年賀状をいただいた方に寒中見舞いを出したいけど、喪中だと故人の名前や続柄、亡くなった月日などを書かなきゃいけないのかなあ・・・と悩んでいませんか。
今回は、喪中で寒中見舞いを出す場合の書き方のポイントと例文についてまとめました。
寒中見舞いで故人の名前や続柄は必要?
寒中見舞いでは、故人のことを細かく書く必要はありません。死因はもちろん、名前や続柄、年齢についても特に書かなくて大丈夫です。(名前や続柄、年齢については書いても大丈夫です。)
この理由は、寒中見舞いが「とても寒い季節ですが、体調は如何ですか」と相手の安否を気遣うのが主目的の挨拶状だからです。また、今回の場合は「いただいた年賀状に対するお礼」と「年賀状を出せないお詫び」も必要になります。ですが、ここで故人のことを詳しく書き過ぎると挨拶状の本題から外れてしまう可能性があるのですよね。
(11月から12月頃に送る「喪中はがき」の場合も同様で、故人の名前や続柄、年齢を出さない書き方もありますよ。)
ちなみに、寒中見舞いを印刷業者に依頼する場合には故人の情報を入れるかどうか自由に決められますが、次のような定型文章の入った印刷済の市販はがきも販売されています。
寒中見舞いに故人の名前等を入れるか迷った場合は?
故人の名前を入れるかどうかは特に決まりがないので、ご自身の考え方で判断して構いません。ですが、それでも迷う人もいますよね。その場合は「故人との血の繋がりが濃い場合は故人の情報を入れ、血の繋がりが薄い場合は入れない」という考え方もありますよ。
何故そうするかというと、葉書を受け取った側が故人のことを詳しく知ってしまうと、気遣って香典や線香を送ってくれる可能性が出てくるからです。それを考えると、父母など血の繋がりが濃い家族が亡くなった場合ならともかく、血の繋がりの薄い場合には香典など気を遣われても申し訳ない、ということで書かない、という人も多いです。なので、故人と自分との関係性によって名前を入れるかどうか考えても良いでしょう。
寒中見舞いで喪中の場合の例文は?
喪中で寒中見舞いを出す場合、以下の構成で書いていきます。
(1)定型挨拶文「寒中見舞い申し上げます」
(2)年賀状のお礼
(3)喪中で年賀状を出せなかったお詫び
(4)相手への気遣い
(5)日付「令和○年1月」
※その他、相手によっては、以下のような一文を入れるのも良いでしょう。
- 自分の近況報告
- 今後のお付き合いに関するお願い
文例1~故人の名前等を入れる場合
寒中見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状をいただきありがとうございました
昨年○月に父○○が○歳にて永眠いたしましたので
年頭のご挨拶を控えさせていただきました
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ
年を越してしまいましたこと、深くお詫び申し上げます
寒さ厳しき折柄、皆様のご健勝をお祈り申し上げます
令和○年1月
文例2~故人の名前なしの場合
寒中見舞い申し上げます
この度はご丁寧な年賀状をいただきありがとうございました
喪中のため年頭のご挨拶を遠慮させていただきました
ご通知が遅れましたこと、どうぞお許しください
寒い日が続きますが風邪など召されませぬようお気をつけください
令和○年1月
寒中見舞いで喪中文例 その他アレンジ
(1)については「寒中見舞い申し上げます」という定番の一文を書きますが、(2)から(4)についてはお好みで以下のような文もあるので、相手によって使う文章を変えても良いでしょう。
(2)年賀状のお礼
- ご丁寧なお年始状を頂きありがとうございました
- 早々にご丁重なお年始状を頂戴しありがとうございました
- このたびはご丁寧な年頭のご挨拶を頂きありがとうございます
- 新年早々年賀状をいただきありがとうございました
(3-1)喪中で年賀状を出せなかったこと
- 昨年喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきました
- 喪中のため年頭のご挨拶を控えさせていただきました
- 昨年○月に父 ○○を亡くし服喪中のため 年頭のご挨拶を差し控えさせていただきました
- 昨年○月に父 ○○が○歳にて永眠いたしましたので 年始のご挨拶を控えさせていただきました
- 実は昨年、父が他界いたしましたため年始のご挨拶を遠慮させていただきました
(3-2)連絡が遅くなったことのお詫び
- ご通知が遅れましたことお詫び申し上げます
- 旧年中にお知らせ申し上げるべきところ 年を越してしまいました非礼をお詫び申し上げます
- ご通知が遅れましたこと どうぞお許しください
(4)相手への気遣い
- 寒さ厳しき折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
- まだまだ寒さ厳しいですので、お身体ご自愛ください
- 暖かな春の訪れまでもう少し 皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます
- 寒さ厳しき折柄皆様のご健勝をお祈り申し上げます
- 寒い日が続きますが風邪など召されませぬようお気を付けください
その他
- 本年も皆様にとりまして良い年となりますように 心よりお祈り申し上げます
- 本年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます
- 本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます
さいごに
喪中で寒中見舞いを送る場合は、故人の名前や続柄を入れなくても問題ありません。寒中見舞いは死亡報告や喪中はがきと違い、故人のことよりも相手の体調を気遣う性質の強い挨拶状なので、相手が故人との付き合いが無い場合は特に詳細を書かずに「喪中につき・・・」とサラッと流すだけで良いでしょう。