お歳暮に生ハムブロック(原木)をいただいたり、クリスマスなどのパーティで用意してみたものの、どうしたらうまく切れるのか、開封後の保存方法など気になりますね。
今回は、生ハムの簡単な切り方や、開封後の保存方法や賞味期限についてご紹介します。
生ハムブロック(原木生ハム)の上手な切り方・スライスの仕方は?
せっかくの生ハムブロックですから、見た目も美しくスライスしたいところです。
お店にあるようなスライサーがあればいいのですが、家にある道具でも代用できます。
【生ハムをカットする道具】
よく研いだ包丁かナイフ、スライサーやマルチカッターなど
(1)フィルムやラベルを剥がす
生ハムについているフィルムやラベルを剥がしましょう。
(2)カビや皮の除去
熟成された生ハムには、白カビがつくことがあります。白カビは食べても問題ありませんが、気になる場合にはスライスして取り除きましょう。
生ハムの皮の部分は硬いです。食べる分だけ、よく切れるナイフで薄く削るようにカットし除去しましょう。皮の下の白い部分は脂です。好みの問題ですが、美味しい箇所ですので、削り過ぎないのがポイントです。
(3)冷蔵庫で冷やして固くする
冷蔵庫に入れておくと、固くなるのでカットしやすくなります。時間がない場合には冷凍庫で短時間冷やしてもいいでしょう。凍ると切れなくなりますので、ご注意ください。
(4)カットする(右利きの場合)
・ハムの厚さを決めるのは、ハムを押さえている左手。包丁を持つ右手でやろうとするとグラグラして定まらないものです。
・ハムを押さえている左手人差し指か中指に包丁(ナイフ)の背の部分を当てます。右手は軽く左手の指に当てるようにし、指の動かし加減で厚さを微調整します。
・左手で厚さを決めたら右手で包丁を真っすぐにして、そのまま降りるよう、ゆっくり前後に小刻みに動かして切ります。
慣れないと、途中でちぎれてしまうこともありますが、味には影響ありません。慣れてくれば、厚みの調整も含め、上手にスライスできるようになりますよ。
最近は、生ハムブロックをいただくことはなくなりましたが、Amazonなどでもミニ原木を簡単に購入できるようになりました。時折、食べることがあるのであれば、ナイフを用意しておくと、切れ味もよく、気分も上がります。
我が家は、もともと包丁でしたが、結局ナイフを買いました。↓ 包丁よりも、薄く気持ちよく切れます。
生ハムの美味しい食べ方は?
生ハムは、そのまま食べるのが一番美味しいと、個人的には思っています。
生ハムを美味しく食べるコツ
切り出したら、すぐにでも食べたい生ハムですが、30分〜1時間程度常温においておくと、脂と肉が柔らかくなり、より香り豊かに、美味しくなります。
部屋が乾燥していたり、エアコンなどの風があたるようだと乾燥しやすいので、時間はあくまで目安です。
薄切り生ハムの食べ方
- サラダの具材として
- チーズと一緒に盛り合わせてワインのおつまみとして
- オリーブオイルをかけてそのまま食べる
このあたりが基本ですが、うまくカットできなかったものは、それはそれで活躍します。
- ミニトマトやアスパラ、チーズなどと合わせてピンチョスに
- クラッカーやバケットなどでオープンサンドに
- サンドイッチの具材に
端の方など切りにくい箇所は、スープや炒め物などで活躍します。捨てないで、ラップをかけて冷蔵庫にいれておけば、無駄なく食べられます。スープにする際には、調味料の塩分は控えめに。生ハムだけで美味しい出汁になります。
生ハムは加熱しても美味
生ハムは、加熱すると、また風味が加わり美味しくいただけます。ベーコン同様の使い方ができます。
- アスパラ、ブロッコリー、じゃがいも、ズッキーニなどとの炒め物に
- パスタ
厚切り生ハムはわんぱくメニューに
数mm〜数cmの厚切りした生ハムを軽く焼いて食べると、噛めば噛むほど味わい深いわんぱくメニューになります。
ハムステーキとはまた違う味わいを楽しめます。
他にも、サイコロや拍子木切りなどにして、スープやオムレツ、炒め物、などに使ってもかなり美味しくいただけます。いずれの場合も、調味料として塩分はかなり控えめにしましょう。想像以上に、塩気があります。
お手軽価格でオススメ生ハムブロック
価格、ボリュームともにお手軽生ハムブロックもあります。我が家は、11中旬〜12上旬に購入し、年末〜お正月にかけて数回にわけて食べています。皮もとってあるので簡単です。人数にもよりますが、4~500g程度だと、冷蔵庫での保管も邪魔にならず、オススメです。
◉ 霜降り系、カットの断面もキレイな生ハムならマサ(モモ)がオススメ
肉のコク、脂の旨みと甘みのバランスが絶妙です。
◉ 赤み好きならバビージャ
赤みが多く、お肉の味が濃いです。個人的には、コチラが好みです。
開封後の生ハムブロック(原木生ハム)の保存方法や賞味期限は?
生ハムブロック(原木生ハム)であれば、基本的に常温保存も可能ですが、製品の状態によっても異なります。購入時の保存方法や賞味期限はよく確認しておきましょう。
カット済みのものは、賞味期限に関わらず早めに食べましょう。空気に触れる部分が多いため、乾燥や傷みやすくなります。
しばらく食べないなら冷蔵保存
次に食べるまで1週間以上あくような場合には、開封後の生ハムブロック(原木生ハム)は冷蔵保存がオススメです。
カット面が空気に触れないように、ラップやワックスペーパーできっちり包みます。ビニルバッグやジップロックなどの袋にいれ、冷蔵庫に保存しましょう。
もともと、保存食ですし、湿度の低いヨーロッではそのまま室温保存されていることも多いくらいですから、あまり神経質にならなくても大丈夫ですよ。
・20℃前後の場所
・直射日光が当たらない
・風通しがいい
これが、生ハムの保存に適した環境とされています。頻繁に食べるのであれば、日本でも室温保存できますが、梅雨〜秋口など、湿度や気温が高い時には避けるほうが無難です。
適性な温度や湿度で常温保存すると、室温に馴染み、生ハムの乳酸菌が活性化され熟成し、より風味豊かになりますが、高温多湿の日本ではそれなりにリスキーです。
切り口の黒ずみを防ぐには?
生ハムブロックは、一度スライスすると、切り口が黒ずむことがあります。これは、たんぱく質が空気に触れて酸化したことが原因です。
黒ずみ部分に異常な臭いやヌルヌルがなければ食べて問題ないでしょう。気になる時には、その部分を削ぐように切り落とすといいでしょう。
生ハムの乾燥を防ぐには?
切り口から乾燥しやすくなります。乾燥が気になる、どうしても避けたい場合には、切り口にオリーブオイルなどを塗ってからラップで包みしょう。オイルには酸化・乾燥を防ぐ働きがあります。
生ハムの芳醇な薫りを邪魔しないためにも、保管時に使用するオイルはなるべくクセや香りのないもの選びましょう。
【生ハムが生で食べられる理由】
生肉は、寄生虫や細菌が繁殖しやすいため、加熱し寄生虫や細菌を死滅させて食べるのが一般的です。
生ハムの場合は、塩漬けにすることで、寄生虫や細菌の細胞から水分を奪い(浸透圧の違いを利用)死滅させることができます。食中毒のリスクを回避し、保存性を高めているのです。
また、塩漬けにすることで肉に含まれている水分が塩と結合します。細菌が活動するためには水分が不可欠ですが、塩が結合した水分では活動できないため、後から細菌が付着しても増殖できず腐らない(腐りにくい)のです。
賞味期限切れの生ハムは食べても大丈夫?
生ハムは、長期保存用を目的に加工された食材ですから、賞味期限が長いことが特徴です。賞味期限が切れるとすぐに食べられなくなるものでもありませんが、傷んでいないかはよく確認しましょう。
【食べられないレベルの生ハム】
・乾燥し過ぎている
・腐敗臭がする
・ぬめりがある
・黒ずんだり変色している
・水分(ドリップ)が出ている
ただ、保存方法・保存状態にによっても異なります。開封後のものは、早めに食べるほうがいいでしょう。気にある場合には、加熱調理がおすすめです。