香典は本来、通夜・葬儀に持参するものですが、どうしても参列できないときや、お葬式後に訃報を受けた場合には、香典を郵送することもできます。
今回は、香典の表書き、郵送する方法、同封する手紙などのことをまとめてご紹介します。
香典は郵送してもいいの?
香典はお葬式(葬儀・告別式)で故人にお供えする金品です。ご遺族への気遣いや経済的支援の意味合いもあり、仏式だけでなく神道やキリスト教でも、同じような風習があります。
本来であれば、お葬式に参列し持参するものですが、どうしても参列できない場合や、お葬式後に訃報を受けた場合には、香典を郵送しても、ご遺族に対して失礼には当たりません。
香典の郵送方法は?
香典を送る場合は、お金を香典袋(不祝儀袋)に包んでから、香典袋ごと現金書留封筒に入れ喪主宛に送ります。
現金を送ることができるのは現金書留のみ
現金を送ることができるのは、郵便局取り扱いの現金書留のみです。
現金書留以外の郵便で現金を送付することは法律で禁止されているため、違反した場合には罰金を科される可能性もあります。個人が贈る香典の金額程度であれば大事にはならないでしょうが、事故を避けるためにも、面倒でも間違いない方法で送りましょう。
現金封筒(現金書留用の封筒)は21円ですが、サイズが2つあります。
現金封筒(現金書留用の封筒)自体の価格は同じですが、送料が異なります。不祝儀袋(香典袋)を入れるには、大きいサイズにする必要がありますのでご注意ください。
現金書留の送料や送り方は?
現金書留は、郵便局窓口から発送する必要があります。
封筒に入れられるものは?
現金書留の封筒には、香典袋のほかに手紙を入れることもできます。
香典袋の表書きは?
香典袋の表書きは、亡くなられてからの日数や相手の宗教によっても異なります。相手の宗教がわからない場合には、「御香典」「御香奠」とすれば大丈です。
香典を郵送する際に手紙(添え状)は必要?
香典を郵送する際の手紙(添え状)は必要なものではありませんが、一筆添える方がいいでしょう。
香典の添え状には、時候の挨拶と「拝啓・敬具」「謹啓・謹白」などの頭語・結語は不要です。一筆箋などに簡潔な文章でも構いません。
添え状の便箋や封筒は?
香典の添え状には、白色の縦書き無地の便せんを使います。香典袋と一緒に現金書留封筒に入れるため、添え状は封筒に入れる必要がありません。
香典を入れた現金書留とは別に、手紙だけを郵送する方法もありますが、配達日にズレが生じる可能性が高く、遺族へのわかりやすさを考えると、同封する方が親切な対応を言えるでしょう。
便箋は、一般的な便箋(B5サイズ程度)で構いませんが、簡潔な添え状であれば一筆箋がオススメです。現金封筒(現金書留用の封筒)への出し入れも、一筆箋のほうが簡単です。
一般的な便箋であれば、三つ折りに、一筆箋であれば折らずにそのまま現金封筒(現金書留用の封筒)に入れます。
香典を郵送する際の手紙・添え状 文例
香典の添え状(手紙)を書く際、拝啓、敬具などの言葉や、時候の挨拶などの前文は不要です。
特に決まり事はありませんが、一般的な内容は次のようなものです。
浄土真宗や、仏教以外の宗教では「冥福」という言葉は使わないなどの違いもあります。相手の宗教等がわからない場合には、当たり障りのない言葉を選ぶと無難です。
葬儀に参列できない場合
葬儀後に知った場合
簡単に済ませたい場合(一筆箋)
香典とは別にお供え物は必要?
基本的には、香典と供物・供花は同じ意味になります。お葬式(お通夜・葬儀・告別式)の際に、通常香典のみ持参するのと同様、香典を郵送する場合には供物や供花を贈る必要はないとされています。
できることならば、お葬式には参列したいものですが、事情によりどうにもならないことはあるものです。香典は現金書留で郵送することができますので、そのような場合にご利用ください。