寒対策について
レンタル、購入両方とも手ごろな値段で購入できる物が多いのですが、これは正絹でなくポリエステル製が多いからであり、実際に触ってみると生地が薄いです。
袴は着物に比べると薄くありませんが、3月の体育館はまだ寒く感じる地域が多いため、長襦袢の下にヒートテックのシャツを着せたりスパッツを履かせるなどの防寒対策を考えた方が良いかもしれません。(ただ、正絹と違いポリエステルの場合は家庭での洗濯も可能で扱いやすいはずです。)
卒業式で袴の小学生だと履物はブーツと草履どっち?
小学生の場合は草履よりもブーツがおすすめです。
その理由としては、草履だと履き慣れないこともありますが、教室や体育館で履くのが上履きということが大きな要因です。
草履だとその下は足袋を履くことになるのですが、足袋で上履きを履くのはきついし履きづらいのです。また、草履の場合はブーツの場合よりも袴丈を長くするのですが、上履きは草履よりもヒール高が低いため、袴の裾を床に引きずる可能性もあり、卒業証書授与で壇上に上がったり下りたりする際に裾を踏んで転倒する可能性も出てしまうからです。
ブーツを選ぶ場合は次の2点が重要です。
- 袴丈は足首が少し見えるくらいの長さの物を選ぶ
- ブーツの下に履くのはハイソックスかタイツにする
ブーツは黒色で靴紐がある編み上げが基本です。
(昔、女学生が袴をはいていた頃にはブーティー、エンジニアブーツ、ジョッキーブーツ等は無かったため。)
もし普段にも使える物で別のブーツを探したい場合は、
- 丈が長めであること(ブーツの場合袴丈が短めにするため足が見えるため、ブーツから素肌がでないことが大切)
- シンプルなデザイン(金具の飾り等の無い物)
- 足首回りは細身のデザイン
- ヒール高は最低2~3cm以上で高すぎないもの
寒い地方で雪が残っている場合はブーツでも歩きにくいかもしれません。
袴をレンタルする場合は雪道で汚さないよう注意する必要がありますし、雪道の場合は運動靴等歩きやすいものにした方が良いでしょう。
まとめ
小学校の卒業式での袴姿はとても目立つし凛とした雰囲気になるので卒業式におすすめですが、学校によって禁止されているかもしれないので事前に確認しましょう。
袴は一式簡単にレンタルできちゃいます。種類もいろいろあるので個性も出せますね。
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また、七五三と違い「卒業式」なのですから、自分のことは自分で責任を持つことが大切です。
トイレに行くときや着崩れた時にどうするかをしっかり教えておきましょう。
◆他にも卒業式や入学式で迷うことがあったら、こちらの関連記事が参考になりますよ。
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