年賀状じまい〜高齢者向け、上手に年賀状をやめるための連絡方法、寒中見舞いや辞退文例、代筆例、注意点

年賀状を今年で終わりにしたい、と考える高齢者やその家族は少なくありません。毎年のご挨拶として長く続けてきたものだけに、今年で終わりにすることや、辞退することを伝えるのは、心苦しいものでもありますね。

連絡手段も変わりつつありますし、高齢を理由にした年賀状じまいは、相手にとっても受け入れられやすいものです。

今回は、高齢を理由した年賀状じまいや辞退の文例、娘や息子が代筆する際の文例、寒中見舞いで出す文例などをまとめておきます。

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目次

高齢者が年賀状じまいや辞退する方法は?

年賀状のやり取りをやめるには、本来相手に通知する必要などありません。自分からは出さない、いただいても出さないと、自然と終わりになるものです。

ただ、高齢などを理由に、きっちりひと段落つけたい場合には、その旨相手に伝えるといいでしょう。方法はいつくかあります。

年賀状で「年賀状じまい・辞退」することを伝える

次(今回用意する)の年賀状に、今回で年賀状じまいし今後のやり取りは辞退する旨、一文添えましょう。相手に失礼に当たるわけでも、特別な手間がかかるわけでもありませんし、確実な方法とも言えます。

年賀状以外の方法で連絡する

スマートフォンやタブレット端末の普及により、高齢の方でもメールやLINEなどのチャット、FacebookなどのSNSを利用している方は少なくありません。日常的な連絡方法も変わっているわけですから、年始の挨拶の仕方が変わってもおかしくありません。

普段から連絡を取り合っていたり、たまの連絡だとしてもメールやチャットなどを利用している場合には、改めて年賀状じまいや辞退の連絡はしてもしなくても構わないでしょう。

【代わりに年末年始にメッセージを!】
・年末にこの1年の感謝と、「良いお年を」とか「来年もよろしく」など
・年始は「あけましておめでとう」「今年もよろしく」など
メッセージを送るといいでしょう。
※ 年始のメッセージは1月1日でなくても構いません

直接伝える

時折でも顔を合わせたり、電話やメール、LINEなどで連絡を取り合っている相手であれば、「年賀状はださない」「年賀状をだすのをやめる」ことを、そのまま伝えておけば問題ありません

時代も変わりつつありますし、理解も得られるでしょう。また、直接伝えれば双方の状況なども確認できますので、不要な誤解や不快な思いをさせるようなこともないので安心ですね。

寒中見舞いは?

年賀状の代わりに、年明けに寒中見舞いで出すとのご意見もあります。ただ、これはよく考えた方がよさそうです。

寒中見舞いの注意点

寒中見舞いは、季節の挨拶でもありますが、身内に不幸があった際に年賀状の代わりに出すこともあります。
例年、年賀状が届く相手から、寒中見舞いが届いたら「どなたかに不幸があったのかしら?」など、不要な気遣いをさせてしまう可能性があることも理解しておきましょう。

また、寒中見舞いも年賀状も、作業量的なことは同じです。寒中見舞いを出せるなら、年賀状を出せてもおかしくありませんので、あえて寒中見舞いで年賀状じまいや辞退を伝える理由はありません

高齢を理由に「年賀状は今年で終わりにしたい」場合のポイントは?

高齢を理由に年賀状じまいや辞退をする際には、いくつかのポイントがあります。

年賀状じまいや辞退の連絡はいつ?

年賀状じまいや辞退をするのであれば、次に用意する(今回の)年賀状で終わりにすることを盛り込むのがスムーズでしょう。

今回も長く続けてきた年賀状をだすわけですから、相手にも失礼にあたりませんし、不要な心配をかけることもありません。挨拶文に盛り込めば、相手の理解も得やすくなるでしょう。

年賀状じまいの連絡は年内ってどうなの?
相手が年賀状を書く前の11月から12月上旬(遅くても投函開始の15日前)までに、挨拶状を出すのがよいという考え方もあるようです。年賀状は新年のお祝いの挨拶ですから、その中に「今年で最後」といった内容があるのを避けるための配慮とのことです。

これは、考え方次第ですね。個人的には、11月頃にそのような挨拶状を書くのであれば、作業的にも同じことですから、その年は年賀状を用意する方がいいように思います。言い方は悪いですが、「この手紙を書けるなら年賀状書けるし、年賀状でいいし、、」という感じです。

ご自身だったら、11月ごろに「今後は年賀状はださない」と連絡がくるのと、年賀状の中に「年賀状は今年で最後」と添えてあるのと、どちらがいいかで判断するといいでしょう。

高齢のために年賀状じまい・辞退することを明確にする

高齢のために、年賀状じまいや辞退をするのであれば、その旨明確に相手に伝えましょう

曖昧にしておくと、「病気かしら?」「ご家族になにかあったかしら?」「何か不快にさせるようなことがあったかしら?」など、不要な心配や気遣いをされる可能性があります。高齢を理由に、生活を変えていくことは何の恥ずかしいことでも、非難されることでもありません。相手が不要な心配をしないよう、明確に伝えることが大切です。

代わりの連絡手段、連絡先を伝える

年賀状のやり取りが終わるだけで、今後一切のやり取りを断つわけではないことを明確にするためにも、代わりの連絡手段や連絡先を明記しておくといいでしょう。

差出人の住所は通常でも記載しますが、他に携帯電話番号やメールアドレス、SNSのIDなどを記載するといいでしょう。手紙やハガキよりも、手軽に連絡が取りやすくなります。

年賀状じまい・辞退 高齢者向け文例

最後の年賀状として、挨拶文を印刷してもいいでしょうし、年賀状に添え書きでも構わないでしょう。

文例

謹んで新年のお祝いを申し上げます
旧年中は大変お世話になり ありがとうございました
さて 高齢のため 毎年の年賀状をしたためることも難しくなってまいりました
本年をもちまして 年始の挨拶状を遠慮いたしたく存じます
勝手ではございますが ご無礼をどうぞお許しください
皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしております

文例

謹賀新年
○○様におかれましてはお健やかに新春をお迎えのことと存じます
さて 私も高齢になり 手足の衰えを感じるようになりました
毎年の年賀状も今年限りで失礼いたしたく存じます
勝手ではございますが 今後も変わらぬおつきあいのほどよろしくお願い申し上げます

文例

あけましておめでとうございます
旧年中は格別のご高配を賜り誠にありがとうございました
私ごとではございますが 長年勤めた職場を定年退職をする運びとなりました
これを節目に どなた様にも年始のご挨拶を今年限りで失礼いたしたいと思います
今後はメールやSNSにて皆様との交流を深めていきたいと存じます
皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしております

高齢が理由であることを明確にする

  • 寄る年波には勝てず
  • 私も高齢になり
  • 齢を重ねるにつれ
  • 卒寿を迎え ※年齢に合わせて
  • 手足の衰えを感じるようになりました
  • めっきり体力が衰えてきました
  • 文字の読み書きがつらくなってきました

年賀状じまい・辞退することを明確に

  • 本年をもちまして 年始の挨拶状を遠慮いたしたく考えております
  • 本年をもちまして 年始のご挨拶状を失礼いたしたく存じます
  • 毎年の年賀状も今年限りで失礼させていただきたいと思います

お詫びの言葉も添えましょう

  • 誠に勝手ではございますが ご無礼をどうぞお許しください
  • 非礼を深くお詫びいたします
  • どうかご理解賜りますようお願い申し上げます

年賀状じまい・辞退 家族が代筆するなら?

本人のケガや体調不良、本人が入院している、介護施設への入所等の理由で年賀状じまい・辞退をすることも少なくありません。本人が書くことができない場合には、娘や息子などの家族が代筆することもあります。

年賀状で代筆の場合には、先方が新年早々に心配してしまう可能性もありますので、この場合には寒中見舞いの形で出す方が無難でしょう。寒中見舞いであれば、その年にいただいた年賀状のお礼と年賀状じまい(今後の年賀状辞退)を、合わせてお伝えすることができます

寒中見舞いの時期は、松の内明け〜立春前までです。松の内が明けるのは、1月7日の地方と、1月15日の地方とあります。1月中旬〜下旬に送れば間違いありません。

高齢であることは伝えても、病気などの詳細まで記載する必要はありません。

【代筆】寒中見舞いでの年賀状じまい・辞退の文例

寒中見舞いの文例

寒中お見舞い申し上げます。
皆様にはよき新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
今年は年頭のご挨拶を失礼いたしましたことお詫びいたします。
母も高齢となり、毎年の年賀状をしたためることも難しくなってまいりました。
今後の年始のご挨拶につきまいては、今年限りで失礼いたしたく存じます。
本人は、穏やかに過ごしておりますので、どうぞご休心ください。
今までのご厚誼に心よりお礼申し上げるとともに
皆様のご健康とご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

【代筆の場合の差出人の書き方】
代筆の場合には、差出人名は本人の氏名の左側下方(横書きなら一段下げ右寄り)に「代 ○○(代筆者の名前)」を記載します

高齢のため年賀状じまいや辞退をする場合は、その旨を年賀状に一言添えれば相手も理解してくれるでしょう。加齢とともに、生活や習慣を変えることは、恥ずかしいことでも、非難されるべきことでもありません。

あまり深く考えたり、心苦しく思う必要はないのですよ。むしろ、これからの身近なお付き合いを大切になさってくださいね。

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アラカン夫婦の備忘録

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