冠婚葬祭マナー

法事の時間帯は午後でも良いの?食事なしにする場合の注意点とは?


法事の時間帯は午後でも良いのでしょうか。

お寺に法要をお願いしたら午後1時とか2時を指定された場合、
法事の後に食事会だと時間が半端だし、食事なしでも良いのだろうか・・・
と悩んでしまいますよね。

今回は、午後の法事の場合に食事をどう考えれば良いのか、注意すべきこと等をお話しします。

法事の時間帯は午後でも良いの?

法事を行う場合は、お寺で供養を行ってもらい、お墓参り(四十九日の場合は納骨も)をして、会食を行う流れが多いです。この会食のことをお斎(おとき)と言うのですが、単なる食事会ではなく、お坊さんや法事の出席者と共に食事をしながら故人を偲ぶことで、故人の供養になるとされています。

最後に食事をすることから、法事の開始時刻を午前にして、供養とお墓参りを済ませて昼過ぎに会食というのがタイミングとしては良いのですが、お寺にも都合があるため、法事やお寺での行事が重なる場合には午後を指定してくることもあります。また、夕方というケースも時にはあるようです。(忙しいお寺の場合には、1日に6~7件もの法事を行うことがあり、朝から夜まで予定が全て埋まることもあるのだとか。)

お寺に午後を指定された人の多くが悩むようですが、法事というのは午前中にしなければならない、という決まりはありません。
お寺とお願いする側の都合が合えば、平日でも構わないし、夕方や夜でも構わないものなのです。でも、お願いする側としては親戚が出席しやすいようにと考えると、平日よりも土日にしたい、と考えるものですし、法事の最後の食事を考えると、午前中にお願いしたいという人が多いことから、「法事は午前中に行うもの」という観念になっているのかもしれません。


法事が午後だと食事会はどうする?

法事は午後に行っても問題ないというのは分かったけど、

午後から供養とお墓参りとなると、食事会はその前に行うのかしら?

と悩む人もいますよね。
でも、これはNGで、食事会は法事の最後にしなければなりません。

というのも、食事会は単なる食事を楽しむ会ではなく、供養とお墓参りを行った後の「お斎」で、故人を偲ぶことが大切だからです。主客であるお坊さんや、その他の出席者にお礼をすることも大切ですが、それと合わせて、故人の話をして楽しく食事をする、という気持ちを忘れてはいけません。(今は実際には主客であるお坊さんは食事会には出てこないことが多く、その代わりに御膳料をお渡しします。)

ですから、法事が午後開始の場合、中途半端な時刻に会食となってしまいますが、それはそれで問題ありません。

「いやいや、それじゃあ、お昼抜きの法事だと途中でお腹が空いて困るし・・・」

という場合には、軽食を用意して法要の控え室に置いておき、法要開始前に出席者に自由に食べてもらえるようにするという方法があります。
また、お昼が遅くなることをあらかじめ分かっているから、「あらかじめ、朝ごはんを遅く食べてくる」という出席者もいます。

ですから、法事における会食の時間帯については、一般的な昼食時刻や夕食時刻と違っていても問題ない、という認識で大丈夫です。


法事が午後で食事なしにする場合の注意点とは?

でも、「やっぱり遅すぎる昼食や、早すぎる夕食は嫌だ(難しい)」と感じたり、「遠方からの親戚がいるから早めに終了しないと厳しい」等の理由があれば、食事なしという選択肢も可能です。

ただし、その場合には注意が必要です。

というのも、法事では最後に食事会をするのが当然だという認識の人も少なからずいます。午後開始であっても、最後にお斎を行うものと思って朝食を遅く食べ、昼食を取らずに法事に来る親戚もいるでしょう。ですから、食事会を行わないのであれば、それも事前に知らせておきましょう。

食事会の有無にかかわらず、これは口頭でなく文書で伝えておく方が良いですね。電話だと自分も相手も言ったかどうか忘れてしまうこともあるので、案内状を作って送っておきましょう。そして、案内状の末尾には、

「なお、法要後の御席は設けておりませんので御了承ください。」

という一文を添えておきましょう。そして、この場合は、法事の際に出席してくれた親戚に配る引き物の1つに、仕出し弁当を用意しましょう。

(また、お坊さんに対しては、会食に参加しない場合には御膳料を渡すことになっていますが、この時に仕出し弁当を渡すなら御膳料は不要です。)
ちなみに、仕出し弁当を用意するなら、滅多に食べられないような、有名な仕出し弁当が喜ばれるようです。

楽天デリバリーでは、人気の仕出し弁当・会席弁当の宅配があります。

さいごに

法事は午前中というイメージの人が多いですが、実際には午後に行うケースも多いです。
そして、午後の法事では会食が中途半端な時間帯なので悩む人が多いのですが、この会食は故人の供養のために行うものであり、出席者のお腹の空き具合に合わせるものではありません。法事の時間帯に合わせて出席者がお腹の空き具合を調節すべきなのです。

ですから、午後の法事であっても大丈夫。ただし、出席者には、事前に会食の開始時間の目安を伝えておくとか、もし会食をしないのであれば、それを伝えておく必要があります。(また、法事の出席者が何人か、会食まで全員出席するか、というような人数も把握しておく必要があります。)

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