四十九日法要のお供えをお寺に持っていく場合、お菓子や餅は問題ないのですが、悩ましいのは果物ですね。。
- どんな果物を選ぶのが良いのか?
- バラ売りや箱詰めよりも、かご盛りの方が良いのか?
- 数は何個にすれば良いのか?数の決まりはあるのか?
- 予算はどの程度必要か?
今回は、四十九日法要で施主が用意する果物のお供えについて、悩ましい疑問についてまとめました。
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法要のお供えを選ぶポイント
果物に限らずですが、お供えを選ぶときのポイントはいくつかあります。
「消えもの」にする
「消えもの」とは、まさに字の如く消費してなくなるものです。これには、「不祝儀が残らないように」「悲しい気持ちを引きづらないように」などの意味も込められています。お菓子、果物などの食べ物、お酒などの飲み物、お花、お線香など、いずれも「消え物」に当てはまりますね。
食べ物なら常温保存で日持ちするもの
お菓子や果物の場合には、常温で保存でき日持ちするものを選ぶのがポイントです。冷蔵庫や冷凍庫で保管するものや、すぐに傷むようなものは避けましょう。果物であれば、皮のあるものがおすすめです。
お供えにおすすめの果物は?
法要のお供えに最適な果物、というのは特にありません。果物の種類は何でも大丈夫なのです。
でも、何でも良いと言われると、逆に困ってしまいますよね。
選ぶ基準としては、次のようなものがあります。
- 故人が好きだった果物
- 旬の果物や地場の果物
- 日持ちがするもの
- 皮のある丸い果物
→形の丸い果物(球体)は、魂の丸い形を連想させること、「円」と「縁」と繋がると縁起を担ぐ意味でも人気があります
- 小さ目のもの:みかん、りんご、梨、オレンジ、グレープフルーツなど
- 大き目のもの:すいか、メロンなど
→ 大玉でなく小さめのもの(小玉)がおすすめです - いちごのように傷みやすいものや、香りの強い果物は避けましょう
- バナナは、時期によってはすぐ黒くなるため、青っぽい硬めの物にするか、気温の高い時期は避けるのが無難です
果物の単価が安い物が悪いわけでも、高い物がいいわけでもありません。つまり、みかんよりも、シャインマスカットや国産マンゴーがいいわけではありませんので、ご安心ください。
お供えの果物にかごは必要?無い場合は?

果物はかご盛りが基本なのでしょうか?
最近では、葬儀や法事法要用に、かご盛りが販売されているので、「法要=かご盛り果物」というイメージがありますよね。
お寺によって異なりますが、「かご盛りでなくても良い」というところが多いようです。どちらかというと、「故人の好きだった果物を」といった説明がされる場合が多いです。
つまり、カゴは必要不可欠なわけではありませんので、カゴ盛りか個別に揃えるか、それぞれの特徴を理解した上で、判断するといいでしょう。
【カゴ盛りのメリット】
- 持ち運びが楽
- 盛り付け不要
- 見た目も豪華
【カゴ盛りのデメリット】
- 個別に買うよりも金額が高い
- 最終的にカゴはゴミになる
- 売れ残りの果物を入れられる可能性がある(ラッピングすると目立たないため)
【個別買いのメリット】
- 好きな果物を選んでお供えができる
- 比較的費用を抑えられる
- ゴミがあまり出ない
【個別買いのデメリット】
- 自分で盛り付けをする必要がある
- 盛り付けを考えて果物を選ぶ必要がある
- 持っていくのが大変
お寺には大抵お盆や三方(さんぼう)、高坏(たかつき)等があり、それらにのせてお供えすることになります。事前にお借りできるか、菩提寺に確認しておくと安心ですね。

箱詰めの場合には、そのままお供えすることもあるようです。
四十九日のお供えで数に決まりはあるの?
お供えする果物の「個数」にも注意が必要なのでしょうか?
数に関する縁起や言い伝えはいろいろありますが、仏教では配慮不要です。浄土真宗では俗説は根拠のない迷信だと明言していますが、浄土真宗以外の宗派であっても同じです。
そうはいっても、身内に細かいことをいう人がいたり、不要な面倒や言いがかりはとにかく避けたいという場合には、果物の個数は「5・7・11」のいずれかにすれば、間違いありません。
数字でなにか言われるとしたら、この辺りです。それを避ければ心配不要ですね。
・偶数は「故人との縁が切れる」ので避ける
・死や苦しみを連想させるという4・9を避ける
果物を個別に購入する場合について
果物を個別に購入する場合は、お寺でお借りするお盆等にのる程度の量にするのが目安です。お寺によって大きさは異なるので、心配なら事前にサイズを伺っておくと安心ですが、りんごや梨などある程度の大きさがあり、飾りやすいものを少し多めに持っていくなどすれば対応できます。

- お盆などの上に、まず半紙を敷きます。半紙がなければ白無地の紙で代用できます。
半紙は三角におりますが、頂点を少しずらします - 飾り方にルールもマナーもありません。転がらないように飾りましょう
- 同じ果物(みかんやりんごだけなど)であれば、2段か3段に盛り付けます
- 形の違う果物であれば、バランスよく1段でも構いません
また、法要でお供えした果物やお菓子等は、お寺からお下がりをいただいた場合には、参列した皆さんで分けるのが一般的です。お供えしたままとなる場合もあります。いずれも菩提寺の考えかた次第ですので、なにも言われなければそのままに、お下がりをいただいたらお礼をのべていただきましょう。
四十九日のお供え 我が家の事例
お供えの果物についてお話ししてきましたが、最終的には菩提寺のお寺に訊くのが間違いありません。同じ宗派であってもお寺によってやり方が異なります。法要の日程の相談をする際に、お供えに関しても聞いておくのがいいでしょう。
我が家の場合になりますが、先日、義父の四十九日法要を営みました。菩提寺(曹洞宗)に訊いたところ、「お供えの果物の種類や数について、特に曹洞宗での決まりはありません。細かく指定するお寺の場合は、それは曹洞宗というよりも地域的な慣習だと思うのですよね。こちらでは特に指定していないので、亡くなった方に対する気持ちを形にする、ということが大切ですよ。」というアドバイスをいただきました。
最終的に選んだのはこちらの商品でした。
悩んだのは「故人の大好きな果物」。
亡くなった義父は、あまり果物を食べる人ではありませんでしたが、ラフランスとさくらんぼ(佐藤錦)だけは大好きでした。
でも、法要の日程は8月下旬。さくらんぼは6月だし、ラフランスは9月以降でないと出回らないため、確実に手に入るかわかりませんでした。さらに、8月下旬はまだ猛暑の可能性も。
そのため、生の果物よりも、ゼリーの方が安心だなあということに。個別に揃えたり、箱詰めでも良かったのですが、見た目の華やかさも欲しかったので、結局カゴ盛りのゼリーにしました。
この楽天市場のお店に問い合わせたところ、中身を変更してもらうことが可能でしたので、ラフランスゼリー詰めにしてもらいました。料金は注文確定後に修正での対応でした。
そして届いた商品はこちらです。
お寺にはサービスで同梱されていた紙袋に入れて持って行きました。
お寺では、以下のようにお供えしてもらいました。
最終的に亡くなった義父が喜んでくれるか・・・と言っても、選ぶ側の自己満足のような気もしますが、施主として出来る限りのことをしたという気持ちはあり、無事に四十九日法要と納骨を終えてホッとしました。