のし袋の捨て方をご存知ですか。
結婚式や出産でお祝い金をいただいた場合、手元に大量ののし袋が残りますよね。
コレって、どのように処分すれば良いのか悩みませんか。
今回は、のし袋の捨て方について、そのまま捨てるか、使い回しが可能なのか、その他どのような再利用ができるかをまとめました。
のし袋の捨て方は?
のし袋は不要になった時点で「燃えるゴミ」としてゴミ収集に出すのか、「古紙」として資源回収に出すのが基本です。
葬儀などの熨斗袋は必要な記録をつけたら処分するのに気兼ねなく行えるものですが、結婚や出産などのお祝い事の場合は、「そのまま捨てたら良いことが逃げてしまうのではないか」と心配する人も多いものです。でも、のし袋というのはお守りとは違い、単なる袋です。ただそこに、「お祝いしてくれた人の思いが込められている」というだけなんですよね。
ただ、現実的には、
「燃えるゴミに出すなんて、お祝いしてくれた相手の思いを踏みにじる行為ではないか」
と思ってしまうんですよね。
だから、本来は、神社でお焚き上げしてもらったり、どんど焼き等で燃やす必要はないのですが、人の思いを大事にするということで神社へ持っていく人もいますし、どんど焼きに出す人もいます。また、そういう場へ持ち込めない場合には自宅で塩で清めてから新聞紙で包んで燃えるゴミに出す、という人もいます。
それは悪い事ではありませんが、絶対にそうしなきゃいけないものでもありません。
もしそのまま処分したいのであれば、捨てる前にあらためて
「お祝いしてくれた人々の思いを受け止める」
ということで、その後素直に燃えるゴミに出せば良いのではないでしょうか。
沢山の人から結婚祝いや出産祝いなどをいただいた場合は、当然氏名や金額などを記録しているでしょう。また、きれいな熨斗袋を記念にデジタルで写真データにしておく、という人もいるようです。いずれにせよ、自分の気持ちを整理した上で処分することが大切です。
では次に、燃えるゴミとして出すのでなく「別の人のお祝い事の熨斗袋に使い回しする」という人が時々いるので、そのことについてお話しします。
のし袋の使い回しは非常識なの?
のし袋の使い回しについて知人友人に聞いたりネットで色々調べたところ、以下のように意見が真っ二つに分かれました。
(1)非常識と考える人の見解
- 他人の手が触れた物をお祝い事に使うなんてとんでもない!(お祝い事には新品を使うべき)
- ご祝儀袋を買うのをケチったと思われたくない。
- 折角のお祝い事なのに「のし袋が捨てられず困ったから使う」というのは自分の事情を持ち込む行為であり相手に失礼。
(2)常識と考える人の見解
- 幸せのお裾分けだから。(自分達のように幸せになって欲しいという願いを込めることは良いこと。)
- 新品ではないけど、大事に扱われて自分の手元に来たのし袋だから綺麗な物であり、問題ない。
- 使い回しはOKだけど、相手に使い回しと分からない物を使うべき。
使い回しが常識だと考える人もいますが、どちらかというと少数派のようで、多くの人が否定的な考え方でした。
ちなみに、ご祝儀袋のルールとしては、
- 結婚式のような一回限りにすべきものは結び切り
- 出産のような何回あっても嬉しいものは蝶結び
というような決まりはあるのですが、今回の焦点である、お祝いにいただいた熨斗袋を使い回しして良いか否か、ということについては広く知られているようなルールで「使い回しするのは『二度目』になるからしてはいけない」というような事は存在しません。
ちなみに、のし袋として再利用する場合、文房具店に行けば「短冊のみ」のセットも販売されています。ただ、「使い回しは非常識」と考える人にとっては、この短冊のみのセットは、「短冊を書き損じした場合や紛失した場合に使うもの」であり、使い回しを肯定する商品ではない、という見解のようです。
私個人としては、のし袋はご祝儀に対する気持ちの表れだと思うので、のし袋の使い回しが常識か非常識か、という部分よりも、いただいたのし袋に対する「喜び」「自分の幸せ」をお裾分けしたい、という気持ちが強ければ使い回しもOKではないか。でも、「使い回し」がケチ臭い、「新品を買ってこそ相手への祝福が伝わるのではないか」という意識が強ければ使い回しは避ける、という方向で、世間一般の意見に振り回されるのでなく、あくまでも「自分が相手を祝福する気持ちをどのように伝えるか」を考えて決めるのが良いと考えています。
のし袋の再利用方法は他にあるの?
のし袋は次のように再利用できるようです。不器用な人には難しいかもしれませんが、興味があれば試してみても面白そうですよ。
(1)のし袋全体の再利用
- お正月等の箸袋を作る
- お正月のポチ袋を作る
(2)水引だけの再利用
- 正月飾りを作る・・・水引をほどいて切ったり、リースやしめ縄状に形を変えて結ぶ等の加工をします。
- 風呂敷でのし袋に折り水引を使う
- 髪飾りやブーケを作る
(3)紙だけの再利用
- てんぷらの油取り紙として使う
さいごに
結婚式等でいただいた、のし袋を捨てるのは気が退けるかもしれませんが、お守り袋とは異なるのであまり神経質に考える必要はありません。
そうはいっても、相手が気持ちを込めて贈ってくれた金品の袋ですから、いざ処分しようとすると躊躇しますよね。
ちなみに、私の場合は箸袋に再利用したこともありますが、結構多かったのでそのまま燃えるゴミに出したものもあります。その際、「ありがとう」と心の中で呟きながら写真データに1つ1つ納めたものです。でも、10年以上経過した今思うのは、あの時は写真データも大事だったけど、それも必要なかったかな(普通だったらデータを見直すことはないし)、ということです。
のし袋の処分について迷うのは、お祝いをいただいた時だけなのかもしれませんね。