お葬式の香典金額について、友人の場合は5,000円程度というのが一般的ですが、高校生が同級生の葬儀に参列する場合の相場はどの程度でしょうか。それとも連名にするという方法でも良いのでしょうか。
今回は、高校生の同級生が亡くなった場合の香典についてまとめました。
お葬式の香典 高校生の場合は?
お葬式の香典について、親が一緒に参列する場合にはやはり5,000円程度包んでいくのが相場ですが、子供である高校生が一人で参列する場合の香典をどうすべきか、という問題については人によって意見が分かれており、以下の3通りがあります。
(1)手ぶらで参列すべき
(2)親の名前で香典を持参すべき
(3)複数名の友人と連名で香典を持参すべき
ですが、この3通りの中でどれが正解かというと、絶対的な回答はありません。状況によってどうすべきか異なるのですよね。では、どんな場合にどれを選ぶべきか、1つずつ確認していきましょう。
高校生の同級生の香典に関する3つの見解とは?
(1)手ぶらで参列すべき
高校生だとアルバイト可能な年齢にはなっていますが、基本的にまだ学業優先で親に養ってもらっているという成人前の年齢であり、働くというイメージではありません。香典は元々相互扶助から始まったものであり、その意味から考えると働いていない子供が一人前に香典を出す必要はない、という考え方です。ただ、大学生になると、成人前であっても働ける年齢というイメージになるので3,000円程度の香典を用意するのが常識となっていきます。
クラス担任と一緒にクラス全員で参列する場合だと、香典を持参せず手ぶらで行くケースが多いようです。この場合は、受付でそれぞれ記帳を行うだけになります(会葬御礼を辞退)。
(2)親の名前で香典を持参すべき
高校生だから働いていない年齢ですが、一般常識を考えると、「葬儀に参列する際に香典を持参する」という行為については自覚できる年齢なのですよね。ですから、高校生である子供とはいえ、葬儀に参列する際に香典を持っていないのはおかしいのではないかと気付くものです。とはいえ、高校生だと働いていないため親がお金を出すことになります。
この方法で香典を出す場合には、表書きや中袋に記入する氏名は子供でなく親になります。ただ、親の名前だけだと喪主が誰の香典か分かりにくいため、「故人との関係」欄に「○○高校○年○組 ○○○○の父」というような形で記入した方が良いです。
ちなみに、葬儀受付における記帳は、参列者である高校生自身の名前を記入します。
(3)複数名の友人と連名で香典を持参すべき
働いていないのに香典を3,000~5,000円も出すのは違和感があるけれど、社会常識に対する自覚の芽生えた高校生なら手ぶらで葬儀に参列するのも違和感があるという考え方になります。
この場合、自分自身のお小遣いから数百円から千円程度出しあって集めたものを子供自身の氏名を連名形式で記入して、1つの香典で出します。
香典を高校生で連名にする場合は?
お話しした3つの見解にはどれも一長一短ありますが、参列する高校生側としては、「自分の小遣いで出せる金額を集めてまとめる」連名形式が一番納得できる形でしょう。ただ、その場合に理解しておきたいのが、「喪主側からすると香典の連名は好ましくない」ということです。
というのも、香典は本来1家庭につき1つという考え方であり、連名で出された場合、喪主が香典返しに困るからです。(ですから、第三者的意見として、「連名は止めた方が良い」という人も少なからずいます。)
ただ、大人と違って高校生なので、少額での香典はやむを得ないことです。高校生の精神年齢を思えば「子供達自身が友人同士で相談して考え、気持ちを込めて自分達のお小遣いを出し合った」香典だと理解してくれると、個人的には思うのですよね。
ちなみに金額については、人数にもよりますが、高校生なので1人数百円から千円程度で十分ですが、4や9は忌数なので、合計金額が出来れば4千円、9千円にならないよう1人当たりの金額を調整するのが望ましいです。
ここで、連名にする際の書き方についてお話ししますと、
香典袋の上包みの下には、「○○高校 ○年○組友人一同」等のように書き、別の紙に全員の名前を書き、香典の中に入れます。
また、受付で香典を出すと、受付係から会葬御礼の品物か、引換券を手渡される可能性がありますが、連名の場合は「結構です」と辞退した方が良いでしょう。
さいごに
高校生が保護者同伴でなく葬儀に参列する場合、働ける年齢かどうかが微妙なため、香典をどうするかは様々な意見があります。そして、地域の慣習よって、お子さんと故人との関係の親しさによって、周囲の友達がどうするかによって等の様々な要素によって、どうすべきか異なります。
ですから、今回お話ししたように3パターンのうちどれにすべきかは、先ずは周囲に相談してみるのがおすすめです。お子さん同士の今後の付き合いもあるので、誤解が生じないよう、お子さん自身が親しい友達に訊いたり、その親御さんや担任の先生に相談してみるのが良いですね。