ヤングコーンとは何かご存知ですか。
今回は、5~6月に出回る皮付きのヤングコーンについてどんな野菜なのか、また、ヤングコーンの保存方法や美味しい食べ方についてご紹介します。
ヤングコーンとは?
ヤングコーンは、普通のトウモロコシの実が育つ前に摘み取ったもので、いわば「トウモロコシの赤ちゃん」です。
通常、1株のトウモロコシに雌花が数個咲くのですが、全てを実にしようとすると中身がスカスカになってしまいます。そこで、大きな実にするためには1〜2つを残して摘み取るのですが、その摘み取ったものがヤングコーンまたはベビーコーンと言います。
このヤングコーン、皮のない状態ならスーパーで年中見かけます。水煮パックや缶詰になったもので、中華料理やサラダの食材として使われています。タイからの輸入品が多いです。
今回お話ししている皮付きのヤングコーンは産地に近い八百屋さん等で5~6月に並んでいます。トウモロコシの赤ちゃんなので、トウモロコシの収穫時期よりも前である5~6月頃が旬なのです。
といっても、流通事情もよくなり、品種も増えているので、最近は以前よりもよくみかけるようになっていますね。
ちなみに、ヤングコーンは成熟していない赤ちゃんではありますが、トウモロコシと違ってヒゲや皮なども食べられるのが特徴です。皮にはカリウムが多く利尿効果があり、高血圧の方におすすめです。また、ひげの部分にはブドウ糖やクエン酸、脂肪酸、ビタミンK等の栄養がたっぷり含まれているので、むくみや急性腎炎等に良いとされています。
通常は「おまけ」「単なる飾り」の食材になりがちなヤングコーンですが、これらの症状が気になる方にとっては、皮付きヤングコーンはおすすめの食材でしょう。
ヤングコーン皮付きの保存方法は?
ヤングコーンは皮を剥いてあるものよりも付いている方が日持しますが、収穫して1日過ぎてしまうと甘みがどんどん落ちてしまいます。
大量にヤングコーンがあって一度に食べきれない場合は、買った日に皮を剥いて塩茹でして、ジップロックに入れて冷凍保存するのが一番鮮度を保てるでしょう。(食べる時には自然解凍します。)
とはいえ、ヤングコーンは中の薄い皮やヒゲも美味しく食べられるので、買ったら数日間でいろんな食べ方をしたいものです。短期間なら冷蔵庫で保存して使いましょう。
この場合は、皮付のまま新聞紙に包み、新聞紙ごと濡らして冷蔵庫の野菜室で保存します。この時、立てて保存するのがポイントです。(横にすると折角の甘みが抜けやすくなってしまうので、くれぐれも横にしないようご注意ください。)
ヤングコーンの美味しい食べ方皮付きの場合は?
最初に、ヤングコーンの食べられる部分について確認しましょう。
ヤングコーンは普通のトウモロコシと違って次の部分も食べられるのが特徴です。
- ヒゲ(茶色い部分を切る)
- 皮(中の方の薄く柔らかい部分)
- 芯
また、もぎたて新鮮なヤングコーンは生で食べても甘くておいしいです。1~2日経過した場合は加熱調理した方が良いでしょう。加熱調理といっても、茹でる・焼く・炒める・揚げるのどの調理法でも美味しく食べられますよ。
茹でる
(1)調理方法
皮を全て剥いてから茹でても良いのですが、中の柔らかい皮2~3枚残した状態で茹でて食べても美味しいです。
水※1を沸騰させ、塩※2とヤングコーンを入れて4分程度※3茹で、ザルに上げてそのまま冷まします。
※1 水の量はヤングコーンが浸かる程度にします。
※2 塩の量は少し多めに入れると甘みや風味が引き立ちます。
※3 茹で時間は、シャキシャキで食べたい場合は短めにしましょう。
(2)食べ方
そのまま食べるのも、サラダに入れるのもおすすめです。
また、ごま油を少し入れたマヨネーズにつけても美味しいです。
グリルで焼く
(1)調理方法
外皮が付いた状態で、魚焼きグリルで約10分焼きます。(片面焼きの場合は5分でひっくり返しましょう。)
(2)食べ方
焼いた後は焦げた外皮を剥き、中側の柔らかい皮を残した状態でヒゲごと食べます。
その他、ホイル焼きや炭焼きにして、バターと醤油をかけて食べるのも美味しいです。
炒める
野菜炒めなどの野菜の1つとして様々な料理に使うことができます。
この場合、生の状態から炒めるのも問題ありませんが、固さのバランスを考えると下茹でしてから使う方が使いやすいでしょう。
炒め物系では、ヤングコーンをメイン野菜にした、ベーコン巻き、肉巻き等も美味しいですよ。
揚げる
素揚げ、天ぷら、フライ等はどれも美味しいのでおすすめです。食べる際は、塩コショウ、天つゆのどちらも美味しいです。
ところで、揚げる場合は是非ヒゲを活かしましょう。ヒゲを揚げるとパリッとした食感でとても美味しいですよ。
ヒゲ付きのままヤングコーンを揚げるのも良いし、ヒゲだけのかき揚げもおすすめです。
炊き込みご飯
意外かもしれませんが、ヤングコーンの炊き込みご飯はとても美味しいです。
【材料】
米 2合
水 (いつもの水加減で。)
塩 小さじ1
酒 大さじ1
ヤングコーン 5~6本(ヒゲごと約1cmの長さに切る)
バター 10g(大さじ1弱)
【作り方】
- 米を洗って炊飯器に入れて水を入れて約30分吸水させます。この時水の量は、炊飯器のいつもの水加減にします。
- 吸水後、塩と酒を入れて混ぜ、ヤングコーンとバターを乗せて炊飯器で炊きます。
- 炊きあがったら全体を混ぜ合わせます。
最後に、ヤングコーンのヒゲの食べ方についてお話ししておきますね。
ヤングコーンのヒゲの食べ方
ヤングコーンのヒゲは生でサラダにしても美味しいし、茹でても美味しいです。
生の場合は黄色ですが、茹でると緑色になります。どちらもきれいですよ。(ヒゲの先端の茶色い部分は食べませんので、調理する前に切り落とします。)
(1)生で食べる場合
先端の茶色い部分を切り落としてから2~3cmの長さに切り、お好みのサラダに入れて使いましょう。(鮮度が良いのは皮の中の部分です。)
(2)茹でる場合
ヒゲの部分だけ茹でる場合はヤングコーンの下茹で方法と異なり、塩を入れずに沸騰したお湯で約1分間茹でます(塩を入れない方がきれいな緑色になります)。
ちなみに、茹でた場合もシャキシャキ感は損なわれません。
茹でた後冷蔵庫で冷まして、シンプルにドレッシングをかけて食べる方法や、冷奴に乗せたり、スープに入れるのも美味しいです。
旬の素材を美味しく手に入れる方法
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おわりに
皮付きのヤングコーンは5~6月の旬の時期だけの食べ物です。
様々な食べ方があってどれも美味しいので、見かけたら是非一度買って食べてみて下さいね。