https://yomemanners.com

*この記事にはプロモーションが含まれています

公共でのマナー 食事のマナー

公共交通での飲食マナー〜電車・新幹線・高速バスでの飲食はどこまで大丈夫? 場所別・食べ物別解説

電車や新幹線など公共交通機関での飲食には、法的な規制はありません。つまり、何を食べようが、何を飲もうが、周りに迷惑がかかるような大騒ぎなどをしなければ、公的なお咎めはありません。

新幹線や特急などの長距離移動する交通機関では、食事をされている方もいらっしゃいますが、10年20年前と比べるとお酒などの飲食で楽しく盛り上がっている方は激減しているようには感じます。

仕事であれ、プライベートであれ、せっかくの移動ですから、自分も周りも気分良く快適に過ごせるよう心掛けたいものですね。

公共交通機関での飲食禁止ルールはない?

電車や新幹線などの公共交通機関での飲食には、法的な規制はありません。ただ、一部の交通機関では制限があることもあります。

例えば、名古屋市交通局(https://www.kotsu.city.nagoya.jp/jp/sp/INQ/TRP0001507.htm)では、地下鉄内での飲食は基本的に禁止しています。

質問25 (地下鉄その他)車内での飲食禁止はどこで規定されているのですか。

地下鉄では、車内の飲食は、高速電車乗車料条例施行規程の第5条第4号において禁止としておりますが、これは匂いや汚れが他のお客さまのご迷惑になることや、場合によってはご飲食のお客さまご自身がお怪我などをされる危険性を想定したものでございます。気候や体調によって一定の飲食が必要なお客さまもいらっしゃいますので、車内でのすべての飲食を一律に禁止する趣旨ではございません。

名古屋市交通局

この場合でも、飴などのちょっとしたお菓子や、お茶・水などを地下鉄車両内で飲食したところで、通報されたり次の駅で強制的に下車させられるようなことはないでしょう。

ただ、規定にある通り、「匂いや汚れが他のお客さまのご迷惑」に関しては、公共交通を利用する側として配慮する必要はあります。要は、本人のモラルの問題です。

公共交通機関での飲食がマナー違反と言われる理由は?

電車などの公共交通機関での飲食は禁止されていなくても、不快に思う人や迷惑に感じる人が少なくないため「マナー違反」扱いをされがちです。よく思われない理由も簡単です。

  • 汚されそう
  • ニオイが気になる
  • 見た目が悪い

飲食されると汚されそうでイヤ

車内が揺れた時など、自分が汚れる分にはまさに「自己責任」なのでどうでもいいのですが、他の人の飲食物で汚されるのは誰だって不快です。どんなに食べるのが上手で絶対に食べこぼしをしない人でも、急激な揺れで飲食物が溢れてしまうことはあります。

実際、私の夫は特急電車で他の人が床にこぼした大量のコーヒーで、コート一着をダメにし、到着駅で捨てたことがあります。忘れもしない、京都丹後鉄道。赤いかわいい特急列車に乗ったご機嫌の旅行は、下車した時に地獄に変わりました。。

膝の上に乗せていたコートの裾が床に触れていたため、溢れていた大量のコーヒーを吸ってしまったのです。こちらの不手際もあったとはいえ、怒りというよりも、悲しみしかありません、、

車内のニオイが気になる

自分が飲食している時には、あまり気にならないものですが、他の人の飲食のニオイは気になるものです。食べ物の種類によっては、かなり不快に感じる人もいることでしょう。

見た目が悪い

これは、受け手側の印象でしかありませんが、公共で狭い空間でもある車内で飲食することをよく思わない人もいます。

最近は聞かなくなりましたが、電車内での女性のメイクに関してマナー問題として取り沙汰されたこともありますね。この辺りは、個人的にはご自由にとしか思っていませんが、、

交通機関による飲食の考え方

公共交通機関といっても、その種類により多めにみてもらいやすいものと、ダメ感しかないものとあります。

【車内飲食が許される交通機関】
・新幹線
・特急、観光列車 など

【車内飲食が煙たがられる交通機関】
・在来線など
・高速バス(特に深夜) など

【車内飲食を避けるべき交通機関】
・地下鉄、市営・県営バスなどの、比較的短時間乗車のもの
・混雑時の在来線(電車)

まず、ベンチ型のシートの電車内での飲食(飴やペットボトル飲料程度は除く)は、しない方が人として賢明です。

高速バスは車両も狭く、深夜バスであれば寝ている人も多いので、ニオイが強いものは避けるのが、人として賢明です。

一方で、座席にテーブルが付いている、ボックス型のシートなどの場合には、周りの人が不快に思わない程度の食事は咎められることはない、というよりも仕方ないの許容範囲と言えるでしょう。

食べ物・飲み物による考え方

一口に食べ物・飲み物と言っても、程度によって異なります。要は、汚す可能性がある、ニオイがあるものは避けるに限ります

【問題ない食べ物・飲み物】
・ペットボトルやマイボトル(水筒)などの水やお茶
・蓋つきのコーヒー等のドリンク
・ニオイがキツくなく汚れにくい、こぼしにくい食べ物・・・飴、エナジーバーなど

【煙たがられる食べ物・飲み物】
・蓋のないドリンク
・お弁当や惣菜パンなどのニオイのきついもの
・カップラーメン、スープなどの汁系が多いもの

お弁当にしても、おにぎりにしても、パンにしても、それ自体が問題なのではなく、汚される可能性と、ニオイがするのがイヤがられるのです。車内でも飲食が禁止されているわけではないので、食べてとやかく言われる筋合いはないと言えばそれまでですが、、、あとは考え方や感じ方の違いですね。

公共交通機関での子供の飲食はどうする?

子ども連れでの長距離移動の場合には、飲食問題もついてきます。子どもだから仕方がありませんが、こぼしやすいもの、汚しやすいもの、ニオイのきついものは避けた方が無難です。

一口で口に入れられるおやつであれば、誰も咎めないでしょう。飲み物もふた付き、ストロー付きなどでこぼしにくいものであれば、誰も咎めません。ソフトクリームやアイスなども、座席で上手に食べてこぼさなければ、ニオイ問題もありませんので誰もなんにも思いません。

でも、席や足元にこぼしたら、親の責任できちんと拭き取るなどの対処が必要です。アイスやソフトクリームなどの糖度が高いものはベタベタしますし、乳製品系だとさらにタチが悪いです。

子どもに責任はありませんので、親のモラルの問題です。

*****

コロナ禍の影響もあるのか、車両や時間帯によるのか、車内の換気が劇的に改善されているのか、わかりませんが、最近は車内でニオイが気になるような飲食をされている方や、お友達などと楽しく盛り上がっているグループも、以前ほど見かけなくなったように感じています。

交通機関車内での飲食が規制されているわけでも、明確なルールがあるわけでもありませんが、周りの人への配慮はあってもいいようには思います。だからと言って、飲食している人になんの法的根拠もないのに「マナー違反だ!」など、声を荒げるのであれば、そちらの方がマナー違反な気もしますが。。。

どうか、楽しい移動を!

-公共でのマナー, 食事のマナー