身内の葬儀で会社から弔電や供花をいただいた場合、お礼をいつ、どのように言えば良いのでしょうか。
今回は、会社からの弔電や供花をいただいた場合のお礼について、細かい言い方を含めてまとめました。
弔電や供花のお礼で会社の場合は何をするの?
弔電や供花を会社からいただいた場合は、お返しは不要で、基本的に口頭でお礼を言うだけで大丈夫です。
これは、社長名で贈られてくるとはいえ、実際には総務担当者が手配をしているものであり、会社規定に則った福利厚生の一環だからです。
じゃあ、貰いっぱなしで良いかというと、そうではありません。
社会人としては、会社から頂戴したことに対して感謝の気持ちを抱いて、お礼を伝えることが大切です。会社の規定で行うものとはいえ、弔電や供花には会社としての費用支出があるし、その手配の際に以下のように数名が貴重な時間を割いてくれているのですから。
あなたの家族がいつ葬儀を行うかを把握するのが直属の上司であり、
弔電や供花を手配するのが総務担当者であり、
弔電や供花の手配を最終的に承認するのが社長や部長(会社規模によって異なります)。
このように考えると、弔電や供花だけでも何人にもお世話になっているのです。ですから、これらの人々へお礼を伝えておく方が良いでしょう。
弔電や供花のお礼はいつ行うの?
弔電や供花のお礼は、香典返しと違って四十九日法要を待たずに、なるべく早めにした方が良いです。特に会社の場合は、葬儀を終えて初出社するタイミングで行いましょう。
ちなみに、なるべく早めが良いのなら、メールした方が良いのかなあ、と考える人もいますが、基本的にメールは正式なものではないためお礼状等の正式な文書のやり取りとしては不適切です。そのため、メールでお礼をするのは相手に失礼な行為とされて、受け取った相手が不快な思いをする可能性もあるので避けましょう。(大企業だと、社員へのお礼メールをするような慣習の会社も偶にあるようですが、慣習がなければ「メールでのお礼はしない」と考えておくべきでしょう。)
葬儀直後の遺族がまだ取り込み中というのは誰もが理解していることですし、職場復帰する前に慌ててお礼をメールしよう等と考えなくて良いのです。休暇をいただいている間は葬儀関係の後処理をしっかり行い身辺整理をして、職場復帰した日から頭を切り替えて、仕事に専念できるような姿勢で臨めば大丈夫です。
このことを踏まえて、復帰初日、朝一番でお礼を言いにいくようにしましょう。
弔電のお礼の言い方は?誰にどのように伝えるの?
会社規模や風習によって、誰にどのようにお礼をするのが良いか異なります。
(1)大企業の場合
かなり大規模な会社の場合は、弔電や供花は通常、その会社の社長名で行うものですが、決済は社長でなく部長等が行うケースもあるので、社長が知らないという可能性もあるのですよね。そんな会社の場合は、あなたが社長に会ったことがない、という可能性もあるし、お礼を言っても話が通じない、というような極端なこともあるかもしれません。
(2)オーナー企業の場合
オーナー企業等の場合は、社長が社員1人1人のことまで全て把握するのが当然という感じですから、弔電や供花のお礼を社長に言っておかないと、「あいつはお礼も言いに来なかった」等と気の利かない、出来ない社員の烙印を押されてしまう可能性もあるのですよね。ですから、直接社長室へ行ってお礼を言う機会があれば、その方が良いでしょう。
そして、どちらにしても、総務事務などを行っている人でないと会社全体の仕組みが分からないかもしれません。ですから、実際に自分が誰にお礼を言うのか分からない場合は、葬儀を終えて初出社した際に、まずは直属の上司にお礼を言いに行きましょう。
(ただ、直属の上司以外に、その上の部長等が近くの席にいる場合は、そちらが優先になるでしょう。)
言い方としては、
「この度、長期間お休みをいただきありがとうございました。
父(故人)の葬儀ではご丁寧に弔電と供花をいただきありがとうございました。
お陰様で、滞りなく葬儀を終えることができました。
お心遣いいただき感謝しております。」
このような感じで大丈夫でしょう。
そして、お礼を伝えた後に、
「社長や総務担当者(弔電等を手配した人)にも弔電と供花のお礼を伝えた方が良いでしょうか」
と相談してみましょう。
弔電等を手配した総務担当者等については、お礼は不要という会社もあります。これも本当に、会社によって全然違うので、上司に相談する方が確実ですし、上司が分からないのであれば、一応やっておいても良いし、忘れたとしても問題ないケースが多いです。
ただ、社長や部長等については、今後勤務続ける会社ですから、円満な関係を維持したければ、丁寧にやっておいて損はありません。ですから、お礼を言える機会があれば、伝えておく方が無難です。
言い方は、上でお話しした直属の上司と同様で大丈夫でしょう。
さいごに
弔電や供花の場合は、香典と違ってお返しは不要です。
また、お礼を伝える際にもお礼状は強制ではなく、口頭のみで大丈夫です。
とはいえ、会社からいただいた場合は、自分が今後長く勤務していくためにも直属の上司等にお礼をきちんと伝えることが大切です。そして、お礼を言うべき人の範囲や順序は会社によって違うため、上司にきちんと確認しておく必要があります。
葬儀関係の疑問は慌ただしい中で行うことになり大変でしょうけど、自分なりに気持ちを込めて対応していけば相手に伝わるものです。ぜひ精一杯やってみてくださいね。