法事では御布施以外にお供えも必要でしょうか。
初めて法事の施主を務める時には、わからないことばかりです。今回は、法事のお供えについて施主が知っておきたい基本的なことをまとめておきます。
法事のお供え施主は必要?
法事を自宅で行う場合には施主がお供えを用意しますが、寺院での法事の場合は、寺院によってやり方た考え方が異なります。法事の前に、寺院にお供えが必要かを確認すると間違いありません。
ざっくりわけると次のようになります。
- お供えは施主が用意して持参する
- 寺院が用意するので、指定のお供え料やお花料を別途包む
- 寺院が用意するけれども、金額の指定がない
厄介なのは、3番め。寺院側で用意してもらえるけれども、その金額がわからない。
このような場合には、お布施を多めに包むようにするといいでしょう。
法事のお供えのおすすめは お菓子?果物?
法事のお供えとしては以下の2種類が一般的です。
- お菓子
- 果物の盛り合わせ
お菓子も果物と言っても、たくさんの種類があります。何がいいか決めかねる場合には、法事のお供えでは故人の好きだったものや、季節に合ったものから選ぶといいでしょう。
お菓子で悩んだ場合には、饅頭もオススメです。仏事用の「白と薄緑色」2色のものを用意するのは、昔からの定番のひとつです。
ただ、法事用の饅頭は注文生産です。日持ちするものでもありませんので、事前に和菓子屋さんに注文しておき当日に受け取る、あるいはネット通販で購入し当日か前日指定で受け取る必要があります。近年は、饅頭やどら焼きのように日持ちしない和菓子ではなく、マドレーヌ、パウンドケーキ等の焼き菓子や、落雁、カステラのように、日持ちするものを選ぶことが増えています。
果物の盛り合わせは、個別に買って持参し当日盛り付けてもいいですし、スーパーなどでカゴ盛りされたものを購入することもできます。
お盆やお彼岸の時期であれば、カゴ盛りの果物をよく見かけますが、普段は用意のないこともあります。大きめのスーパーであれば、サービスカウンターなどで予約し、当日か前日に受け取ることをオススメします。
スーパーなどにいく時間がない、法事の会場が自宅から離れているような場合には、Amazonなどの通販も便利です。
カゴ代の他に送料も含まれた価格ですので、割高ではありますが、日時指定で受け取りもできるので手間なしです。
地域や宗派、寺院によっては、野菜や海産物を用意するよう案内されることもあるようです。
野菜や果物では、「その季節の旬のもの」「常温で日持ちするもの」「匂いがキツくないもの」を選びましょう。ネギのように匂いの強いもの、イチゴのように常温だとすぐに傷むようなものは避けるのが基本です。
果物では丸いものが好まれるのですが、中でも柑橘類やりんご等は入手しやすく、常温でも日持ちするのでお供えでもよく使われています。
海産物は、いつでも使える焼き海苔や、昆布が無難です。
地域慣習や寺院の考え方もありますので、わからない場合には、具体的に何をどのくらい持参するのがよいか、質問するといいでしょう。
「初めてでよくかわらないので、具体的に何をどのくらいお持ちすればいいのか教えてください」と素直に打ち明けるのがポイントです。
何も知らない人と思われると気がひけるかもしれませんが、50代、60代で初めて施主になることだってありますし、過去に経験があってもしばらく時間が経ち忘れてしまうこともあります。わからないものは仕方がないのですから、質問するに限ります。時代も変わっているので、丁寧に教えてもらえることと思います。
法事のお供え お下がりとして配るもの?
仏様へのお供えは、お供えの後にお下がりとして皆で分けて食べることが供養になる、とされています。
自宅で営む場合には、法要後に列席いただいた方に分けて持ち帰ってもらいます。
寺院で営む場合には、必ずしもお下がりをいただくとも限りません。寺院によっては、お供えしたままのこともありますし、法要後に僧侶や寺院の関係者からお下がりをいただくこともあります。
法要後に、「皆さんでお持ちください」などの言葉と共にお下がりをいただいた場合には、列席者で分けて持ち帰ります。
特に何も言われない場合には、お供えとしてそのまま残して/納めてきます。
故人供養のための法要ではありますが、寺院のご本尊へのお供物です。ですから、ご本尊を預かる寺院の考え方によりますでの、施主や列席者の判断でお供え物を勝手に下げたりすることは許されません。
さいごに
お供えものは、後でお下がりとしていただくかどうかお寺の考え方次第なのですが、どちらにしても日持ちするものにしましょう。(できれば賞味期限まで1~2週間は欲しいところです。)
また、分けやすい方が良いので、個包装で数が多めのものを選びましょう。