喪中の年にお歳暮やお中元を贈っていいのかご存知ですか。
また、贈りたい相手が喪中の場合に配慮すべきことはあるのでしょうか。
今回は、喪中の場合のお歳暮やお中元マナーや送付状、喪中のお年賀をどうするか、渡し方についてお話しします。
喪中にお歳暮お中元を贈る場合に注意すべきマナーは?
自分の喪中の場合、相手が喪中の場合の2通りありますが、どちらの場合もお歳暮やお中元は贈って構いません。
その理由は、お歳暮やお中元は日頃お世話になっている感謝の気持ちを形にしたものであり、お祝い事ではないからです。
ただ、どちらの場合であっても、四十九日法要が終わるまでは穢れがあるとして遠慮し、忌明け後に贈るという配慮は大切です。
この場合の掛け紙は、紅白水引や熨斗を避けて白無地の奉書紙か無地短冊を使用します。
表書きは「御歳暮」「御中元」です。
もし忌明けがお歳暮やお中元の時期を逃してしまう場合は、時期によって次のように表書きを変えます。
【お歳暮の場合】
1月7日~立春前日・・・「寒中見舞い」または「寒中お伺い」
立春以降 ・・・「余寒見舞い」
【お中元の場合】
7月16日~立秋前日・・・「暑中見舞い」
立秋以降 ・・・「残暑見舞い」
喪中お歳暮の送り状で相手への配慮は?
相手が喪中の場合気を遣って送り状に「○○様のご冥福をお祈りいたします」「寂しい年越しになりますが」等と盛り込みたくなるかもしれませんが、お歳暮やお中元の送り状の目的は、あくまでも感謝を伝える言葉と品物を贈る旨を伝えることなので、出来るだけ簡潔にしましょう。
もし気を遣いたい場合は、これとば別に寒中見舞い、暑中見舞いなどを送るようにしたほうが良いですね。
喪中お歳暮時期を過ぎた場合の送り状は?
忌明けを待った旨は敢えて伝える必要はなく、通常の寒中見舞いと日頃の感謝を伝える言葉、品物を贈る旨を伝える内容を書きましょう。
寒中お見舞い申し上げます
寒い日々が続いていますが いかがお過ごしでしょうか。
昨年はなにかとお世話になり 厚く御礼を申し上げます。
さて、本日は心ばかりの品をお送り申し上げましたので
ご笑納いただければ幸いです。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
皆様には時節柄御自愛下さり、
本年が充実した年でありますようお祈り申し上げます。
平成××年一月
喪中のお年賀の渡し方で表書きは?
年賀は文字通り「喜び祝う」という意味なので、喪中であれば年賀状は控えますし、新年の挨拶も控えるべきです。
年賀状の代わりに松の内明け(1月8日以降立春まで)に寒中見舞いを出すのですが、お年賀の挨拶も同様に、表書きを「寒中見舞い」として持参します。
ただ、嫁ぎ先や実家等の毎年挨拶する家の訪問を止めて良いということではありません。
喪中なので「おめでとうございます」という挨拶は控えますが、「本年もよろしくお願いします」という言葉を伝え、挨拶として気持ちの品を持参するほうが良いでしょう。
この場合の表書きは、正月期間だと「寒中見舞い」を使えないので「ご挨拶」にするか、親しい関係なので掛け紙無しの単なる手土産でも問題ないでしょう。
親しい関係とはいえ、お世話になっている両親宅への訪問なので、日頃の感謝を言葉と品物で伝えることは大切なのです。
まとめ
喪中のお歳暮やお中元はお祝い事でないので基本的には贈っても構いません。
ただ、四十九日が過ぎるまで待つことが重要です。
一方、お年賀はお祝い事の意味があるので控えて、寒中見舞いとして持参するのが基本ですが、親など毎年挨拶に行っている相手のところは正月期間でも訪問すべきでしょう。
この場合、「おめでとうございます」を言わないことと、表書きは「お年賀」でなく「ご挨拶」にするか、掛け紙無しの手土産として持参しましょう。