レストランの会計マナーで悩んだことはありませんか。
ファミレスのように伝票をレジに持って行って会計するならいいけど、小洒落たレストランや高級レストランだとテーブルで会計するかもしれないし、そんな場所で友人や彼女にご馳走するとなると、
- どんなタイミングで会計すべきか?
- 会計する際、ウェイターへのスマートな言い方は?
- 現金払いはカード払いよりカッコ悪いのか?
このように細かく考えていくと、自信を持って答えられることって意外と少ないですよね。
今回は、会計時の言い方やタイミングのこと、現金払いの欠点など、会計時のマナーで悩みがちなことをまとめました。
レストランの会計のタイミングは?
会計のタイミングは食事終了後一息ついた時点で行います。自分がご馳走する場合は、相手の見ていないところで会計するのがスマートなやり方ですね。相手が女性の場合は、食事を終えて一息ついた時点でトイレに立つことが多いので、その際に次の方法で済ませましょう。
- 伝票がテーブルにある場合は、レジに伝票を持っていき支払いを済ませる。
- 伝票がテーブルにない場合は、相手が席を外した隙にウェイターを呼び、テーブルで会計を済ませる
ただ、相手が席を外さないケースもありますよね。その場合は、自分がトイレに行くふりをしてレジで支払いを済ませる方法が多いです。一対一でなく、会食の人数が複数の場合も同じですね。この場合、テーブルに伝票があったとしても持参しないで大丈夫です。(店側に伝票の控えがあるケースが多いし、もし控え伝票が無い場合はウェイターがテーブルまで取りに行ってくれます。)
ただ、相手との関係によって、また、最初からご馳走することを伝えていた場合などは、相手がいるところで、テーブルで支払うのもアリでしょう。この場合はご馳走する相手が自分を見ていることだし、店員さんとの会計のやり取りを出来るだけスマートに行いたいものです。
ではどのようにしたらスマートに見えるのでしょうか。次に会計するときの伝え方についてお話しします。
レストランのマナーで会計の言い方は?
テーブルに伝票が置いてある場合は伝票をレジに持っていって「お願いします」の一言で済みますが、テーブルに伝票が無い場合はェイターをテーブルに呼んで会計を済ませるのが基本です。ウェイターが遠くにいる場合であっても大きい声を出して呼ぶのは品がないので、気付いてもらえるようアイコンタクトをするか、手を控えめに上げるようにします。
そして、ウェイターが来た時の言い方は、
「会計お願いします」
「お勘定お願いします」
というような言い方が無難な言い方でしょう。
会計の言い方〜海外で主に使う言葉と合図
英語圏での生活に馴染みがある人がよく使うテーブル会計時の言い方に、以下のようなものがあります。
近くにいるウェイターに伝える時には、
「チェックをお願いします」
という言い方があります。ちなみに、英語での言い方は、
“Check please.”
なので、そのまま日本語に直訳したような言い方ですよね。
また、遠くにいるウェイターを呼ぶ場合は(大声を出すのはマナー違反なので)ウェイターに向かって次のような合図を送ります。
- 空中でチェックサインを書くジェスチャー
- 左手に右手でサインを書くジェスチャー
でも、これらは、海外でよく使われる言葉や合図ですが、日本にはあまり浸透していないので通じないお店も多いです。高級レストランだと通じる可能性もありますが、日本にいる限りでは使わない方が無難です。
会計の言い方〜使う人が多いけど、実は避けるべきもの
他に会計する際の言い方や合図として以下のようなものがあります。
- 「おあいそ」「おあいそお願いします」
- 両手の人差し指で「×」の合図を送る
でも、どちらも好ましいものではないので避けておくのが無難です。
その理由は以下の通りです。
★「おあいそ」について
→「おあいそ」はお店側が使う言葉であり、お客さんの立場で使うべき言葉ではありません。元々「おあいそ」というのは「愛想」であり、「折角お楽しみのところに愛想もなくお勘定の話をしてすみません」と勘定書(伝票)を提示する際に使った言葉なのです。まあ、間違った使い方が広まって、居酒屋や寿司屋だとこれで通じてしまうのですが、本来の使い方からすると良くないと考える人も多いので、使わない方が良いと知っているに越したことはありません。
★人差し指の「×」について
→この「×」は「バツ」でなく、締める意味の「〆」です。「もう帰るから勘定を締めて下さい」という意味で、同席者に気付かれないように店員さんにさりげなく送る合図ですが、水商売の店や居酒屋でしか通じない類の合図のようです。また、年配者は知っていることが多いけど、若くなるにつれて知らない人が増えているようですね。
レストランの会計は現金よりカードで支払うべき?
支払はカードの方がカッコいい、と主張する人もいますが、現金払いでも問題ありません。むしろ、お店にとっては現金払い大歓迎なはずです。だって、カード払いの場合はお店がカード手数料を負担しなければならないし、現金化されるまでに時間がかかるから不便なのですよね。
こういう場でカード払いが良いというのは、お客側の見た目の問題なのです。テーブルで会計を行う時は同席している人との歓談中ですから、楽しい雰囲気を維持したいのに、お金をテーブルに出すと、いくら払うのかが気になってしまうし、お札だけでなく小銭を沢山出すとモタモタしてしまうし、空気が壊れてしまうものです。
ですから、現金での支払いは問題ないけれど、テーブルで支払う場合には小銭を出さず、紙幣のみで釣り銭をもらうような形が多いです。
会計でお金の渡し方は?
お店によっては、ウェイターの持ってきたトレーに置くこともありますが、ノートブック形式のファイルにレシートが挟んで渡されることもあります。その場合は、内容を確認して、そのファイルにお札を挟んで閉じてウェイターに手渡すのがスマートです(挟んで閉じるのは同席者にいくら払うか知られないようにする目的があります)。ですから、小銭はそこに入れにくいですし、避けた方が良いでしょう。
ちなみに、日本の場合はチップを渡す習慣がないので普通にお釣を受け取りますが、フランス等、チップを渡す習慣のある国の場合には、お釣が戻ってきても受け取らず、そのままテーブルに置いて帰るものです。
まとめ
レストランでの会計のマナーでテーブルでの精算手順をまとめると以下のようになります。
(1)食事を終えてからウェイターに合図をして「お勘定お願いします」と言います。
(2)ウェイターが伝票をのせたトレーか、伝票を中に挟んだノートブック形式のファイルを持ってきます。
(3)伝票の内容を確認してから、代金をトレーにのせるかノートブックファイルに挟みます。(お金が外に見えないよう、伝票の下に置くか、閉じるファイルならお金を挟んで閉じます。)
(4)少し待ってもウェイターが来ない場合は手で軽く合図して取りに来てもらいます。
(5)レシート(領収書)とお釣りを渡されるのを待ちます。
ちなみに、「食後、いつまでお店にいられるか」という問題もありますが、こちらについては、お店も混雑していなければ追い出すようなことはしないでしょうけど、やはり食後いつまでたってもダラダラするような客はお店への配慮が出来ていないという印象を与えますし、せいぜい食後10~15分程度でお店から出るようにするのが良いですね。