闘う嫁のマナーノート

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御霊前と御仏前の使い分け方法 葬儀と四十九日法要 宗教別考え方

      2016/08/27

goreizen
御霊前と御仏前の使い分けについて、葬儀に参列したことのある大人なら一度は悩んだ経験があるでしょう。
今回は葬儀や四十九日法要でどちらを使うのか、宗教や宗派によってどう考えればいいのかについてお話しします。

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御霊前と御仏前の葬儀における使い分け方法

仏教の原則と例外

御霊前と御仏前の違いでパッと見て分かるのが「霊」と「仏」の文字ですよね。

「霊」というのは多くの仏教の考え方で、人は亡くなると霊になって四十九日の旅に出て、その後仏のもとに行き、仏になるとされています。
そのため、多くの仏教では葬儀ではまだ「仏」になっておらず「霊」という存在なので御霊前を使うとされています。

ただ、宗教や宗派によって考え方が異なり、「霊」の存在を否定しているところもあります。
浄土真宗では「亡くなったら即成仏する」という考え方ですし、日蓮正宗(日蓮宗とは異なります)も同様の考え方です。
また、曹洞宗では亡くなってから浄土に行くという考え方でなく、「座禅で悟りを得て仏になるのを目指して葬儀で僧侶が故人に悟りを開かせる」ため、霊が存在せず即成仏と同じようなイメージです。
ですので、葬儀の際に御霊前は使わず、御仏前を使うとされています。

神道の場合

神道の場合は、御霊前でも問題ありませんが、これを使う場合は蓮の花の印刷だけは避けましょう。(蓮の花は仏教、お釈迦様のイメージになります。)
どちらかというと御玉串料、御神前のほうが一般的です。

キリスト教の場合

キリスト教の場合、カトリックでは御霊前は問題ありません(袋に蓮の花が印刷されているものは不可)。
ただし、プロテスタントでは使えないので、どちらか分からない場合は御霊前を使わないほうが無難です。
ですので、キリスト教の場合、一般的に御花料献花料を使います。

四十九日法要で使うのは 御霊前と御仏前の考え方

四十九日法要は御霊前なのか御仏前なのか、迷いますよね。
四十九日法要は仏教だけの悩みなので、神道やキリスト教は除外して考えましょう。

四十九日法要の意味するもの
亡くなった人の霊は四十九日間仏になるために修行の旅に出るのですが、その間7日毎に閻魔大王の裁きがあり、最終的に極楽浄土へ行けるか判定されるのが四十九日とされています。
そのため、本来なら裁きの日に合わせて7日毎に追善法要を行い、亡くなった人が浄土へ行けるよう善行を積み足すために遺族が祈ります。
(現在では初七日を葬儀のときに合わせて行い、途中を省略して四十九日法要を行うのが殆どとなっています。)

四十九日法要はこのような意味があるので、多くの仏教では法要の段階では仏になっておらず霊のままであり、法要を終えてから浄土へ行くため、「御霊前」という考え方が一般的です。
(位牌も四十九日法要までは中陰壇で、四十九日の後に初めて仏壇に移すため、中陰壇→霊前、仏壇→仏前となります。)
ですが、浄土真宗、日蓮正宗、曹洞宗は霊という概念がないため、「御仏前」となります。

神式やキリスト教の法要について

神式の法要は「五十日祭」があります。
その場合の表書きは御神前、御榊料、御玉串料等とします。

キリスト教の場合

カトリックは「追悼ミサ」があり、表書きはミサ謝礼とします。
プロテスタントは「記念式」があり、表書きは記念献金とします。


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御霊前と御仏前の宗教による使い分け

基本的な使い分けは上記の通りですが、現在はネットで様々な情報が氾濫しており、「四十九日は御仏前」という記載もあるのです。
私も時々ネットで検索してみると、このことが出てくるので「え?」と思うのですが、これは誤解を招く書き方が多いからなのだろうと想像してます。

というのも、
「四十九日法要までは御霊前を使い、四十九日法要以降は御佛前を使う」等のように「まで」「以降」というその言葉を含む単語を使う書き方が多いのですよね。
これだと、四十九日はどっちも含むよね?じゃあ、どっちが本当なのか分からないなあ、と思ってしまうのです。

また、実際に、その宗教宗派のお坊さんがきちんと使い分け方法を教えてくれればいいのに、教えてくれないところが多いのですよね。
これは参列者だけでなく、当事者である遺族でさえ知らないケースも多いです。

実際に経験したことですが、以前浄土真宗の葬儀に参列した際、調べて「御仏前」を用意していったところ、周りの人が「御霊前」で「なぜ御仏前なの?」「あの人、常識がないのね」と思われたこともあります。
後になって遺族である知人に確認したところ、「お葬式だから御霊前だよ」と言われてしまいましたし・・・orz
他にも、曹洞宗などは厳格には「御霊前」は変なのですが、それを知らないで御霊前を使っている檀家が多いようです。

こんなケースもあるので、仏教の場合で宗教や宗派が分からない場合は、仏教なら何でも使える「御香典」が無難かもしれません。

さいごに

マナーというのは現代になって作られたものであり、案外正しいことを知らない人は多いです。
仏教における葬儀や四十九日では「御香典」が無難ですが、もし「御霊前」を浄土真宗や日蓮正宗などの葬儀に持参したり、御仏前を四十九日法要で持参したとしても相手に失礼というものではありません。

葬儀におけるマナーで大切なのは、故人や遺族に対する気持ちなのです。
もし間違えても「間違っているから受け取りませんよ」などという遺族はいないはずです。
不祝儀は故人や遺族に対する思いやりが形になったもの。
だから、気持ちを込めて葬儀や法要に参列すれば、全く問題ありません。
恥ずかしがらずに堂々と、気持ちを込めて手を合わせてくださいね。

とはいえ、どうしても心配な場合は、葬儀の場合は事前に葬儀会場に問い合わせてみるのも良いでしょう。

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