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供養のマナー

葬儀後会社へのお礼をメールで送って良いの?挨拶例文は?


父母が亡くなった場合は葬儀後も慌ただしいですよね。
そして1週間程度経ってから復帰する人も多いのですが、その際に悩むのが、

・会社に対してお礼をメールでしていいのか
・会社に復帰してから挨拶をメールでしていいのか

など、メールでの挨拶の仕方です。

今回は、葬儀後のお礼に関するメールでのやり取りについて、我が家の経験を含めてまとめました。

葬儀後会社にお礼のメールをする?

葬儀では、会社から香典や弔電、供花などをいただくケースが多いのですが、これらのお礼をする場合は喪主が直接会ってお礼を言うか、手紙を出すのが基本です。
ですが、今はメールでのやり取りが多い時代だし、メールの方が瞬時に相手に届くという利点がありますよね。だから、メールの方が良いのではないかと考える人もいますが、メールは略式であり、お礼を伝える方法としては好ましくないとされています。特に、受け取った相手によっては「失礼だ」と怒る人もいるので気を付けなければならない通信ツールということは認識しておきましょう。

「昔の人は『メールなんて失礼』と言うかもしれないけど、実際には便利なツールだよね?」と思うかもしれません。
でも、メールをこちらから送った場合、メールというのは性質上、受け取った相手に「何か返事を出さなくてはいけない気がする」と思わせてしまう特徴があります。お礼を伝えるというのは、相手から受け取ったものに対する返事なので、伝えっぱなしにする(このお礼に対する返事を求めるべきではない)必要があり、この点で相応しくないのです。

ですから、お礼メールは基本的に無しで、後日会社に出社した際に口頭でお礼を伝える、というのが本来のあるべき姿なのです。

とはいえ、現実的には、会社復帰前に会社の誰かにメールをするケースもありますよね。これはレアケースかもしれませんが、次に私自身の経験についてお話しします。


葬儀後のお礼メールで悩んだ我が家の事例

我が家では、約10年前に義母が亡くなった際に、私は約1週間会社を休みました。その当時、数十名規模の小さな会社の経理業務を行っていたのですが、(代わりに業務を行える人がいないため)私の業務は全てストップさせてもらいました。そして、休んだ間のやむを得ない業務については葬儀の期間も全てメールしてもらい、処理できるものは出来るだけ処理していった、という状況でした。

そんな訳なので、日々当たり前のように会社の誰かとメールでやり取りしていたため、香典や弔電、供花のお礼を出社するまで先延ばしにするというのは、ものすごく変な気がしたのですよね・・・。

そこで、諸々のお礼を含めてメールで送っておこうと考えたのですが、ここで矛盾が発生!

私の場合、葬儀で休んでいる間の突発業務に関しては、殆どが社長と直接メールでのやり取りだったこともあり、通常のメールでは、

○○さん

お疲れ様です。
○○銀行からの連絡については、担当者に連絡を取って××の対応をしておきました・・・・

みたいな感じで、社長といえども砕けた文章でメールをしていたのです。
ですが、お礼の文章だったら、

□□株式会社
代表取締役社長
○○ ○○様

先日はお忙しい中、香典や弔電、供花をいただきありがとうございました。
お陰様で滞りなく母を見送ることができました。
長期間お休みをいただき大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
明日から復帰して精一杯勤めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

メールといえども、手紙と同じように、かしこまった形式が必要で、メールで伝えて良いのか悩んでしまいますよね。そして、業務関連のメールに、「ついで」のこととしてお礼をする、というのも大変失礼な話だし。

そして、あれこれ悩んだ挙句、復帰前日に社長に直接電話をすることにしました。話した内容は上の通りです。

で、実際に話してみて気付くことがあり、メールするよりは良かったけど、やっぱり復帰初日に直接話しても良かったかもしれない(直接会って話すのがマナーなのに、電話だなんて・・・)と後悔しました。

というのも、休んでいる間にいくつか業務を行ったこともあり、社長にとっては「葬儀で忙しいのに色々無理言ったのはこちらだし、そんなことに気を遣わせて申し訳ない」みたいなことを言われたのですよね。

やはり会社の社長や上司など、年配になればなるほど葬儀の大変さを理解しているのですよ。身内の葬儀となると遺族は葬儀が終わっても取り込み中だと理解してくれているものなのですよね。(むしろ、そういう期間に業務のことで連絡して申し訳なかった、というようなことを言われました。)だから、お礼をするのは休暇中に無理にする必要はなく、会社復帰初日にすれば大丈夫ということなのです。

葬儀後会社での挨拶をメールする場合は?

葬儀後会社に復帰した際も同様で、基本的には直接口頭でお礼を伝えるべきですが、比較的大きな会社等、支店や営業所が沢山あり直接お礼を伝えられないような場合はメールでお礼を出すという慣習のところもあるようです。
これは会社によっても人によっても考え方が異なります。(直接ご挨拶できない場合は関係している部署の長に電話でお礼を伝える程度で十分という会社もあります。)

ですから、メールするかは直属の上司に相談してから決める方が良いでしょう。

また、それ以外では、付き合いのある取引先や親しい同僚などの場合には、メールでお礼をしても問題ないとされています。
取引先の場合には社内と違って通常も丁寧なメールのやり取りをしているでしょうし、以下のような、手紙と同じような文章で送るのが良いでしょう。

一方、親しい同僚の場合で直接口頭で伝えるのでなくメールする、となると、決まり文句のメールをするというより、自分自身の言葉でそれに加えて伝えたい思いを書いていくことが大切なのですよね。ですから、ここでは例文の紹介はしませんし、どちらかというと口頭で伝えることをおすすめします。

(決まり文句をメールするなら、どうしてもかしこまった言い方をすべきになるし、かといって、親しい同僚に対してかしこまった文章だと自分も相手も違和感を感じてしまうものです。なので、それしか思い浮かばないのであれば、メールよりも直接口頭で伝える方が遥かに楽ですよ。)


葬儀後の挨拶例文~取引先宛

メール件名:葬儀参列のお礼(□□より)
メール本文:

株式会社○○○
部長
○○○○様

先日はお忙しい中、亡母の葬儀に参列いただきまして、ありがとうございました。
また、ご丁寧にお心遣いをいただき、心より感謝申し上げます。
おかげさまで、葬儀を無事に済ませることができました。

本来であればお伺いしてお礼を申し上げるべきところ、
取り急ぎお礼を申し上げたく、失礼とは存じますがメールいたしました。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

後日あらためてご挨拶に伺えればと存じます。

(以下、自分のメール署名)
------------------
・会社名、役職
・自分の氏名
・所在地
・電話番号
・Emailアドレス
---------------------

さいごに

メールは便利な情報発信ツールですが、今のところ正式な文書とは見做されていませんし、返信を求めてしまう性質上、将来的にも正式なものとは認められないのではないかと思われます。
ですから、会社などの慣習としてメールが認められていない限り、使わない方が無難です。

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