祖母の葬儀に参列したいけど、出産したばかりで赤ちゃんを連れて行けないから参列できない。弔電を送るなら、差出人が孫の場合はどう書けば良いのかなあ。
こんな悩みがありませんか。
今回は、弔電で差出人が孫の場合に最低限知っておきたいマナーやメッセージ文例について、祖母宛のケースをまとめました。
弔電の差出人が孫の場合に注意すべき点とは?
弔電の差出人が孫の場合、電報会社のメッセージ文例から探しても納得いくものが見つからず、自分で文章を考えることになるケースが多いです。
弔電はお通夜や葬儀に参列できない場合に送るものですが、外部の人が遺族に対してお悔やみの気持ちを伝える通信文であり、身内同士でのやり取りに不向きだからです。孫は「参列するのが当然」の身内にあたり、外部の人ではないのですから、仕方がありませんね。
また、弔電では喪主に送るのが一般的ですが、孫と喪主は身内同士なのでお悔やみを伝えるよりも、故人に対して悲しいという気持ちを伝えたくなるものです。気持ちのズレや、かしこまった表現から、メッセージ文例に違和感を感じてしまうのです。
ですから、気持ちのこもった弔電を送りたい場合は、弔電の定型文にこだわらず、生前の祖父母との思い出、心に残ったこと等に触れ、自分自身の本当に伝えたいことを書くのが一番良いのです。
弔電マナーで最低限知っておきたいことは?
弔電の必要情報
弔電は電報会社にインターネットや電話で申し込みをすれば送ってくれるのですが、その際に必要な情報を事前に把握しておかなければなりません。
弔電を出す際に必要な情報は以下の通りです。
(1)氏名情報・・・喪主/故人/差出人/宛名(喪主以外の場合)
(2)届け先情報
・日時(通夜、葬儀告別式)
・届け先名(斎場名)、住所、電話番号
(3)宗教宗派・・・宗教宗派によってメッセージに使えない言葉があるので事前に確認しておきましょう。
【注意事項】
★弔電における宛名は、喪主にするのが一般的です。
★差出人名については自分の氏名にしますが、夫婦の場合は夫の名前で出すのが原則です。ただし、妻側の祖父母の葬儀で夫の名前だけだとメッセージに違和感があるという場合は夫婦連名にするのが良いでしょう。
弔電で使ってはいけない言葉
弔電で使ってはいけない言葉として以下のような忌み言葉があります。
(1)縁起の悪い数
四、九・・・四は「死」、九は「苦」を連想させるため
(2)重ね言葉
重ね重ね/ますます/いよいよ/くれぐれも/たびたび/かえすがえす
(3)不幸が繰り返されるイメージの言葉
再び/再三/繰り返し/引き続き/追いかける/また/なお
(4)ネガティブワード等
「あんな事がなかったら」などの後悔する表現や、「浮かばれない」「迷う」のような言葉はネガティブな言い回しや不吉なことを感じさせるため、避けましょう。
その他、「死亡」「死去」「存命中」などは「死」の直接的な表現なので避け、「逝去」「永眠」に変えましょう。
(5)宗派によって異なる忌み言葉
- キリスト教、神道で使えない言葉→冥福、成仏、仏様、合掌、供養、浄土(仏教はOK)
- キリスト教で使えない言葉→お悔やみ、哀悼、逝去
- キリスト教で「死」はキリストの元に召される、帰るということから「帰天(カトリック)」「召天(プロテスタント)」とします。また、悲しみだけに寄り添うよりも、キリストの元で安らげるよう、「安らかにお眠りください」のような言葉を使います。
弔電文例 孫から祖母宛で納得できるものは?
孫が弔電を送る場合に難しさがあるのは、宛先である喪主と、差出人であるあなたの2人とも遺族という立場だからです。
- 誰に向かって書くのか分からず悩む
(喪主にとって祖母は、「お母様」「御母堂様」ですが、自分にとっては「おばあ様」「おばあちゃん」なので矛盾する) - 他人行儀な弔電の定型文だと合わない
(弔電は他人が喪主宛に送るケースが多いため、喪主を慰めるメッセージ定型文を身内が送ることに違和感がある)
でも、電報会社などのメッセージ文例などを探してみると、故人の敬称を入れないメッセージであれば無難にまとめられているものもあります。例えば、以下のような例文があります。
いつまでもお元気で長生きして下さるものと思っておりました。
在りし日のお姿を偲び、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
ご生前の明るく元気なお姿ばかりが目に浮かびます。
安らかな旅立ちでありますよう、心からお祈りいたします。
その他、以下のVERY CARDの弔電文例集は参考になります。また、VERY CARDの電報であれば、メッセージの文字数に料金が左右されないため、他社よりもかなりお得感がありますよ。
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さらにお悔やみの気持ちを表現したい場合は、メッセージの内容を以下のように工夫すれば良いでしょう。(2パターンとも宛名は喪主で大丈夫です。)
(1)最初に喪主に(参列できない)お詫びを書き、その後に故人に対する気持ちを入れる。
(2)メッセージ本文に「おばあちゃんへ」として、最初から、故人に語りかけるメッセージにする。
【(1)の文例】
突然の訃報に接し、哀しい気持ちでいっぱいです。駆けつけることもできず申し訳ありません。在りし日のお姿を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。
おばあちゃんへ
突然の悲しい知らせに言葉が見つかりません。
遊びに行くといつも温かい笑顔で迎えてくれ、沢山のことを教えてくれたおばあちゃん。とても大好きです。お別れに伺えず、残念でなりません。
おばあちゃんのように素敵な女性になれるよう、私も精一杯生きていくので天国から見守っていてください。
どうぞ安らかに旅立たれますよう心からお祈りいたします。
【(2)の文例】
お祖母ちゃんへ
突然の訃報に接し、哀しい気持ちでいっぱいです。
お祖母ちゃんの畑で収穫する野菜はいつも美味しくて、小さい頃は野菜が苦手だったのに今ではとても大好きです。お祖母ちゃんと一緒に野菜を収穫したり、料理を作ったりしたのが私にとって大きな宝です。沢山のことを教えてくれて本当にありがとうございました。
お別れに駆けつけることができず申し訳ありません。
安らかにご永眠されますようお祈りいたします。
さいごに
弔電だとメッセージが上手く書けそうにない場合は「故人への手紙」の形で思いを綴り、出棺の際に棺に入れてもらい、故人の亡骸と一緒に火葬してもらう方法もありますよ。
その場合には、出棺前(棺に蓋をする前)までに、手紙が届いている必要があります。間に合わない場合には、火葬後骨壷に入れてもらうことも可能でしょうが、よほどの理由がなければ、悲しみと慌ただしさの中で手間を増やすことはオススメできません。
孫から弔電や「故人への手紙」を送る場合は「忌み言葉」などに気を付ける必要はありますが、あまり形式に捉われず、伝えたい言葉を入れる方が重要です。ぜひ、祖父母との心温まるエピソード等を思い起こして「何を伝えたいのか」を考えてくださいね。