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供養のマナー

位牌が複数ある場合の並べ方は?1つにまとめる方法、費用、手順は?

位牌が複数ある場合、どの順番で並べるのはわからなくなることがあります。
仏壇が小さいのに位牌がいくつもあると、置き方にも困りますよね。

こんな場合はどうしたら良いのでしょうか。

今回は、位牌が複数ある場合の並べ方や、1つの位牌にまとめる方法や費用、手順についてご紹介します。

位牌が複数ある場合の並べ方は?


位牌とは?

位牌には、故人の魂が宿ると考えられています。そのため、取り扱い、置き場所や並べ方、には配慮が必要です。

位牌の並べ方〜上座下座はどっち?

位牌が複数ある場合には、基本的に次のように並べましょう。

【位牌の並べ方】
・仏壇の奥が上座、手前になるほど下座
・仏壇の上段が上座、下段になるほど下座
・仏壇に向かって右側が上座、左側になるほど下座
・並べる順は年功序列、先に生まれた順
・夫婦の婆には夫が右側、妻を左側に並べる

ちなみに、これは昔のお雛様の飾り方と同じです。昔は向かって右側が上座とされていました。

明治時代に外国の影響から皇室において男性が左側に立つように改められました。そのため、現代のお雛様は左側がお殿様、右側がお姫様というのが多いです。

仏教においてはこの影響は特になく、昔の習わしがそのまま続いています。

複数の位牌を1つにまとめる方法は?

位牌が増えてきたり、仏壇の移動などで、すべての位牌を安置することが難しくなった場合、位牌を1つにまとめることが出来ます。まとめる方法にはいくつかあります。

・回出位牌(繰り出し位牌)
・先祖位牌位牌+過去帳
・夫婦位牌

回出位牌(繰り出し位牌)

回出位牌(くりだしいはい)、繰り出し位牌とも書きますが、箱型の1つの位牌に10枚前後の札板が納めれれています。それぞれの札板に、戒名や没年月日、俗名(生前の氏名)、没年齢などを書き写してお祀りします。

先祖位牌+過去帳

ご先祖様個々の位牌を、先祖位牌とし1つにまとめることができます。その場合には、過去帳を別途用意し、故人の戒名や没年月日、俗名(生前の氏名)、没年齢など記入しておきます。

夫婦位牌

1つの位牌に夫婦を連ねて名入れしてもらうこともできます。

位牌をまとめる手順は?

位牌をまとめる手順

位牌をまとめる場合、一般的には次の手順で行います。宗派によっても異なりますので、先に菩提寺に確認すると間違いありません。

1. 新しい位牌を用意し、名入れ(文字入れ)してもらいます
2. 新旧の位牌を菩提寺に持参し、古い位牌の閉眼供養とお焚き上げ、新しい位牌の開眼供養をしてもらいます

昔は、三十三回忌や没後30年等の区切りに「〇〇家先祖代々之霊位」のように先祖位牌にまとめ、過去帳で管理することが多かったそうです。

住宅事情や社会生活の変化もあり、現在では早めに先祖位牌や回出位牌(繰り出し位牌)にまとめる傾向があります。

位牌の名入れの必要情報

位牌に名入れをしてもらう際に、必ず必要な情報があります。

・戒名
※ 宗派によっては戒名の上に「梵字(ぼんじ)」「妙法(日蓮宗の場合)」「法名(真宗の場合)」等を入れることもあります
・没年月日
・俗名
・没年齢

まとめる位牌の写真を撮っておくと、購入時の手続きが簡単になります。

没年齢は、地域等によって、満年齢・数え年のいずれか、年齢の上に「行年」「享年」等を入れる、「才」と「歳」の使い分けなどもあります。既存の位牌の内容をそのまま記入してもらえばいいのですが、位牌によって表記が異なるような場合には菩提寺に先に確認しておきましょう。

位牌が古くて文字が読めない! そんな時の解決法

古い位牌の場合、文字が読みにくい、文字が消えかかっている、旧漢字でよくわからない、、ということもあります。実際我が家もそうでした。解決法はいつくかあります。

・家の過去帳で調べる
・お墓の墓誌で調べる
・菩提寺の過去帳で調べてもらう
・菩提寺に相談する

位牌に記入する情報は、ご先祖さまの大切な情報です。大変でも、きちんと確認してから進めましょう。

位牌をまとめる費用は?

位牌をまとめるには、位牌の購入や名入れ(文字入れ)の費用と、開眼供養、閉眼供養のため寺院へのお布施が必要です。

位牌は、材質や大きさ、デザインによって金額が異なります。数千円程度で収まることもありまし、数万円かかるものもあります。

供養にかかる費用は、寺院やまとめる位牌の数によっても異なります。数千円〜数万円と幅がありますので、相場といったものは当てになりません。。

参考までに、我が家で位牌をまとめる際にかかった費用は以下の通りです。

【位牌】
・回出位牌:約32,000円(紫檀・3.5寸)
・名入れ注文:約16,000円(3,240円×5枚)

【お布施】
・古い位牌の閉眼供養、お焚き上げ、新しい位牌の開眼供養(四十九日法要と納骨法要も含めて7万円)

すでにあった先祖位牌、義祖父母、義母、そして義父の仮位牌を、義父の四十九日法要と納骨方法の際にまとめてもらいました。

位牌は、近所の仏具屋で購入しましたが、Amazonなどのインターネットで購入すると、位牌や名入れの費用はもう少し抑えることができるでしょう。

さいごに

我が家では、仏壇の買い替えもあったので、近所の仏具屋さんで現物を見て用意しました。先祖位牌にまとめてもらう義祖父母の位牌はかなり古く、文字の判読が困難な箇所もあり、仏具屋さんにはずいぶんと手間をかけました。

費用は、インターネットで購入する方が抑えられるでしょう。名入れが無料サービスのところもありますし、位牌の画像で記入内容を確認してもらえるお店もあります。

このようなサービスもオンラインで実店舗とかわらない対応をしていただける時代なので、随分と楽になったと思います。

地域や家の慣習、宗教や宗派、菩提寺の考え方によっても、かなり異なるようです。詳しいことは菩提寺に確認するのが間違いありませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。

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