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お歳暮のお返しは必要?お礼は電話メール葉書手紙どれ?お礼状文例

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御歳暮をいただいた場合、お返しは必要でしょうか。
今回は、お返しが必要かどうか、不要な場合にお礼をどのように伝えるべきか、電話・メール・葉書・手紙等の長所短所と、 お礼状の書き方文例として取引先、個人で目上や親しい人など様々なパターンで使えるようパーツ別に用意しました。

お歳暮のお返しは必要?受け取ったらどうすればいいの?

日本では頂き物をしたら半返しがマナーなどと言われていますが、これは全ての頂き物に当てはまる訳ではありません。
何故いただいたか、という名目によってはお返しが不要なこともあります。
お歳暮やお中元の場合は「正月やお盆の先祖への供物」が発端の贈り物であり、仕事関係での贈り物も「日頃のお礼」なのでお返しは不要なのです。
ただ、お返しをしない場合もお礼の言葉を伝えることは大切なマナーです。

お歳暮のお礼は電話メール葉書手紙どれがいいの?

お礼の言葉を伝える方法として思い浮かぶのは、電話、メール、葉書、手紙ですが、マナーとしては、葉書か手紙が基本とされています。(葉書は略式、手紙が正式といわれています。)
ただ、今の時代は電話やメールなどすぐに相手に伝える方法もあるので迷いますよね。
ですので、まずは届いたらすぐに電話やメールで「届いた旨とお礼を伝える」という方法もあるのですが、電話やメールについては賛否両論あり、相手によって使い分けが必要です。
というのも、電話の場合は、相手が忙しい時間帯などに掛けてしまうと失礼に当たるので好ましくないという意見もあります。
また、逆に、届いたか相手が心配しているのですぐに知らせることのできる電話の方が良いという意見もあります。
ですので、電話する場合は「お歳暮が届いたことの報告とお礼」だけに止め、余計な話をしないで手短に終えましょう。

また、メールの場合は時間拘束はないものの、受け取った相手が「メールが来たということは、返事を出さなければならないのか?」というプレッシャーを感じてしまいます。

ですので、昔ながらの方法ですが、葉書や手紙が一番おすすめです。
(葉書や手紙の場合は相手は受け取るだけで済み、返信義務がないからです。)

ただ、目上の人からの頂き物などは電話で届いた日に届いた報告と簡単なお礼をしておき、すぐに葉書を出すほうが丁寧でしょう。
(電話無しで、葉書だけでのお礼でも問題ありません。)

いずれにせよ、葉書はお歳暮が届いたらなるべく早め(3日以内)に出しましょう。


お歳暮のお礼状の文例は?取引先個人パーツ別

お歳暮のお礼状 基本文例

高橋 貴志様

拝啓 師走に入り慌ただしい日々が続いておりますが
皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか。

このたびは、お心のこもったお品を頂き誠に有難うございました。
日頃からご配慮いただいているのに加えて
今回の細やかなお心遣いに恐縮するばかりです。

今年は寒さが厳しくなるようですし、くれぐれもお体をご自愛下さい。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□敬具

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□平成○年○月○日
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□佐藤 和夫

お歳暮のお礼状 パーツ別文例

上記文例は言い回しを変えれば取引先にも使えますし、個人でも目上、部下、親しい関係など様々な相手のお礼状として使うことができます。

お礼状の構成は次の通りです。(拝啓~敬具の間に(1)~(5)が入ります。)

(1)時候の挨拶
(2)相手への気遣い・日頃のお礼の言葉
(3)お歳暮のお礼や感想
(4)相手の会社・家族への気遣いや健康を祈る内容
(5)締めの言葉

一般的な言い回しは次のようなものがあります。

(1)時候の挨拶

【取引先など】
・初冬の侯 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・師走の候 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・歳末の候 貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。

【個人向け】
・今年も押し迫ってまいりました。
・師走に入り慌ただしい日々が続いております。
・師走に入り何かと多忙な日々が続いております。
・年の瀬の、寒気いよいよ厳しい季節となりました。
・一年で最も慌ただしい季節になりました。
・師走に入り寒さも本格的になりました。

(2)相手への気遣い・日頃のお礼の言葉

【取引先など】
・平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
・日頃より何かとお力添えを頂き、非常に心強く存じております。

【個人向け】
・皆様にはお変わりなくお過ごしでしょうか。
・皆様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。私共もお陰様で元気で過ごしております。

(3)お歳暮のお礼や感想

【取引先向け】
・さてこの度は結構なお品をお送りいただきまして有難うございました。早速一同でありがたく頂きました。今後ともご信頼にお応えできるよう誠心誠意努力してまいりますのでご指導の程よろしくお願い申し上げます。

【個人向け】
・この度は大変結構なお品を頂き誠に有難うございました。○○を家族全員、大喜びして早速美味しく頂きました。
・この度は思いがけず結構なお品を頂き、本当に有難うございました。家族が非常に喜び、早速美味しくいただきました。細やかなお心配りに恐縮いたしております。
・平素よりお世話になっているうえに、今回のようなお歳暮をいただき恐縮しております。有難く使わせていただきます。

(4)相手の会社・家族への気遣いや健康を祈る内容

【取引先向け】
・末筆ではございますが、貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。

【個人向け】
・今年は寒さが厳しくなるようですし、くれぐれもお体をご自愛下さい。
・厳冬に向かいます折からお体をご自愛下さいますようお祈り申し上げます。
・厳しい寒さがしばらく続くようですが体調にはくれぐれもお気をつけ下さい。
・寒さはこれからが本番ですのでお体をご自愛ください。

(5)締めの言葉

・略儀ながら書中にてお礼申し上げます。
・まずは取り急ぎお礼申し上げます。

夫の代理で書く場合の注意点

妻が夫の代理でお礼状を書く場合は代理と分かるよう、縦書きの場合は差出人氏名(夫)の左下に小さく「内」か「代」※と書きます。横書きの場合は差出人氏名(夫)の右下になります。

※「内」は妻の言葉で書く場合に使い、「代」は夫の言葉で書く場合に使います。

ただ、人によっては「お礼状を代筆させたのか!?」と受け取った相手が怒るケースもあります。
お礼状なので、出来れば代筆でなく自筆のほうが感謝の気持ちが伝わりますし、相手によっては夫婦連名にするほうが良いこともあります。

まとめ

お歳暮をいただいた場合は基本的にお返しは不要です。
今は電話やメールなどの瞬時に伝える手段もあるのですが、感謝の言葉は文字でお礼状としてしたためるのがマナーですし、あなたの心が伝わりやすいです。
書くのはちょっと手間かもしれませんが、電話の場合は相手と何と話せば良いのかと悩むこともあるし、お礼状を出すほうが案外楽でいいですよ。
文例通りの言い回しでも心は伝わるので、ぜひ葉書で書いてみてくださいね。

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