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新盆の読み方は?通常のお盆との違いはあるの?飾りは誰が用意する?

家族が亡くなって初めてのお盆のことを「新盆」と書きますが、この読み方をご存知ですか。

また、毎年お盆では迎え火や送り火をやる家庭が多いものですが、新盆の場合は通常のお盆と何か違いがあるのかと悩んだり、必要な飾りを誰が用意するのか分からず戸惑ったり、家族が亡くなって初めてのお盆を迎える人にとっては困ることだらけですよね。

今回は、新盆を迎える場合に知っておきたい、通常のお盆との違いや飾りについてお話しします。

新盆の読み方と意味は?

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新盆の読み方は様々あります。

「しんぼん」「にいぼん」「あらぼん」のどれも正解ですし、初盆と書くこともあり、この読み方は「はつぼん」「ういぼん」2通りあります。これは地方や家によって定着した言い方なので、人に別の呼び方をされると驚くことが多いですね。

新盆は亡くなった方の四十九日が終わった後に迎える最初のお盆のことで、昔から丁寧に供養する風習があります。

では、通常のお盆と新盆で、どのような違いがあるか次にお話しします。

お盆と新盆やることの違いはあるの?

通常のお盆と新盆では、次のことが違います。

(1)白提灯
新盆では白提灯を用意する必要があります。
新盆は、故人の霊が初めて帰るお盆なので、特に道に迷わず家へ帰ってこれるよう、通常の盆提灯でなく白提灯を玄関か仏壇の前、部屋の窓際などに吊るします。

新盆だけなぜ白提灯を使うのかというと、白木が清浄無垢を意味し、初めて霊を迎えるに相応しいと考えられたからです。
そして、この白提灯を使うのは新盆の1回限りで、お盆が終わったら、供養のためお焚き上げをしたり、川に流したりします。
お焚き上げについてはお寺で行ってくれれば問題ないのですが、それが難しい場合は自宅で塩で清めてから新聞紙などに包んで燃えるゴミとして処分します。(通常の盆提灯は毎年使う物なので、お盆の後は捨てずに掃除して翌年まで大切に保管します。)

ところで、提灯というと火を思い浮かべるかと思いますが、ローソクの火だと危険ですよね。最近では危険なので「ただ飾るだけ」にしたり、安全性を考えた、電池式のLEDローソクが使われる傾向があります。

(2)家でお坊さんに読経してもらう
新盆は初めてのお盆なので通常のお盆よりも丁重に供養するのですが、家にお坊さんを招いて読経してもらい、親戚や縁のあった人なども招待します。また、来ていただいた方には返礼品※なども用意しておき手渡すようにします。

ただ、お坊さんの読経が絶対に必要ということではありません。
宗派によっても家にお坊さんが来ないところもありますし、家族だけでお経をあげても構わない、という宗派もあります。そもそも、故人の霊は家族に会うために家へ戻るのですから、家族が元気で過ごしていることと、無理ない供養の方法が望ましいです。故人を偲び、手を合わせる気持ちが一番なのです。

※返礼品にはグレーの掛け紙をして、表書きとして「新盆供養」または「初供養」とします。その他、お坊さんへのお礼として、「お布施」「お車料」「ご膳料」などが必要です。これらの金額については宗派によって異なりますが、一般的にはお布施が1万円以上、お車料とご膳料が5000円ずつというのが一般的です。お坊さんに来てもらう日は施主がお寺に相談して決めることになります。


新盆飾りは誰が用意するの?

新盆飾りで特別なのは白提灯ですが、これは施主が用意します。
一方、通常の盆提灯は兄弟姉妹や親戚が贈るものとされてきました。

昔は盆提灯が多いほど生前故人が多くの人に慕われていた、などと解釈していた時代もありますが、今では手狭な家が多く盆提灯が沢山あると迷惑する可能性もあり、兄弟が多い場合は現金で「新盆献灯料」または「御提灯料」を贈ることが増えています。また、お盆行事や提灯のことを知らない人も増えており、誰も贈ってこないことから施主が用意するケースも少なくありません。

さいごに

新盆は白提灯とお坊さんの自宅での読経を行うことが、通常のお盆と大きく異なります。
提灯については、昔は白提灯は家族が用意し、それ以外の盆提灯を兄弟や親戚が贈るものとされてきましたが、今は住宅事情も厳しいため、1対だけで十分ですし、全部施主が用意するケースも増えています。

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