初節句で男の子の場合、お祝いの仕方はどうすべきでしょうか。
一般的にはこどもの日に双方の両親を招待してお祝い料理を出すのですが、どんなメニューが良いのか悩みますよね。
今回は、男の子の初節句のお祝いを誰がするか、料理メニューやお祝いのお返しをどうするかについてお話しします。
初節句で男の子だとお祝いの仕方は?
初節句は子供が生まれて最初の節句だから大切なイベントだけど、親にとっても初めてのことだから分からないことだらけですよね。男の子の場合はこいのぼりや兜(五月人形)を飾り、お祝い膳をいただき、菖蒲湯にはいる風習は全国共通です。
ただ、ここで多くの家庭で問題になのが、
こいのぼりや兜を誰が買うの?
ということです。
これは、地域や家によって風習があるので両方の親に確認することが大切です。最近では誰が買うべきかを特に気にしない親や、どちらが買うべきかという風習を知らない親も多いのですが、気にする親もかなり多くいます。
私は、女の子の場合は妻側の両親が、男の子の場合は夫側の両親が用意する、という風習だと思い込んでいましたが、地域によって逆もあるようです。
ですから、双方の親に確認する必要があります。そして、その際に大切なのが、主導権はあくまでも自分達で握っているということです。
どちらがお金を出すのかについては地域や家による違いがあるので、
- 自分達が買うべきだと主張して譲らない
- 相手が買うべきだと主張して譲らない
このようなことになると、両家の仲が険悪になってしまいます。ですから、特に両家の両親の性格が違うと分かっていたら、「親を頼らず自分達で子供のお祝いをする」という姿勢で両家にさりげなく確認する方が良いでしょう。
自分達に買うお金があるのか?と心配かもしれませんが、昔と違って今は飾り物の価格もいろいろあります。子供のお祝いなのですから親である自分達がやるのが当然ともいえますし「自分達で出来る範囲のことをする」というのが一番シンプルで気楽ですよ。
とはいえ、双方の家にとっても孫は可愛いので、なにかしてあげたいという気持ちは強いはずです。もし親が負担したいという気持ちが強い場合は、両家の負担が同じ程度になるように注意した方が良いですね。
鯉のぼりについて
ところで「違う」といえば、鯉のぼりのあげ方も地域によって異なるようです。私は鯉のぼりといえば「真っ直ぐの棒」が基本だと思っていたのですが、「ロープを斜めに張ってあげる」という地域もあるようです。
ただ、どちらにしても鯉のぼりは場所を取るのが問題ですよね。アパートなどで大きい鯉のぼりを外に出すのは迷惑なケースもあるため、最近では室内用の鯉のぼりも販売されています。
また、女の子と違って男の子の場合は小学生になるとこいのぼりや五月人形に全く関心が向かなくなるため「最初から買わない」という人も案外いるし、「安い物でいいわ」という発想の人も増えてきているようです。
兜、鯉のぼりどちらにしても、子供の健やかな成長を願って買うものですが、物を揃えるだけがお祝いではないので家庭の事情に応じて選べば良いでしょう。買わないという選択肢もアリかもしれませんね。
初節句男の子の場合の料理メニューは?
初節句は双方の親を招待して食事会をするケースが多いのですが、どんな料理を出すかについては、ひなまつりの「ちらし寿司」のような定番メニューはないので、普通のお祝い膳と考えて、めでたい食材を使うことを基本に考えれば大丈夫です。
【端午の節句の基本】
- 赤飯
- 鯛の塩焼き(尾頭付き)
- お吸い物
- 柏餅、ちまき等
【その他品数を増やす場合】
(1)縁起物の食材を使う場合
- 桜湯(塩漬けの桜の花びらにお湯を注ぐ、縁起物のお茶です)
- たけのこの煮物(すくすく真っ直ぐに伸びるので縁起物。たけのこご飯やてんぷら等もおすすめ。)
- ブリの照り焼き(出世魚)
- スズキの煮付け、ポワレ等(出世魚)
- 鰹のたたき(「勝男」に通じることから縁起物。また、旬の食材。)
- 鯛のかぶと煮(うしお汁もおすすめ)
(2)普通の惣菜
赤飯等のめでたいメニューが1、2品でもあれば、あまり上記にこだわらずに普通の惣菜でも大丈夫です。デパ地下で販売しているようなサラダや煮物を作ったり、無理なら購入しても良いでしょう。
主食については赤飯でなく、ちらし寿司や手巻き寿司でも大丈夫ですし、それも作るのが大変なら出前の寿司を注文する方法でも大丈夫なはずです。
献立で迷ったら?
初節句といえどもお祝い料理作りに気合を入れる必要はありません!
食事会を家でする場合、小さな子供がいて子供の世話だけで大変なのですから、
両家ともあまり料理には期待していないはずです。そもそも食事会という名目ですが、来る目的が孫のお祝いであり、可愛い孫に会えればOKという親が多いでしょう。
お母さんが張り切って料理を沢山作っても疲れるだけだし育児に支障をきたしては本末転倒です。招待することに意義があるのであって、家でやるにしても料理は手抜きで買ってくるなどしても誰も文句は言わないと思いますよ。
ちなみに、主役は子供だから、子供の好きな物を作ろう!と思うかもしれませんが、肝心の子供は初節句だとまだ1歳前後ですよね。だから、離乳食に近い柔らかい物や、大人と一緒の物を細かくほぐして食べやすくすれば大丈夫です。
もしこだわるのであれば、子供の食べられる物を小さいサイズのこいのぼりや兜の形に盛り付けすればお祝いご膳らしくなるので良いでしょう。
初節句で男の子のお祝いのお返しは?
子供のお祝い事というのは内輪のものですからお返しは不要というのが基本的な考え方です。初節句も同様に考えて大丈夫です。
ただ、お祝いをいただいた場合は可能であればお祝いの席に招待するのが良いですね。初節句だと双方の両親がお祝いをしてくれることが多いのですが、その場合は次のようなことが良いでしょう。
(1)一緒に食事会を行う
(2)記念写真撮影(写真館でなくてもOK)
(3)手土産(内祝)にお赤飯のお重を用意※1
(3)お礼状を送る(写真を同封)※2
※1 内祝いとしては、お赤飯が多いのですが、男の子の節句の場合は柏餅を贈る場合もあるようです。ちなみにお赤飯は和菓子屋さんで柏餅と一緒に注文できますし、熨斗もお願いできるはずです。
【内祝の熨斗】
熨斗の種類:紅白蝶結び
表書き:内祝い
名前欄:子供の名前
※2 お祝いの金額が多い場合は写真をおしゃれなフォトフレームに入れて贈ったりしても良いでしょう。
また、遠方などで食事会に招待するのが大変な場合は無理に親を招待せず、内輪でお祝いして子供の記念写真を撮影して送るという方法で良いでしょう。
さいごに
初節句なので親を招待して頑張ってお祝いしなきゃ!と思うかもしれませんが、親は孫の顔が見られれば満足するものですし、料理は手抜きで宅配だって購入してきたって誰も文句は言わないでしょう。
それよりも、お祝いしてもらったら快く受け入れ、あまり世間の形にとらわれずに楽しく食事会をしたり、感謝の気持ちを伝えることが大切です。ぜひ楽しい初節句にして下さいね。
◆端午の節句・菖蒲湯関係の記事はこちらにもあります。