カラッと揚がったお店で出てくるような揚げ物がおうちで揚げられたらいいですよね。揚げ物は、揚がったと思っても中まで火が通ってなかったり、油でベチャベチャになってしまったりと苦手な人も多いのではないでしょうか。
でも、ちょっとした知識とコツでカラッと揚げることができます。もちろん、特別な道具は必要ありません。これから、とんかつ屋さんで働いた経験を元に、カラッと美味しく作る揚げ物のちょっとしたコツを紹介していきますね。
大事なのはパン粉付け
パン粉付けは、サクサクの衣の揚げ物にするためにとても重要な工程です。むしろ、パン粉付がきちんと出来ていれば、ほとんど成功です。
パン粉付けに必要なものは、打ち粉とつけ玉とパン粉です。
最近では、打ち粉とつけ玉が混ざった便利なバッター液が売っていますが、味が落ちて、美味しく作る揚げ物とは違うので、今回は打ち粉とつけ玉を紹介します。
打ち粉
打ち粉は、小麦粉を用意しましょう。できれば、ふるいで振っておくといいです。打ち粉は、さらさらで玉になっていない状態が良いです。
肉など味付けが必要なものは、打ち粉の前に塩こしょうを振ります。
次に素材に打粉つけるときは、薄くまんべんなくつけましょう。一部に固まっていたり、打ち粉がついていなかったりするとパン粉がうまくつかなくなってしまします。この時点で、出来上がりが決まってしまうので、打ち粉は丁寧につけてください。ただし、あまりベタベタ触りすぎると打ち粉がつきにくくなってしまうので、要注意です。
つけ玉
つけ玉は、卵と牛乳を混ぜて作ります。よく混ぜ合わせて、むらがないようにしてください。素材に打ち粉つけたあとは、つけ玉にくぐらせます。きれいに打ち粉がついていれば、つけ玉がきれいについてくれます。
素材に打ち粉をつけすぎるとつけ玉を汚してしまう原因になってしまいますので、気をつけてください。
パン粉
パン粉は、一般的には乾燥パン粉が売っていますが、カラッと作りたい場合は、生パン粉をおすすめします。また、粗く大きいパン粉は、よりサクサク感が楽しめます。ロースカツなどに試してみると美味しくいただけますよ。
パン粉の状態は、ふかふかにしておくことがポイントです。大きめの容器にパン粉を出して、一度空気を入れるように混ぜ合わせてください。素材をふかふかのパン粉に寝かせらるように準備してください。
つけ玉にくぐらせた素材をふかふかのパン粉にそっと寝ませます。この時、つけ玉でパン粉を汚さないようによくつけ玉を切ってから、パン粉の上に持っていきます。寝かせたあとは、パン粉を上からかぶせるようにして素材を覆い、一度上からギュッと押してください。
素材を持ち上げてパン粉をつけたり、何度も押してパン粉をつけようとすると、逆にパン粉がボロボロ落ちてつかなくなってしまうので、一度でギュッと押すことがポイントです。また、ロースカツなどの脂身のある部分はパン粉がつきにくいので、強めに押してパン粉をつけてください。
パン粉がついたら、そっと持ち上げて、軽く余分はパン粉を払ってください。パン粉をつけすぎると、油っぽくなって美味しくなくなってしまうので、パン粉は、なるべく薄くつけます。
カラット揚げる
パン粉付けが上手にできたら、あとは油に入れて揚げるだけです。油の温度は、170度~180度ぐらいにしましょう。パン粉を入れて、パチパチ音を立てたら、ちょうどいいぐらいです。
実は油は、温度が上がると増えるので、慣れてくると見た目で判断することもできるのですよ。
パン粉付した素材を油に入れたら、あまり触らないようにしましょう。たくさん触るとパン粉が剥がれてしまいますので、最低限にしてください。ロースカツを1枚揚げるとだいたい10分ぐらいかかります。じっと待っていてくださいね。
揚げ物がパチパチと音を出してきたら、中まで火が通って揚がっています。菜箸で持ってみるとパチパチと振動が伝わってきますので、私はこの方法で揚がったかを確認しています。
油から揚げ物を取り出すときも、パン粉が剥がれないように丁寧に取り出してください。
油きり
揚げ物が上手に揚がったら、必ず油きりをしましょう。そのままお皿に乗せてしまうとせっかく上手に揚がった揚げ物もベチャベチャになって台無しになってしまいます。油きりする入れ物は、少し深めのバットを用意して、中敷きかキッチンペーパーを敷いておきましょう。
揚げ物は、平面に置くよりも少し斜めにして置くと油がきれやすいです。平面にしてしまうと下に油が溜まってしまうので、ベチャベチャになってしまいますので、注意してください。ロースカツは、脂身の部分を下にして、斜めにして置くと、脂身の部分に油が染み込んで、ジューシーさが増して美味しくなります。また、エビフライは尻尾の部分を下にしたほうが、衣の部分の油がきれてサクサクに仕上がりますよ。そして、縦に立てられるものはなるべく立てたほうが、油きれがいいですね。
盛り付け
上手に揚げ物が出来たら、盛りつけも工夫してみましょう。揚げ物に裏と表があるのをご存知ですか?どの面もただのパン粉じゃないかと思うかもしれませんが、揚げ物には表と裏があります。
パン粉付けをした時を思い出してください。ふかふかのパン粉に素材寝かせましたよね。この時に上を向いてる部分が表で、パン粉に乗っている部分が裏になります。
上手にパン粉付けができていれば、揚がったときにパン粉がツンツンと立っていて、パン粉の剣立ちのいいサクサクの揚げ物ができますよ。是非、挑戦してみてください。
ちょこっとアドバイス
冷凍ものやパン粉が付きづらいものってありますよね。冷凍ものは霜が付いているとパン粉はつきません。まずは、霜を必ずとってあげてください。
さらにパン粉がつきやすくするために、最初につけ玉にくぐらせて、その後打ち粉→つけ玉→パン粉の順につけてみてください。簡単にパン粉がつきますよ。
ポイントは、打ち粉を素材にきちんとつけることです。最初につけ玉にくぐらせているので、打ち粉がつきすぎてしまわないように気をつけてください。少し衣が分厚くなってしまうデメリットはありますが、これで、パン粉がつかなくて、焦がしてしまうことも防げます。
まとめ
揚げ物をするには、たくさんの工程があって、より難しく感じてしまったかもしれません。ただ、今回紹介した工程には特別な工程は全く入っていません。一般的に揚げ物をする時の工程をポイントごとに紹介していっただけですよ。
特にパン粉付けはとても大切な部分になります。慣れるまでは力加減が難しいかもしれません。その中でも一番大切なのは、打ち粉を素材にきちんとつけることです。パン粉がうまくつかない原因は、打ち粉がうまくついてないことが多いです。
大量の揚げ物をする場合は、打ち粉、つけ玉、パン粉、油の状態に気をつけてください。打粉やつけ玉、パン粉は汚れてしまったら、新しいものに取り替えてると上手なパン粉付けができます。慣れないうちは、汚してしまいますので、きれいな状態を保つように意識をしてください。油も、何度も揚げれば劣化していきます。私は、少なめの油で揚げるようにして、新しい油を足しながら、揚げるようにしています。多めの油で揚げたほうが、うまくいきますが、少なめの油でいい状態で揚げるようにすれば、カラッと揚げることができますよ。
さいごに
揚げ物はスーパーの惣菜コーナーで買うことが多い方も、おうちで揚げたての揚げ物に挑戦してみてはいかがでしょうか。少しの工夫で、レストランで出てくるような美味しい揚げ物ができます。是非挑戦してみてください。