エレベーターには、正しい乗り方・降り方やマナーはあるのでしょうか。
エレベーターは、マンションなど普段の生活や、ビジネスシーン、病院、ショッピングセンターなど、日常生活には欠かせないものであり、小さいこどもからお年寄りまで幅広い年代の人が利用する場所です。
この記事では、場所別やシーン別に、エレベーターの正しい乗り方や降り方をまとめてご紹介いたします。小さな空間ではありますが、公共のスペースでもありますので、お互い不快な思いや危険な思いをしないよう、最低限の心配りはしたいものですね。
【場所別】エレベーターの正しい乗り方、降り方や基本マナー
エレベーターの正しい乗り方、降り方を場所別に確認してみましょう。
- 会社
- スーパー、百貨店
- マンション
- 病院
どんな場所で、どんな場合でもそうですが、他の人にも配慮し、会話は慎み、スマホなどでの通話やメールチェック、飲食は控えるのは基本です。
会社編
会社などでエレベーターに乗る場合には、一般的なビジネスマナーが適用されます。エレベーターの乗り降りについては、目下の人は「先乗り、後降り」を覚えておけば、流れば大体見えてくるでしょう。
◉ エレベーターに乗る前
- エレベーターを呼ぶボタンは、基本的に目下の人が押しましょう
- 扉の前では待たないようにします
- 降りる人が優先です
◉ エレベーターに乗る時
- 上司や来客者がいる場合は、「失礼します」など一言声をかけ、自分から先に乗ります
- 扉の操作パネルで「開」を押し、来客者、社内の人間(役職の高い方から)の順番で乗ります
- エレベーター内に他にも人が乗っているような場合には、来客者や役職の高い方から乗ってもらい、自分は後で乗りましょう
◉ エレベーター内
- 操作盤の奥が一番の上座 → その横(操作板の対角線の奥) → 操作盤の横(入口側) → 操作版前 という順番で、上座から下座になると理解しておきましょう
- 立場の低い人が、操作パネルの前に立ち、ボタンの操作をするのが基本です
- すでに人が乗っている場合は、自分は後から乗り込みますので、できるだけ操作盤の近くに立ち、操作している方が先に降りたらスムーズに交代できるように気を配りましょう
◉ エレベーターを降りる時
- 基本的には、来客者や役職の高い方から降りてもらいましょう
- 操作パネルの前に立っている時には、同じフロアで降りる人が全て降りてから、最後に降ります
- 他の方に扉の操作をしてもらっている場合には、「お先に」「ありがとうございます」など一言かけてから降りましょう
オフィスビルなどでは、複数の方が同時に利用しますので、臨機応変に対応する必要もあります。出勤時には朝の挨拶は乗り込む前に、退社時は降りてから挨拶するといいでしょう。
デパートやショッピングセンター
不特定多数が同時に利用するため、基本的には先着順のようなものですが、小さな子連れの方、妊婦、子ども、高齢者、大きな荷物をもった人には配慮しましょう。
◉ エレベーターに乗る時
- 扉の正面では待たないようにします
- 降りる人が優先です
- 待っている順に並び、待っている順に乗り込むのが基本です
- 小さな子連れの方、子ども、妊婦、高齢者は優先しましょう
- 自分が大きな荷物を持っている場合には、エレベーターの混雑状況によっては無理に乗らず、次を待ちましょう
- 操作ボタンを押しにくい場合には、操作ボタンの前の方に「○階をお願いします」といって、押してもらいましょう
◉ エレベーターを降りる時
- 扉の前に立っている時には、自分の降りる階でなくても一度降りて、降りる人に配慮しましょう
- 自分が奥にいる場合には、降りる際に「降ります」と声をかけ、前に立っている方にスペースを開けてもらいます
- 自分が操作版の前に立っている時には、「開」「閉」ボタンを操作しましょう
デパートやショッピングセンターなどでは、家族連れや高齢者、友人同士などのグループなど、さまざまな人が利用します。こちらが普通だと思っていることを、相手方も同じように思っているとは限りません。「なんでそうなるの??」と思うこともあるかもしれませんが、短時間のことですので事故につながるようなことでなければ、相手にせず譲る方が無難です。。
マンション
マンションのエレベーターでは、利用者はマンションの住人であることが多いですよね。直接のご近所さんでなくても、お互い不快な思いをすることのないよう心がけましょう。
- 乗り降りの時に挨拶をしましょう
- 先に降りる場合には、「失礼します」「さようなら」「お先に」など、ボタンを押していただいた場合には「ありがとうございます」などの一言でいいでしょう
- 混雑時、大きい荷物がある時には、次を待ちましょう
- 操作ボタンの近くにいる時には、降りる時は自分が後で降りるようにしましょう
病院
病院では、患者さんや病院関係者が優先です。もちろん、一般の方でも小さな子連れの方、妊婦、子ども、高齢者、大きな荷物をもった人には配慮しましょう。
- 患者さんや病院関係者、小さな子連れの方、妊婦、高齢者、怪我をしている人などが優先です
- 混雑時には、必要に応じて行き先への途中のフロアでも降りて、優先されるべき人に譲りましょう
- 大きな病院でエレベーターに余裕があれば別ですが、お見舞いなどで近くのフロアへの移動する場合には階段も使いましょう
- エレベーター内での携帯電話やスマートフォンの使用は控えましょう
病院のエレベーターは、扉もエレベーター自体も動きがゆっくりなこともあります。自分が病気・怪我をしている、複数フロアを移動する、荷物が多いなどの場合でなければ、最初から階段を利用するという選択をしてもいいでしょう。
【シーン別】エレベーターの正しい乗り方、降り方マナー
場所別で乗り方・降り方の基本マナーや考え方を押さえておけば基本的に問題はありませんが、シーン別にも簡単にまとめておきます。
- 上司と乗るとき
- お客様と乗るとき
- 複数・混雑のとき
上司と乗る時
エレベーターに上司と乗る時には、エレベーターの呼び出しからエレベーター内の操作は、目下の人が行うのが基本です。
- エレベーター付近に行ったら、少し早歩きをしエレベータの呼び出しボタンを押しましょう
- 基本的には、先にエレベーターに乗り込み、ボタンを操作します
- 降りる時には、上司が先です
- エレベーター内では、話しかけられた場合以外の会話やスマートフォンなどの操作は慎みます
取引先や来客者と乗る時
基本的には、上司と乗る時と同じ対応ですが、相手によってはより配慮が必要とされます。
- エレベーター付近に行ったら、少し早歩きをしエレベータの呼び出しボタンを押しましょう
- 先にエレベーターに乗り込み、ボタンを操作します
- 降りる時には、「どうぞ」と一言かけ先に降りてもらい、自分は最後に降ります
- エレベーター内では、話しかけられた場合以外の会話やスマートフォンなどの操作は慎みます
混雑時
エレベーターを利用する際に、自分達だけであれば役割も明確ですが、先に乗っている人がいたり、他のグループも一緒の時などは、どうしていいか悩ましいですね。
- 基本的には、待っている順に乗りましょう
- 混雑時には、無理して乗らずに次を待ったり、階段やエスカレーターを利用しましょう
- 降りる時には「降ります」など声をかけ、スペースを開けてもらいましょう
- ドアの近くに自分が立っている時には、自分が降りるフロアではなくても一度外に出て、降りる人が降りやすいようにしましょう
- 操作板の前に立っている時には、ボタン操作を行い、自分が降りるフロアでは最後に降りましょう
さいごに
エレベーターは他時間とはいえ日常的に使うものですから、自分にとっても相手にとっても快適に利用できるよう、多少の配慮が必要です。無理はしない、何かしてもらう場合には一声かけ、何かしてもらった場合には一言お礼をいう、相手に配慮するなど、どれも基本的なことばかりで、難しいことではありません。
中には、自分とは異なる考え方をする人もいます。こればかりは仕方がありません。不快に感じることもあるでしょうが、短時間のことですから、事故につながるような危険性がなければ、スルーするのが無難と言えるでしょう。
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