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友人が亡くなった旨の喪中はがきが届いたら返事や香典をどうする?

友人が亡くなった、という喪中はがきが届いたらどうすれば良いのでしょうか。

友人とは親しかったけどご主人とは一度しか面識がない、という場合は線香をあげに行って良いのか悩んでしまいますよね。

今回は、喪中はがきで友人の死を知った場合の返事や香典、線香等のお供えをどうすれば良いのかお話しします。

友人が亡くなった内容の喪中はがきが届いたら?

友人が亡くなった場合、以下のような対応が考えられます。
友人や遺族とどのようなお付き合いをしていたか、によって対応が変わってくるでしょう。

(1)お悔やみの葉書(または手紙)を送る
(2)お悔やみの葉書(または手紙)と香典(またはお供え)を送る
(3)直接訪問してお悔やみを伝える(香典を持参する)
(4)何もしない

それぞれ一長一短あるので、詳しくお話ししていきます。

(1)お悔やみの葉書(または手紙)を送る

お悔やみの葉書や手紙を送るだけ、というのが「相手に負担をかけない」という点では一番無難な方法です。ただ、あなたが友人と非常に親しかった場合には、「何かしてあげたかったのに!」と思うかもしれません。その場合には(2)や(3)という方法もあります。

(2)お悔やみの葉書(または手紙)と香典(またはお供え)を送る

亡くなった友人と親しかった場合は自分自身がショックで心の整理がつかないかもしれないし、遅くなってしまったけど何か出来ることはないか、と考えるものです。こんな場合には、あなたが遺族のことを知らないかもしれないけど、お悔やみ状や香典を送ることで心の整理をつけることができるかもしれません。
ですが、遺族としては、香典やお供えをいただいた以上、お返しをしなければと考えるものです。これが結構負担になるのですよね。ですから、そこまでする必要が本当にあるのか、をよく考えてから行動してください。

(3)直接訪問してお悔やみを伝える(香典を持参する)

香典を送るのと同様に、亡くなった友人と親しかった場合で家が近い場合は直接訪問するという方法も良いでしょう。
直接訪問してお参りしたい場合、遺族に連絡して「お線香をあげさせていただきたいのですが、お伺いしてよろしいでしょうか」と尋ねましょう。そして、都合の良い日時を聞いて、その時間帯に訪問しますが、あれこれ詮索するようなことはせず、香典を渡して線香を上げさせてもらったら、15分程度で失礼するようにします。

ただ、遺族が固辞したり、連絡しても遺族に連絡がつかない場合もあります。その場合はしつこく連絡しようとせずに諦めましょう。
というのも、このような場合は以下のことが考えられるからです。

  • 死因を他人に知られたくない場合(自死など)
  • 突然の死で心の整理が出来ていない場合
  • 忙しくて自宅に来てもらいたくない場合(人が亡くなると身辺整理が大変なのです)

(4)何もしない

遺族とは一度も会っていない、一度しか会ってない場合は、手を合わせて友人の冥福を祈りつつ、「何もしない」という選択肢もあります。

喪中はがきへの対応まとめ

この4つの中では、お悔やみ状を送るという方法が一番無難な方法です。遺族とはあまり面識がない場合、電話や訪問は躊躇するかもしれませんが、手紙や葉書を送る方法は喪中はがきに対する返事になるし、相手が「友人の死を知らせてくれた」のですから問題ありません。

次に、喪中はがきが届いた時の返事をどう書いていくかについてお話しします。


喪中はがきが届いたら返事をどう書くべき?

お悔やみ状の書き方は特に形式というのは決まっていませんが、以下のことを順番に盛り込むと書きやすいです。

(1)喪中はがきをいただいて驚き悲しんだこと
(2)故人へのお悔やみの言葉
(3)遺族への気遣い

その他、自分の気持ちによっては「友人と仲良くなったきっかけや思い出等」を書いても良いです。また、香典や線香等お供えを送った場合は「その旨と、仏前にお供えしてほしい旨」も書きます。

【注意事項】

  • お悔やみ状においては、「拝啓、敬具」等は使いません。
  • 「元気を出してください」「頑張ってください」のような励ましの言葉は避けましょう。悲しんでいる相手にこういう言葉をかけるのは負担になってしまうものです。

では次に、文例をご紹介します。

年賀欠礼のご挨拶をいただき○○様のご逝去を知り
まさかという驚きでいっぱいです。
本当に残念です。心よりお悔み申し上げます。
さぞかしお力落としのことと深くお察しいたします。
寒さ厳しくなってまいりましたので
お体を壊されないよう大切にしてください。

次に、香典やお供えを送る場合についてお話しします。


喪中はがきが届いたら香典やお供えは?

香典やお供えというのは、既にお話ししたとおり、相手に「お返し」を考えさせることになります。こちらで「お返し不要ですから」と言ったところで「仏事なのだからお返しすべきもの」と考えるものです。そこで、それでも香典やお供えを送りたいのかをよく考えてから送るようにしましょう。

ところで、こういう場合のお供え物としては、以下のようなものが一般的です。

・香典
・線香
・日持ちするお菓子

香典を送る際の注意事項

香典を送る場合は現金書留で送ります。
香典袋を購入して、必要事項を記入しお金を入れたものを現金書留封筒に入れるのですが、それだけで送ると相手にビックリされてしまうので、必ず手紙を同封しましょう。

(香典については、友人の場合は3~5千円程度です。表書きは香典と考えるなら一般的には「御仏前」ですが、亡くなってからだいぶ経過している場合は「お花料」や「お供物料」でも良いでしょう。)

手紙については、上の文例に加えて、以下の文章を追加しましょう。

【香典を送る場合の追加文例】

心ばかりではございますが送らせていただきますので
○○様のお好きだった花でもお供えくださいませ。

線香を送る際の注意事項

以前は線香を送ることが多かったのですが、今では好まれない傾向があります。これは、今は線香をあげる習慣がない家庭や、仏壇そのものがまだない家庭、事情により線香があげられない家庭など、いろいろあるからです。

ですが、地域によってはまだ線香を送る慣習が残っているところもあります。そして、「線香を送る場合は、相手からのお返しは不要」という地域もあります。

例えば、上の贈答用線香は非常に人気がありレビュー数1000件以上なのですが、「相手のお返しを求めない」程度の金額なので注文しやすいようです。

このような地域に住んでいると、「線香を送れば相手はお返しをしてこないだろう」と思う人もいますが、そういう慣習があると知らない人にとってはやはり「お返ししなきゃいけない」という考えになるものです。ですから、線香については「お返ししてくるかどうか分からない」ということを前提に考えておく方が良いでしょう。

【線香を送る場合の追加文例】

すぐに馳せ参じてお線香をあげさせていただくところ
遠方のため伺うことができません。
別便にて気持ちだけお香を送らせていただきましたので
仏様にお供えください。

さいごに

喪中はがきを受け取った後、何かお悔やみを伝えたいと考えたら、どの方法にせよ、なるべく早めに対応する方が良いでしょう。

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