喪中では、仏壇や神棚はどうすればいいのでしょうか。
新年のお祝いごとは控えますので、飾り物などの心配はいらないのですが、仏壇のお花やお供え、神棚や新しいお神札はどうするのか、細々と気になることがありますよね。
年末ギリギリに気がついて慌てふためきそうですが、大丈夫です。
特に「しなければならない」ことはありません。丁寧にお掃除をして、新しい年を迎えましょう。
喪中にあたる近親者はどこまで?
そもそもで、喪に服す「近親者」ってどこまでなのでしょうか。
自分を基準(0親等)とし、2親等までが「喪中」にあたる近親者です。下の図で、グレーの太枠内です。

✔ 3親等以降、あるいは血縁関係がない場合には、喪に服してはいけないということではありません。故人との縁が深い場合には、本人の気持ち次第で喪に服すことに問題はありません。
喪中の正月、神棚はどうする? お神札やしめ縄は? 飾り物は?
忌中(きちゅう)と喪中(もちゅう)で異なりますので、まずはその期間を確認しましょう。いずれにしても、故人を偲び喪に服すことには変わりありません。
忌中と喪中での違い
◉ 忌中:亡くなってから、仏教では四十九日の法要まで、神式では五十日祭まで
◉ 喪中:亡くなってから一年間
忌中と喪中での違い
忌中の場合には、盆正月に関わらず「神棚封じ」をします。
◉ 神棚封じを行っている間は、お神札やしめ縄の交換をすることは控えます。
◉ 新年用のお神札をすでにお受けしていいる場合には、忌明けまで保管します。まだお受けしていない場合には、忌明け後に新しいお神札をいただくといいでしょう。
喪中の正月、神棚はどうする?

亡くなってから50日を過ぎ、忌明けとなったら、神棚封じも終了です。白い和紙を取り外し、神棚のお掃除をし、神棚のお祀りを再開します。
お正月であっても、忌明けであれば通常通りお祀りします。新しい神札をお受けし、しめ縄も取替えて構いません。正月用の賑やかな飾り物は遠慮します。
喪中の正月、仏壇はどうする? お花やお供えは?

仏壇の場合には、特別なことはありません。
年末には仏壇を丁寧に掃除し、仏花などをお供えしましょう。
仏花やお菓子、果物には特に禁止事項などはありません。普段より少し華やかな花を飾ることも、故人の好きな花を飾ることも、問題はありません。
新年を迎えたら、ご先祖様に新年のご挨拶もしましょう。初詣の代わりに、お墓参りをするのもいいですね。
まとめ
忌明けであれば、仏壇も神棚も普段通りということですね。改めてなにかする必要がありません。
神棚:忌明けであればいつも通り
仏壇:いつも通り
喪中といっても、故人との関係性や亡くなってからの時間で、悲しみの深さや心情もかなり違います。悲しみが深く、それどころではない場合には、故人を偲び、静かに新年を迎えるのがいいと思います。
日々の生活や心情も落ち着いて来ているのであれば、故人を偲びつつも、新しい1年がより心豊かに健やかに過ごせるよう、前を向いてみるのもいいのかと思います。
いずれにしても、マナーでガチガチに縛られてしまうよりも、故人を偲ぶ気持ちや、神棚や仏壇を丁寧に扱う気持ちのほうが大切ですね。