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供養のマナー

法事の引き物の相場は?どんなお返しがおすすめ?住職にも渡すべき?


法事を行う際に、出席してくれた親戚にお返しの引き物を用意しなきゃ!
でも、どんな物が相応しいのか分からないのよね・・・

このような悩みはありませんか。

今回は、

・法事の引き物の金額相場は?
・品物のおすすめは?
・誰に用意すべきか、住職にも必要なのか?

このような、お返しを選ぶ際に迷うポイントについてまとめました。

法事の引き物の相場は?

法事におけるお礼の引き物※は、結婚式の引出物の相場の考え方と異なります。
結婚式のお祝いは相手との関係性によって相場が決まるのですが、法事におけるお供え(御仏前)は「出席する人数」によって変わります。お供えは「1人につき1万円」が目安とされているので出席者が2人なら2万円となります。
このことから考えると、引き物単独の予算としては一人当たり3~5千円程度、食事代(または折詰弁当)と込みで1万円程度、つまり、「いただくと思われる金額を殆どお返しする」というのが基本的な考え方です。(全額でなくても最低7割程度はお返しするものとされています。)

ただ、これも地域性や家の考え方によって異なります。
会食を名のある高級料亭で豪華なものを、という家もあれば、お返しは気持ち程度のもので充分だから、引き物だけで済ませる、という家もあります。ですから、五月蠅そうな親戚がいる場合は、なるべく事前に親や近い親戚に相談して決める方が無難です。

※引き物と引出物について
法事の際に施主が出席者に渡す返礼品を「引き物」と言います。よく「引出物」と混同されがちですが、できれば使い分ける方が良い言葉です。というのも、結婚式で使う「引出物」は元々慶事におけるお客様の帰宅時に馬を引き出して贈ったことが由来とされている言葉であり、「不祝儀では使ってはいけない」という認識の人がいるからです。特に年配の人ほどこの傾向が多いようです。


法事のお返しは何がおすすめ?

法要の引き物は、ギフト商品+お菓子(合計2個)という組み合わせが一般的です。
また、選ぶものとしては消え物がおすすめです。葬儀や法要の場合には記念に残るものでなく「食べて消える物」つまり、消耗品、日頃よく使う物などが良いでしょう。故人の供養という点で考えると、故人の好きだった物を考慮しても良いですね。ただ、期限のある食べ物等を選ぶ際には、日持ちするものにしましょう。

遠くから来る人がいる場合は、大きい物、重たい物だと持ち帰るのが大変なので避けた方が良いというのが一般的な考え方です。ただ、稀に「引き物は重たい物にすべき」という地域もあるので、そのような風習がないか確認してから決めましょう。
また、近年はかさばるものを避けカタログギフトを選ぶ人も増えつつあります。

具体的なおすすすめとしては、以下のようなものがあります。

  • タオル類(フェイスタオル、バスタオル)
  • 洗剤
  • お茶
  • コーヒー
  • 海苔
  • ふりかけ
  • 食器※

また、出席者の年齢や好みによって異なりますが、商品を選ぶ際に、普段自分が手を出せないブランドや、有名な店の食べ物を選ぶと喜ばれる、という話も聞きます。

※四十九日法要までは「消え物」が良いのですが、それ以降の法要の場合は食器などの「後に残る品物でも良い」という考え方もあります。ただ、これも地域や家によって異なるので、しきたりを確認して決めるようにしましょう。

法事のお返しののしについて

引き物の包装関係については地域によって異なりますが、以下のようになります。

【表書き】
→「志」または「粗供養」が一般的です。(「志」は関東地方、「粗供養」は関西地方に多い傾向があります。また、四十九日法要については「満中陰志」となります。)
中央から下の部分には、自分の「姓」のみを書くのが一般的です。(「○○(←自分の姓)」、または「○○家」という書き方です。)ただ、施主の事情によってはフルネームにすることもあるようです。

【水引】
→結び切り、「黒白」「黄白」「双銀」のいずれかになります。
1周忌までは「黒白」または「双銀」、それ以降なら「青白」または「黄白」が一般的ですが、地域によって異なるため、品物を注文する際にお店で確認しましょう。

【包装紙】
→落ち着いた色柄(白、黒、グレー、寒色系で無地かシンプルな柄)を選びましょう。


法事の引き物は住職にも渡すべき?

意外かもしれませんが、法事の引き物は、お寺の住職にも渡すべきものとして考えるのが基本です。
何故かというと、「引き物」は出席者からいただいたお供え(御仏前)のお返しと考える人もいますが、元々、引き物は表書きに「粗供養」と書くように、「仏様にお供えする物」だったものを、一度仏様にお供えした後に「お下がり」として持ち帰ってもらう物という意味なのです。だから、御仏前をもらったかどうか、という判断基準ではなく、法事で故人供養のために手を合わせてくれたか、という基準で考えるべきです。住職は手を合わせるだけでなく読経を行い供養をしてくれる人なので、真っ先に感謝をすべき人になるのですよね。

ただ、「そういう慣習は無しにしましょう」ということで、粗供養を親戚にも用意しない場合はお寺にも不要です。
また、葬儀社の紹介で御布施は一律○万円、というように明朗会計のお寺であれば、引き物も不要かもしれません。ただ、お寺によっても異なりますし、紹介してくれた葬儀社などに確認してみる方が良いでしょう。

さいごに

引き物は一家に1つという考え方になるのですが、当日までに用意しておく必要があるため、事前に親戚など出席してもらたい家には連絡を取り、出席かどうか、その人数等も把握しておくことが重要です。

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