インフルエンザ検査はいつのタイミングで行うのが良いのかご存知ですか。
早すぎると陰性で翌日再度検査することにもなりかねません。
この検査はかなり痛いので、小さい子供の場合は嫌がったりして大変なのですよね。
今回は、二度手間を防ぐための受診のタイミングや、検査で痛くならない方法、また、陰性の場合にどう診断されるのか、処方薬も含めてお話しします。
インフルエンザ検査の適切なタイミングとは?
インフルエンザが流行する冬になると、高熱が出て病院へ行くと大抵の場合、迅速診断キットによる検査を行いインフルエンザかどうかの診断が行われます。
この検査キットは、鼻の中に綿棒を入れて採取した粘液の中にインフルエンザウイルスがあるか調べるもので、15分以内に結果が出ます。
ですが、発熱したので病院に行ったら陰性だったけど、翌日も熱が下がらないので病院に行って再検査したら陽性になった、というケースもよくあり、これは検査キットを使うタイミングが悪かったのが原因です。
検査のためには費用もかかるし鼻の中に綿棒を2回も入れるのは嫌ですよね。
ですから、1回で済ませるためにも、次にお話しするインフルエンザウイルスと検査キット、抗インフルエンザ薬の3つの性質を理解して適切な検査タイミングで受診するようにしましょう。
ウイルスvs検査キットvs抗インフルエンザ薬
(1)インフルエンザウイルスの増殖スピード
→遅くなればなるほど体調が悪くなる。
インフルエンザウイルスの増殖は非常に早く、1つのウイルスが8時間で約100個、丸1日で約百万個になると言われています。
(2)検査キットの陽性的中率
→検査の確実性を求めるなら24時間以上経過してからが良い。
検査キットはインフルエンザウイルス量に反応して判定されるため、感染初期はウイルスが少なく陰性になる可能性もあり、
陽性的中率のデータは様々あるのですが、大まかには次のようにいわれています。
発熱後12時間以内 →50%未満
発熱後24時間後まで→約80%
発熱後48時間後まで→約90%
それ以降 →約100%
(3)抗インフルエンザ薬が有効な期間
→薬の効果は早ければ早いほど高い。
発症後12時間以内→最も効果的
発症後24時間以内→十分有効
発症後48時間以降→効果なし
以上3つの性質を総合的に考えるとインフルエンザ検査のタイミングは、発熱後12時間経過した時点が良いでしょう。
風邪かインフルエンザか迷う時
風邪とインフルエンザの症状は似ているので、どちらか迷うかもしれません。
様々な違いはあるのですが、大まかに次のような症状が出たらインフルエンザの可能性が高いので48時間以内に検査しましょう。
- 高熱が長時間続く
- 悪寒
- 全身の関節痛
- 家族や友人、会社等の誰かがインフルエンザになっている
インフルエンザ検査で痛くならない方法は?
インフルエンザ検査では、長い綿棒を鼻から入れて鼻の奥の粘膜をグリグリこすって粘液を採取するため、鼻が痛くなることが多いです。
鼻水が多い場合は採取しやすいので奥まで入れずに済み、さほど痛みは酷くないのですが、鼻水が出ていない場合は咽頭粘膜部分までかなり深く入れることになり、痛みを伴うことも多いです。
昔に比べると検査キットもメーカーの努力により改良されて、綿棒が柔らかくなり曲がるようにもなったので痛みも減ったと言われていますが、小さな子供の場合は鼻の中に長い物を入れられる恐怖で抵抗されて検査に時間がかかってしまうこともありますよね。
ですので、病院によっては鼻からの検査を嫌がる場合に次の方法で検査するところもあります。
- 喉に細い綿棒を入れて粘液を採取する
- 鼻をかんでティッシュやラップに粘液を出す
- 鼻をかめない乳幼児は吸引管で鼻水を採取する
ただ、これらの方法は鼻から採取する方法に比べて精度が落ちると言われており、やっている病院は少ないです。
心配な場合やお子さんが嫌がる場合は、事前にインフルエンザ検査をどのように行っているのか、痛みを減らす対策をしているか電話で確認してから行く方が良いですね。
どちらかというと、小児科や内科でなく耳鼻科の方がやっている可能性があるかもしれません。
また、このような方法の病院がない場合は鼻からの方法しかありませんが、その場合、私の経験では内科よりも耳鼻科の医師の方が上手だったと記憶しています。これは、日々の治療で鼻に綿棒を入れ慣れているからでしょう。
ただ、医師や看護師の腕の良し悪しもかなり影響しますし、日頃の信頼関係も影響します。
綿棒を入れる時に体が硬直してしまうと痛みを感じやすいので、子供が恐怖心を抱かないよう、リラックスさせようと上手に話しかけながら対応してくれる看護師さんだと比較的スムーズになります。
ですので、子供が検査を嫌がる場合は、信頼できる医師や看護師を日頃から探しておいて、そこで受診する方が良いでしょう。
インフルエンザで陰性だった場合の処方薬は?
検査判定は陽性と陰性の2通りです。
ただ、陽性は、「ほぼインフルエンザ感染している状態」ですが、陰性の場合、「インフルエンザに感染していない状態」とは言い切れません。
というのも、陽性なのに検査のタイミングが早すぎて陰性の判定が出てしまう可能性(疑陰性)も少なからずあるからです。
ですので、医者に「インフルエンザではありません」というような診断書を書いてもらうことは出来ません。
ところで、陰性という判定の場合、処方薬はどうなるのでしょうか。
実は、医者の判断によって違います。
(1)翌日に再検査する
でも、再検査する方法でも陰性の可能性はあるし、そうなったとしても検査キットは完璧ではないので「本当にインフルエンザではない」という結論を出すことはできませんし、体調悪いのに再度受診するのは辛いですよね。
(2)抗インフルエンザ薬を処方する
家族がインフルエンザになっている場合やインフルエンザ患者と接触する機会が多い場合等、総合的に考えてインフルエンザの可能性が高い場合は、陰性の場合でも抗インフルエンザ薬を処方されるケースもあります。
以前は副作用の心配もありましたが、研究の結果副作用はさほど問題ないということになったし、抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスを増殖させない薬なので、早ければ早いほど効果が高いため処方する、という判断です。
この場合、熱が出ないケースや、熱がすぐに下がるケースもあるのですが、インフルエンザウイルスが体内にあればしばらくは体外に排出されるため、他の人に感染する可能性を防ぐためにも医者の指示に従って薬は最後まで飲むことが大切です。
(3)風邪の症状に応じた対処療法薬を処方する
健康な場合は、薬を飲まなくても自然治癒するという考え方もあり、その場合、抗インフルエンザ薬を処方せず風邪の症状に応じて鼻水、咳、痰切りなどの症状を改善する薬や、高熱の場合に解熱剤が処方されるケースもあります。
これは、どの方法も間違いではないので、医師の診断が下ったらその指示に従って薬を飲むようにしましょう。
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さいごに
インフルエンザの疑いがある場合、病院へ行くと隔離室(特別室)に通されますし、病院の混雑状況によっては車で待機するケースもあります。
検査のタイミングについてはお話しした通りですが、病院での判断もあるため、受診しようと思ったら直接行かず、まずは病院に電話して症状を伝えるとともに病院の混雑状況を確認して、できるだけ体の負担が少なく済むように相談して受診しましょう。