お味噌汁を作る際、味噌こし器は必要でしょうか。
お味噌汁は、地域によっても家庭によっても全然違いますよね。
結婚して初めてのケンカが味噌汁の粒の有無が原因だった、なんて人もいるでしょう。
味噌の残りかすを気にする人もいれば、そんなの全然気にしない、という人もいます。
また、粒の目立つ味噌もあれば、粒の無い味噌もあります。
これらの問題を考える際に欠かせないのが「味噌こし器」ですよね。
今回は、
- 味噌こし器は必要か
- 味噌こしの使い方で美味しくするポイント
- 味噌こしを使わない人は味噌の粒をどうするのか
以上についてまとめました。
味噌こし器は必要なの?
味噌こし器を使うべきかについては、単に「好みの問題」です。
お味噌汁の作り方は、出汁を取り、具材を入れ煮たせ火が通ったら、火を止めてお味噌を溶きいれるのが、一般的な流れです。
具材も家庭や季節によってそれぞれですが、悩ましいのがお味噌の扱いです。
ちょっとここで「何故味噌こし器を使うのか」という理由について考えてみましょう。
味噌こし器を使う理由とは?
味噌にはつぶつぶが入っていることが多いのですが、これは原材料である大豆や米麹、麦麹の細かい粒のことです。
味噌こしは使わなくても問題ありませんが、漉すと次の3つの利点があります。
・味噌の塊が残らなくて済む
・舌触りが滑らかになる
・最後に味噌カスが残らない
お味噌汁では、具材の風味と汁を楽しむのがポイントです。
具材はかまわないのですが、汁では舌触りの滑らかさを重視する傾向があります。味噌のつぶつぶが残っていると、舌触りが悪かったり、食べ終わった時にお椀に残るため、味噌こし器を使うのです。
豚汁のように、じっくり肉や野菜、味噌を煮込むようなお味噌汁であれば、むしろそのまま味噌を溶き入れた方が美味しく仕上がる場合もあります。
味噌こしの使い方 美味しくするポイントは?
味噌こしを使う場合、スプーンのような物よりも、すりこぎ棒で粒がなくなるまですり潰すと、米麹の場合はカスがあまり残らずに済みます。
味噌こし器でしっかり漉すと網目部分に味噌カスが残ります。これが、味噌のカスなので「みそっかす」。捨ててしまうことが多いです。昔から「みそっかす」は「使い物にならない」という意味で使われてきた言葉ですから、昔の人も使えないから捨てていたのでしょう。
ただ、この味噌カスは食物繊維です。現代人の栄養学の観点では良い成分ですし、気にしない方はそのまま、また敢えて味噌汁に戻すという方もいます。これも、それぞれの好みや考え方の違いです。
なお、Amazonで一番人気の味噌こしは↓
鍋のふちにもかけられ、食器洗い機にも対応など、使い勝手の良さや、お手頃価格で大人気です。目が細かいので、すりこぎ棒ですり潰さなくてもお味噌がきれいに溶けます。
ただ、味噌こし器よりもまろやかになるのが「すり鉢」です。すり鉢ですり潰すのはひと手間かかりますが、これだと味噌カスは出ないしトロミも少しつくので、舌触りはとってもまろやかになって美味しいですよ。
すり鉢も、最近は使いやすいものは増えています。底がシリコンであれば、テーブルやキッチンの台を傷つける心配も不要です。
味噌こしを使わない人は残りカスをどう思うのか?
「粒が嫌い」という人は結構多いのですが、逆に「粒が好き」という人も案外多いです。その場合、わざわざ味噌こしは使わなかったりもします。
我が家の場合は、実家の母がこのタイプでした。味噌の粒が気にならなければお玉でそのまま溶かせば良いだけなんですよね。実家では味噌こしを使うことは一切なく、しかも農家の親戚の手づくり味噌だったので豆の粒が大きく、ゴロゴロ入っていました。幼い頃はコレが嫌で嫌で堪りませんでしたが、味噌汁というのはそういうものだ思って育ちました。
慣れとは不思議なもので、大人になると粒々の食感がむしろ好きになっていました。
私のように粒が好きな人でも、やはりお客様にお味噌汁を出す場合は気にすることもあります。普段は味噌こしを使わずそのまま溶き入れていても、来客時には味噌こしを使う。普段は面倒というのもありますが、お客様には一手間加えたい、、というところでしょうか。
さいごに
味噌こし器を中心にお話ししてきましたが、実は味噌こし器がなくても粒が出ないで済む味噌もあるのですよね。これはこし味噌と言います。
「粒が嫌だけど味噌こし器を使うのは一手間多いので嫌」と葛藤するくらいなら、こし味噌がおすすめです。地域柄もあるでしょうが、スーパーなどではこし味噌が主流に思います。
ただ、味噌を作る段階で大豆や麹の粒を細かくすり潰して漉してしまうため、口当たりは滑らかいけど、香りや風味が粒味噌よりも若干劣るという欠点があります。
どれを選ぶか正解はありません。作る人の好みと手間の感じ方、食べる人の好みによって使い分ければ良いことなのです。味噌汁の好みは十人十色ということを知り、夫や姑と感じ方が違った場合に喧嘩せず、「そういう感じ方もあるのね〜」と受け止めて、いろんな味噌汁を作れるようにしていきたいものですね。