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供養のマナー

神道の香典返しで熨斗は何と書く?お礼状の例文 仏教との違いは?

神道の場合、香典返しはどのようにすれば良いのでしょうか。

熨斗の表書きは何と書けば良いのでしょうか。
お礼状は、仏教の香典返し例文をそのまま使っていいのでしょうか。

今回は、神道における香典返しについて仏教との違いが分かるようまとめました。

◆香典返しに関する記事はこちらもおすすめです。
香典返しお礼状を手書きする際の注意点は?封筒や便箋は?例文は?

神道における香典返しの熨斗の表書きは?

香典返しといえば、「志」という表書きが一般的ですが、これは仏教の場合の表書きであり、神道では使いません。

神道における香典返しでは、次のように対応します。

【水引】
黒白5本の結び切り
※ 西日本など一部の地域では、黄白のケースもあります

【表書き】
「偲び草」「偲草」(しのびぐさ)、「五十日祭偲び草」を使います。地域によっては「榊葉(さかきば)」や「上」なども使われます。

【掛け紙(のし紙)】
熨斗(のし)なしの白無地

蓮の花の掛け紙(熨斗紙)は仏教用です。神道では、香典、香典返しなどで蓮の花を使用することはありません

香典返しのお礼状は神道だと仏教とどう違うの?

神道で香典返しのお礼状を書く際は、仏教の香典返しのお礼状と異なる言葉を使う部分がありますので、注意が必要です。

(1)「永眠」ではなく→「帰幽」(きゆう)
「帰幽」は神道における、人が亡くなることを指す言葉です。故人の御霊が幽世(かくりよ、冥界のこと)に帰り、その後祖先のもとに帰って祖先の神々の仲間入りをする、という考え方であり、仏教で使うような「永眠」(永久に眠る)という意味とは異なります。

(2)「四十九日法要」でなく→「五十日祭」
仏教では四十九日法要ですが、神道では通常「五十日祭」を区切りとしています。地域によっては、「三十日祭」になることもあります。

(3)「供養のしるし」→「偲び草のしるし」「謝意を表したく」等
仏教におけるお礼状文例には「供養のしるしまでに」のような言葉を使うこともありますが、神道では使いません。

「供養」は、仏や菩薩、死者、先祖等に心を込めて供物(お香、花、線香、食べ物など)を捧げることを意味し、仏教で用いる言葉です。

神道では供養をしないわけではなく、「祖先の霊を慰める」と考えるため、「鎮魂(たましずめ)」「慰霊」等になります。意味するところは同じようなものですが、表現方法が異なるのです。

そのため、「供養のしるし」といった意味合いを用いる場合には、「偲び草のしるし」(「故人を偲ぶ気持ちを表す」というような意味)等の言葉で置き換えます。

他にも、相手に対する感謝の気持ちを強調して「謝意を表したく」のような表現を用いることもあります。

香典返しのお礼状例文

香典返しのお礼状例文を2種類ご紹介します。

【文例1】

拝啓
先般 [続柄][俗名] 帰幽の際には
ご丁寧なご弔詞並びにご芳志を賜りまして
誠に有難く厚く御礼申し上げます   本日
五十日祭を営みましたので謝意を表したく
心ばかりの品をお届け申し上げました
どうぞお納めくださいますようお願い申し上げます

書面にて失礼ではございますが
お礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具
令和○年○月
[施主氏名]

【文例2】

謹啓
この度 [続柄][俗名] 帰幽の際には
ご丁寧なご弔詞をいただき また
ご鄭重なる御玉串料を賜りまして
誠に有難く厚く御礼申し上げます
おかげ様で五十日祭を滞りなく相済ませました

つきましては偲び草のしるしまでに
心ばかりの品をお届け申し上げましたので
何卒お納めくださいますようお願い申し上げます
まずは略儀ながら書面をもって謹んでご挨拶申し上げます
敬白
令和○年○月
[施主氏名]

さいごに

神道と仏教では使う用語が異なるため、香典返しのお礼状における文面も若干異なる部分があります。また、掛け紙(のし紙)や表書きも異なるので、香典返しを贈る際には、ご注意ください。

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