香典の郵送方法やマナーをご存知ですか。
- 香典をどのような方法で送るのか
- 手紙を添えるべきか
- 手紙を添える場合、便箋や封筒はどのような物を選んで書くのか
- 手紙の文章はどんな内容が良いのか
細かく考えていくと色々悩むことが多いですよね。
今回は、香典を郵送する際の送り方や手紙の書き方、例文などをご紹介します。
◆香典の数字の書き方のお悩みには→香典の書き方で住所の縦書き数字は?郵便番号や電話番号は?
香典の郵送方法は?
香典を送る場合は、お金を香典袋(不祝儀袋)に入れてから、香典袋ごと現金書留封筒※に入れて喪主宛に送ります。現金は宅急便では送れないため、必ず郵便局から現金書留で送ることになります。
◆香典袋の表書きの選び方が分からなければこちらの記事をご覧ください。
→訃報連絡が葬儀後の訪問日時はいつ?香典袋の表書きは?お供えは?
ちなみに、現金書留封筒に自分の住所氏名を記入するからといって、香典袋の住所氏名欄を省略してはいけません。必ず、香典袋にも、表と中袋の両方とも、記入すべきところは記入しましょう。
- 小さいサイズは約11.9×19.7cmで定型郵便物です。
- 大きいサイズは約14.2×21.5cmで定形外郵便物となります。
この2つのサイズは郵便料金が異なるのでご注意ください。
香典を郵送する際の手紙は絶対に必要なの?
香典を郵送する際、手紙は必須ではありません。というのも、既に香典袋に「御霊前」などの言葉が入っており、これがお悔やみの言葉を意味するからです。
ただ、現実的に考えると、直接香典を手渡しする場合には一言「この度はご愁傷さまでした」とお悔やみを言うものです。だから、同じように一言お悔やみの言葉を添えて送る方が丁寧な印象を与えるので、出来れば手紙を添える方が良いでしょう。
では具体的にどのような便箋や封筒に書くのが良いのでしょうか。
次に便箋や封筒についてお話しします。
香典郵送時の手紙で便箋や封筒のおすすめは?
香典に添える手紙は、白色の縦書き無地の便せんを使います。
香典袋と一緒に現金書留封筒に入れるため、封筒は使わず香典袋と一緒に現金書留封筒に直接入れる方法で大丈夫です。封筒に入れてから香典袋に入れても良いのですが、その場合には、不祝儀におけるタブー「二重=不幸が重なる」ことを避けるためにも、内側に別の紙がついている二重封筒は使わないようにしましょう。
また、現金書留の香典とは別に手紙だけを郵送する方法もありますが、遺族への分かりやすさを考えると、同封する方が親切とも言えます。
便箋のサイズは一般的な便箋(ほぼB5サイズ)を使えば良いのですが、長い文章を書くのが苦手な場合は一筆箋もおすすめです。
というのも、香典袋を現金書留封筒に入れると、サイズがギリギリなので、更にそこに手紙を入れるとなると入れるのがキツクて取り出す時に大変になる可能性があるのですよね。
また、遺族は葬儀中やその後四十九日を終えるまで慌ただしいものですし、あまり長い手紙だと煩わせることになりかねません。ですから、手短に一筆箋で用件だけを伝えるほうが、相手に負担をかけずに済むのです。
また、便箋の折り方の決まりは特にありませんので、一般的な便箋(ほぼB5サイズ)の場合は三つ折りに、一筆箋の場合にはそのまま折らずに入れれば大丈夫です。
香典を郵送する際の手紙例文
香典に添える手紙を書く際、拝啓、敬具などの言葉や、時候の挨拶などの前文は不要です。
必要なことは以下の5項目です。
- お悔やみの言葉(悲しみ、驚きの気持ちを加えてもOK)
- 参列できないお詫びの言葉
- 香典を同封するという言葉
- 冥福を祈る言葉
- 遺族を気遣う言葉
以上を意識して書きましょう。
次に、香典を郵送する際の手紙例文をご紹介します。
葬儀に参列できない場合
〇〇様の突然の訃報に接し、ただ驚いております。
ご尊父様のご逝去に心よりお悔やみ申し上げます。
かねてからご療養中と伺っていたので回復されることを願っておりましたが
この度の訃報、ご家族の悲しみはいかばかりかとお察しいたします。
本来であれば弔問に伺うべきところですが、
やむを得ない事情があり(または「遠方にてかなわず」等でも可)、ご葬儀への参列が叶わないため
お手紙を差し上げた次第でございます。なにとぞお許しください。
心ばかりですが、回向のしるしにご香典を同封させていただきます。
ご霊前にお供えくださいますようお願い申し上げます。
ご家族の皆様には、くれぐれもご自愛くださいませ。
略儀ながら書中にて謹んで御冥福お祈り申し上げます。
合掌※
※文末の「合掌」は、 仏教の場合のみ使う言葉ですが、これを入れなくて問題ありません。
葬儀後に知った場合
○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
つい先日になり訃報を知りました故、お悔やみが遅くなりました。
本来なら、すぐにお参りに行きたい所ですが遠方にて叶わず、お手紙を差し上げる次第です。
大変心苦しく存じますが、なにとぞお許しください。
ご家族の皆様にはお力をお落としのことと存じますが、くれぐれもご自愛下さい。
謹んで○○様のご冥福をお祈りいたします。
心ばかりを同封させていただきましたのでご霊前にお供えいただきたく存じます。
簡単に済ませたい場合(一筆箋)
本日、心ばかりの香典をお送りしますので、
御霊前にお供えいただきたく存じます。
まとめ
香典の郵送手順を整理すると以下のようになります。
- 香典袋を用意して必要事項を書き、現金を入れます。
- 郵便局で現金書留封筒を購入して、必要事項を記入します。
- 現金書留封筒に香典袋と手紙を入れて封をして、郵便局で現金書留として郵送します。
香典に添える手紙は何を書けば良いのか分からない人も多いのですが、一言お悔やみの言葉を添えるだけでも遺族の気持ちが和らぐことでしょう。苦手意識は一旦横に置いて、ペンを持って相手のことを思い、書いてみてください。