闘う嫁のマナーノート

厳しい姑に鍛えられた嫁のマナー知識や子育て、行事に関する備忘録

「無理しないで」を敬語に直すと?「体を大事に」目上への言い方は?

   

mimai4
上司が病気で会社を休んでいるため、お見舞いメールをしようとした場合に、締めの言葉で

「無理しないでね。お大事に。」

という内容を目上の人向けに丁寧な言い方に出来ないかしら、と悩んでメール入力が止まってしまうことも多いです。

今回は、
「無理しないでください」を敬語に直すとどうなるか?
「体を大事にしてください」を敬語に直すとどうなるか?
「お大事に」を目上の人へ言うのは失礼ではないのか?

この3つについてまとめました。

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「無理しないでください」を敬語に直すとどうなる?

「無理しないでください」という言葉を敬語に直すと次のような言い方があります。

・ご無理なさらずに
・ご無理なさいませんように
・ご無理なさいませぬように
・ご無理なさらないでください

これは、以下の2つの処理を行っています。
・「無理」の前に「ご」をつけてより丁寧にする
・「する」を尊敬語の「なさる」に変える

ちなみに、上記例の4つ目は「ください」という言葉がついているのですが、これは尊敬語ではありますが、相手への要求する「くれ」「くだされ」という命令形でもあるため、つけると強い印象が出ます。つけない方が多少柔らかい印象になります。

「体を大事に」を敬語に直すとどうなる?

体を大事にしてほしい、という気持ちを敬語で表現する場合は、無難な言葉としては、

お大事になさってください

というのが一般的です。
この、「なさる」という言葉は「する」の尊敬語です。

ところで、「お大事に」という言葉は病気の人の体を気遣う挨拶言葉の1つです。
話し言葉としては「お大事に」という省略形でも良いのですが、目上の人に話す場合は、「お大事になさってください」という、きちんとした文章で伝える方が丁寧だし好感が持てます。また、冒頭に「くれぐれも」をつけると、より丁寧な言い方になります。

ところで、もう1つ、丁寧な言葉としては

お大事にしてください

という言葉もあるのですが、人によっては「お大事にしてください、という言葉は間違い」という見解もあるので注意が必要です。
文法的には間違いではないし実際に「お大事にしてください」と言う人も多いのですが、尊敬語と平易な言葉が混ざってるため変な感じになっているのですよね。
ですから、出来ればメールや手紙で書く場合には「お大事になさってください」を使う方が良いでしょう。


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「お大事に」の代わりに「ご自愛下さい」は使えるの?

「お大事に」と似ている言葉に

ご自愛ください

という表現があります。これは「お大事になさってください」と同じように使う人も多いのですが、以下の2つについて注意が必要です。

(1)「お体ご自愛ください」という言い方は間違いである
(2)「ご自愛ください」は、病気でない相手に対して体を大切にするよう促す言葉

(1)については、「自愛」の漢字を分解すると次のようになります。

自→「自分の体」の意味
愛→「大切」の意味

ですから、「ご自愛ください」だけで「お体を大事にしてください」という意味になるのです。ここで「お体ご自愛ください」とすると、「体」が重複してしまうから、「お体」を付けてはいけないのです。

(2)については、「お大事に」と「ご自愛ください」は同じように使うことが多いのですが、厳密に言うと次の違いがあります。

・お大事に→病気の人を気遣う時に使う言葉
・ご自愛ください→(病気でない人に対して)病気にならないようご注意ください」という意味で使う言葉。「お体にお気をつけください」も同じ。

ですから、「ご自愛ください」をより一層丁寧にすると、「くれぐれも体調を崩されませぬようご自愛ください」というような言い方があるのですが、これも病気でないからこそ、「体調を崩さないように」という言葉を続けることができるのですよね。

ですから、目上の人が病気の場合で「お大事になさってください」を、別の言葉で言い換えてより一層丁寧な表現をしたい場合は、「ご自愛ください」よりも、次のような言い方が良いでしょう。

・一日も早い復帰をお待ちしております。
・一日も早くお元気になられるようお祈り申し上げます。
・一日も早いご回復をお祈りいたしております。

さいごに

・無理なさらないように
・ご自愛ください
・お体にお気をつけください

これらの言葉は普段言い慣れない人が多く、いざ目上の人に対して使いたいと考えても
「上から目線じゃないの?」
「普段自分を大事にしていないから『大事にしてください』と言っているような、失礼な言い方の気がする」
などと感じる人もいるようですが、そうではなく、目上だからこそ使うべき、相手を気遣う言葉なのです。

そもそも、相手を気遣う行為は目上も目下も関係なく、人として大切なことです。
これらの言葉は日本語の慣用句となっている美しい言葉ですから、堂々と使っていきましょう。

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 - 言葉遣い