闘う嫁のマナーノート

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住民票の委任状で代筆は駄目?名前だけ直筆ならOK?偽造時の罰則は?

      2017/04/13

yakusyo
住民票の異動手続きで役所に行きたいけど、平日は仕事が忙しくて自分で行けない!

という場合、家族にお願いしますよね。
でも、同居家族なら大丈夫ですが、同棲している彼女だと委任状が必要になります。

でも、委任状って書くのが面倒ですよね。
彼女に代筆してもらっても良いのでしょうか。
やっぱり、名前だけ直筆でないとマズイのでしょうか。
それとも全て直筆じゃなければ駄目でしょうか。

今回は、委任状を直筆すべき範囲や偽造した際の罰則などについて調べ、分かりやすくまとめました。

◆住民票に関する記事はこちらもおすすめです。
住民票異動は妻でも可能?委任状は必要?転入届の土日提出や郵送は?

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住民票の委任状代筆は絶対駄目なの?

委任状の代筆は、原則的には認められていません。
ただ、本人が病気や怪我で文字を書けないような状態の場合には、例外として代筆が認められることもあります。

住民票の届出や取得等の場合には市区町村によって届出用紙や必要事項が異なるため、詳細は届出する市区町村のHPを確認したり電話で問い合わせるのが確実ですが、基本的には次のような事項が必要となります。

  • 代筆する人と窓口に届け出る代理人は同一人物でないこと
  • 通常の委任状の記載項目以外に、代筆した理由と、代筆者に関する住所、氏名、電話番号、生年月日、押印、委任者との関係等を委任状に記載すること
  • 代筆者の本人確認書類(運転免許証等)のコピーを持参すること
  • 委任者本人の印鑑は拇印

(具体例)鶴ヶ島市の代理人選任届(委任状)用紙

いずれにせよ、 やむを得ない事情があり、委任状の代理人と代筆者が同一人物ではなく、代筆者と委任者の関係が明確でなければ認められません。単純に「書くのが面倒」というのは通用しないのですね。

ちなみに、上記の場合は「本人は意思表示できるけど文字を書ける状態ではない」パターンです。
では、「本人が意思表示できる状態ではない」パターンだとどうなるのでしょうか。
このパターンに当てはまるのは大きく分けると次の2つがあります。

  • 病気や怪我でも意識不明の重体となった場合
  • 認知症等で物事の判断ができない場合

こうなってしまうと、委任状による手続きはできません。もし必要があれば、成年後見人制度を検討して法定代理人を選ぶことになります。(成年後見人は家裁裁判所が決定するのですが、その対象としては、配偶者や4親等内の親族や検察官が該当します。)

念のため代理人について確認すると、以下の2種類があります。

  • 法定代理人→法律上当然与えられている代理権を行使できる人(契約に基づくものでなく、未成年者の親権者や後見人、成年後見人等を指す)
  • 任意代理人→本人と委任契約をすることで代理権を行使できる人(委任状の場合はこちら。)

じゃあ、仕方ないから面倒だけど委任状を書くか!となった場合ですが、
「委任状の氏名を書いて、押印だけすれば、あとは代筆でも良いの?」
という疑問が出てきますよね。このケースについて考えてみましょう。

委任状は名前だけ直筆なら他の部分が代筆でもOK?

基本的には良くないです。(認めてくれる市区町村もあるかもしれませんが、明らかに代筆と分かる場合には認めてくれない可能性が無きにしも非ず・・・という感じでしょうか。)

というのも、委任状の性質からすると、委任者の意思が書面から確認できないと困るのですよね。
委任状の定義について言うと「ある人に、特定の事項に関して代理権を与えたことを証明する書面」のことです。
委任状の書き方としては法律上で具体的なことは明記されていませんが、「いつ」「誰が」「何を」「誰に」依頼したか、ということが特定されている必要があります。

良く聞くのが、委任状の記入欄を「本人が自署捺印」するということですよね。
これを言い換えると、氏名を記入して自分の印鑑を押印するということですが、本来的な意味から考えると署名捺印だけでは「いつ」「何を」「誰に」という項目が足りません。

そのため、市区町村によって扱いが異なりますが、委任状の書式の注意書きに、「委任状は委任者本人が全て自筆するように」と記載されていることもありますし、自署捺印でないと分かる場合は受け付けてもらえない可能性もあります。また、市区町村によっては、市区町村指定の委任状用紙でないと受け付けず、パソコンで作成した委任状だと受け付けないというところもあるようです。(これは本当に市区町村によって扱いが異なるので、ご自身の市区町村に問い合わせる必要があります。)

住民票に関する委任状の場合にはあまり問題にならないかもしれませんが、自分の署名捺印だけの白紙委任状というのは避けた方が良いし、うっかり捨て印を押さないことが大切なのですよね。(白紙委任状や捨て印は、委任内容を書き換えられる可能性があり危険だからです。)

◆こちらのブログ記事は噛み砕いて書いてくれているので、非常に分かりやすかったです。
→明徳司法書士事務所 所長ブログ「戸籍や住民票を他人が取れるケースについてレクチャーするよ!」

こちらのブログでは、同一世帯の家族なら戸籍や住民票の取得や手続きが可能だけど、赤の他人の場合は正当な事由がなければ簡単に取得できない、ということが書かれています。


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住民票の委任状を偽造した場合の罰則とは?

自分だったらやらないけど・・・。それでも気になるのが、「委任状を偽造したらバレるのか、罰則があるのか?」ということですよね。

委任状の偽造については、有印私文書偽造罪に該当し、刑法第159条で3月以上5年以下の懲役とされています。

細かいことが知りたい方には下記のサイトが分かりやすいです。
借金相談、債務整理ラボ「委任状偽造は刑法的に問題ないのか?」

基本的に、住民票の届出や取得の際に役所に提出する書類については1つ1つ筆跡鑑定してる訳ではないので、代理人と筆跡が違えば問題ないかもしれません。
でも、役所に提出する代理人は、自分の身分証明書を提示するし、住所だって役所に知られるのですよね。これって、嘘をついたらいけないような気にさせられませんか。

でもまあ、委任状を悪用して住民票等を取得したという事件も現実にはあります。最終的には代理人の本人確認で防ぐという手段になるので、実際に事件が発生したら警察に届け出る等しか方法がないのですよね・・・。

ちなみに、行政の届出では今のところ筆跡鑑定は行われていませんが、今は携帯電話や生命保険等のサインについてはタブレットで行うケースが多く、その際に筆跡鑑定ソフトを使って本人の筆跡かを確認している、という話を聞いたことがあります。(実際に聞いたのはケーブルテレビの契約でサインをした時で、昔と違って筆跡鑑定ソフトの精度がかなり高くなっていると担当者が言っていました。)

代理人は委任状に書かれていることを行う上で、自分の住所氏名等を書いて、しかも身分証明書も提示することになるのですから、後になって何か指摘されたとしても、「間違えました」とは言えないし、何か問題が生じたら疑われるのは先ず自分ですから。だから、悪いことなんてできない、やってはいけない、という意識にさせられますし、不正目的でやろうとする場合、罪の意識が生じてきます。そういう意味での悪事抑制となります。


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さいごに

住民票等の届け出や取得の際に、本人や同居家族が行けない場合は委任状が必要ですが、これは本人が全部記入するのが原則です。代筆はやむを得ない事情がある場合であり、その理由などを書く必要があるのでなるべく避けて、本人がきちんと書くようにしましょう。

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